カバーストーリー 2020年11月第3週号「火鍋で美と健康を手に入れる」

2020/11/18

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 11月も半ば。亜熱帯気候に属する香港も、段々と涼しく、過ごしやすくなってきた。となると、無性に食べたくなるのが「火鍋」だ。これからの季節、火鍋が益々美味しくなる。日本では、数年前から女性の間で「薬膳火鍋」が人気が高まっているそうだが、ここ香港では、火鍋は昔ながらの伝統の味で、老若男女問わず、多くの人たちに愛されている。ちなみに、英語では「Hot Pot」、広東語では「打邊爐(ダービンロウ)」といい、以前は炭のコンロを使って火を起こし、それを囲むように鍋をしていたのだそう(非常に珍しいが、現在でも、炭のコンロで提供するお店もある!)。

 「鴛鴦(ユンヨン)」と呼ばれる、中央に波のような仕切りのある鍋で戴く、紅白2種類のスープが主流。「白」は白湯といい、豚や鶏の出汁を使った、すっきりとしたスタンダードな味わいのスープ。「紅」は麻辣といい、ベースとなる白湯に香辛料や薬膳を加え、スパイシーな仕上がりとなっている。お店によっては、数種類あるスープの中から選ぶことも可能だが、この紅白の組み合わせが定番だ。

 前置きが長くなってしまったが、ここ香港で戴く火鍋は薬膳たっぷりで、人々の美と健康の維持に一役買っている。見て取れるだけでも、「棗(なつめ)」「クコの実」「党参(とうじん)」「蓮の実」などがふんだんに使われている。「棗」は、血を補うといわれており、昔から女性に愛されている生薬だ。「クコの実」は、不老長寿の薬といわれるほどのスーパーフードで、体の中から熱を取ってくれたり、老化防止にも効果的。「党参」は、食欲不振や疲労倦怠感に効果があり、胃腸を丈夫にし、元気にしてくれる。「蓮の実」は、自律神経を整え、ストレスからくる下痢などに効果あり。ざっと挙げただけでも、こんなに素晴らしい生薬の数々が一気に戴ける! これが、火鍋の魅力だ! 日本で女性の間で流行っているというのも頷ける。

 さぁ、これからの季節、「火鍋」で美と健康を手に入れよう。

 

タレも、各自で自由に組み合わせて作るのが一般的。

タレも、各自で自由に組み合わせて作るのが一般的。

☝︎ 「火鍋」を取り上げた記事はこちらから。

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