風水の奥義を行く!第107回 功夫する時代、の巻

2021/01/13
中国で生まれ五千年以上の歴史ある風水。
ここでは香港の伝統的な風水をご紹介しながら風水の奥義に迫ります。

 

◆功夫(カンフー)すること◆

 新年あけましておめでとうございます。この一年が読者の皆様にとってより良い年となるよう、心からお祈り申し上げます。

 今なお私たちの心に生き続ける香港の大スター、ブルース・リー(李小龍)。「こんなご時世ですが、今年の抱負は?」との問いに、彼なら拳を握りしめて「功夫(カンフー)すること」と答えてくれると思います。

 元々カンフーとは自分自身を鍛錬し、訓練の積み重ねによって何かを極めることです。それによって給料が上がるわけでもなければ偉くなれるわけでもありません。しかしながら、「簡単な人生を願うな。困難な人生を耐え抜く強さを願え。」と言い放った彼なら、コロナ禍を乗り越えた先に次のステージがあることを「カンフー」で私たちに教えてくれるはずです。

 

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◆カンフーで名を成す◆

 ブルース・リーの生年月日は1940年11月27日辰の刻と言われていますので、彼の命式は右上の通りです。

 

李小龍先生 乾造1940年11月27日 辰の刻(午前7時から9時)

年 庚(陽金:七殺) 辰(戊・乙・癸:陽土・木・水:偏財・劫財・正印)
月 丁(陰火:傷官) 亥(壬・甲:陰水・木:偏印・比肩)
日 甲(陽木)    戌(戊・辛・丁:陽土・金・火:偏財・正官・傷官)
時 戊(陽土:偏財) 辰(戊・乙・癸:陽土・木・水:偏財・劫財・正印)

 

大運

5歳  戊(陽土) 子(陽水)
15歳     己(陰土) 丑(陰土)
25歳     庚(陽金) 寅(陽木)

 

 四柱推命には「庚金(佁)が甲木(薪)を切って丁火(火)を燃やす」というセオリーがあります。奇しくもブルース・リーの命式には庚金、丁火、甲木の3つが揃っており、この3つのエネルギーの関わりが彼のカンフー人生を形作っています。自分自身(甲木)を鍛錬してカンフーの力が磨かれ(庚金)、それによって名前が世の中に広く響き渡る(丁火)のです。彼は1964年からの10年間、このセオリーをさらに生かす「庚寅運」を歩みます。自分自身が強化され、さらに自分を鍛錬し続ける運です。特にこの中の寅運は、彼自身のエネルギーが強まり、力が最も発揮できる時期です。しかも、薪が次々と切られて火が燃えるので、彼は一瞬にして大スターになります。「唐山大兄(ドラゴン危機一発)」、「精武門(ドラゴン怒りの鉄拳)」、「龍争虎闘(燃えよドラゴン)」などの大ヒット作を香港で次々と生み出していったのもこの頃です

 

 

◆孟意堂風水的カンフーの奥義◆

 五行の庚金が強くなる時に彼のカンフーは磨かれ、武術家としても大スターとしても成功していきます。しかし、庚金によって自分自身に大きくダメージを受けながら甲木を切っていくわけですから、言葉では表しきれない苦しみが伴ったことでしょう。それでも彼は燃え続けることを止めませんでした。片手で、しかも二本指で腕立て伏せをし、米国で行われた国際空手選手権で模範演技を見せ、2メートル以上の背丈の西洋人男性を痛快に一蹴りして倒し、東洋人初のハリウッドスターになりました。

 そもそも喧嘩に勝つためにカンフーを始めた彼に対し、師匠の葉問(イップ・マン)は何度もこう教えます。「カンフーの目的とは、相手に勝ちたいという欲望や執着から自分を解き放ち心と身体の調和を手に入れることである。」と。ところが、金と木の間をつなぐ水を用いて補えば調和は取れ、勝ちたいという欲望は落ち着きますがそこから人々の心を揺さぶり感動を与えるブルース・リーが生まれることはできません。彼は徹底的に自分を追い込み、自分の身を削ることで本領を発揮する甲木の人だからです。この場合は自分自身である甲木を後天的に強化させ、庚金の力に自らが負けない体質を作ること、これこそ彼がもっと活躍できる方法なのになあ、と悔しく思います

 


彦坂 久美子
<プロフィール>

名古屋市出身。中国古代からの知恵である風水に魅かれ、著名ブランドが認めた風水師デビッド・ソー先生の弟子として無常派風水に師事。易経を含めた玄学に長年携わり、漢五派第七十三代嫡系・孟意堂として住宅、事務所、店舗等の風水、開業や引越し、結婚等の日取りの選定、四柱推命で人生の様々な問題やニーズに対応している。著書に「金運を引き寄せる孟意堂風水(廣済堂出版)」がある。

孟意堂
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