世界客都「梅州」広東

2021/10/20

スクリーンショット 2021-10-19 095702広東省東北部に位置し、全国生態文明建設試験区、広東文化観光特色区であり、広東省の重要電力基地の一つでもある広東省地級市、梅洲。地形は様々で、台地、丘陵、山地、段丘と平原があり、総面積約一万六千平方キロメートル。
梅江区、梅県区、興寧市、大埔県、豊順県、五華県、平遠県、蕉岭県の2区1市5県を管轄している。2015年末の戸籍人口では五百五十万人と発表された。
またここは客家人が集中する居住地の一つで「世界の客都」とも言われ、広東に初めて移住した人でも住み易い都市である。


 言語

スクリーンショット 2021-10-19 095718 客家人が集中していることから梅州の多くの人は客家語を使う。梅州市の2区1市5県の客家語の発音はそれぞれ違っており、五つの県の中の各鎮の客家語の発音もそれぞれ違っている。梅州の客家語も数十種類に分けられているため、別の市民と客家語で会話すると意思疎通ができない場合があるそうだ。

 

 

 

住居

3 普遍的な客家文化の流れを汲んでおり、多くは古風で質朴な客家独特の住宅に住んでいる。囲龍屋、走馬楼、五鳳楼、土囲楼、四角楼などである。その中で「囲龍屋」は最も有名である。両晋から唐宋にかけて、戦乱飢饉などの原因で黄河流域の中原漢人は南に移され、五回の大移動を経て、南方に引っ越してきた。現地民が平地に人が住んでいるので、山間部や丘陵地帯に住むことを余儀無くされた。「逢山必有客、无客不住山=山には必ず”客“がおり、”客“は山に住む」という言葉があり、当地の官吏はこれら移民の戸籍を登記する時、”客籍“として”取引先“や”客家“と称した。これが「客家」と呼ばれる由来でもある。外敵や野獣の侵入を防ぐために、多くの客家人が集まって住居を構え、囲龍屋、走馬楼、五鳳楼、士囲楼、四角楼などを形成した。囲龍屋は半円形の囲い屋(囲い村)であり、きわめて中国の伝統の礼制、倫理観念と風水の意識を色濃く持つ建築である。家の前には必ず半月形の池があり、囲龍屋と組み合わせると陰陽両儀の太極図式となる。これは「天円地方」を意味し、住居全体を小さな宇宙に例えており、「天人合一」の哲学思想を体現している。

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名物

10 梅州は山水区市であり、亜熱帯気候に属しているため、年間降水量と日当たりが抜群に良い。そのため、当地では各種の果物が豊富に生産され、特に柚子の生産量が多く梅州柚子は有名だ。「金柚の郷」とも言われている。

 

 

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  また山岳地帯ならではの自然景観や文化スポットが多く、歴史、食、建築様式、民俗なども広東文化とは別物。そして何より生活リズムがとてもゆったりしており、中国国内でも有数の長寿・養老の郷となっている。

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