殿方 育児あそばせ!第25回

2022/01/19

殿方育児あそばせ

 

子は親に似る?

子育てで良く聞くフレーズ、「子は親に似る」。
生まれたてホヤホヤの時、初めて顔を合わせた時は、「似る似ないの問題じゃなく、猿だよなぁ…」と素直に思った。

次に良く聞くフレーズ、「顔は何度か変わる」。
日が経つにつれて少しずつ人間になり、目鼻立ちがハッキリし始めると、何となくどちらかに似てる、似てないの話が分かってくる。目元はどっち似で、鼻や口元はどっち、といった具合だ。実際うちのチビは、目元はママ似で鼻口はパパ似と周りには言われた。
「そうかなぁ? 目はどっちともつかないし、鼻はまだ良く分からんし、口は……やっぱ何とも言えない気がするなぁ。」と思っていた。スクリーンショット (235)

ただこれだけは言えるなと思っていたのは、全体のフォルムだ。中々頑丈そうな体躯で、小さい頃の自分に似ていると感じていたが、口には出さずにいた。それを言ったら苦し紛れに言ってるな、と思われるのが嫌だったからだ。なぜなら妻方の親戚は、こことここ、ここもママ似だと言っているのを聞いていたためだ。

スクリーンショット (237)それからある程度の月日が経ち、健康そのもので栄養満点なチビは、おすもうさん的な見た目で顔が四角形(ほっぺが発達してるため正面から見ると真四角な感じ)になっていた。
「ニュースで良く見る、太り過ぎの赤ちゃんにならないだろうか?」 と心配していたが、ただの考えすぎで、そこまで太くはなかったようだ(笑)。

知らず知らずに育っていくチビの写真を振り返って見ていると、確かに顔が変わってるなと思った。ある時は小堺一樹、またある時はSMAPの松岡昌宏、ほかには山崎邦正や林家三平、女性芸人のバービーやら子連れ狼の大五郎(笑)だったりした。単に写真の写り具合、角度とも言えるが、一番似ていると思ったのは小堺一樹だ。スクリーンショット (236)
しかし、当初感じていた全体のフォルムに関しては、結局妻方の親戚も認める程、私に似ている事が実証されている。なぜなら、頭でっかちで胴長短足だからだ(悲)。
「(昭和の)日本人はそんなもんだ。体が頑丈なんだからそれでいいじゃないか。」
と強がってはみせるが、さすがに大きくなってからチビに言われそうで、今からブルーになっているのも事実。
まだ歩けない時の風呂上りなどに、こっそり膝や脚のマッサージをしていたのを覚えている(爆)。

そのうち持ち前のポジティブ発送で、「頭が大きい」という事は頭の大きさに合わせて身長が伸びる。「足が短い」という事はバランス間隔が良い(躓いてもリカバリーが速い)。などど、悪いことばかりではない、と妻に言い張っている。スクリーンショット (233)

身体的特長以外では、やはり性格が問題だ。私と妻、どちらも兄弟がいるが、チビは一人っ子。加えて、中国では(我が家も)主に祖父母が面倒を見てくれているので、わがままになりやすい。と思っていたが、そもそもの性格を考えると、親に似るんだな、と改めて感じているこの頃だ。

そんなハイブリットコピーロボットの我が息子を見て先行き不安であり、また自分とは違うご時世や世界の中、どのように育ち、自分の足で歩いて行くのか、楽しみでもある。

スクリーンショット (234)そんな息子へ私の座右の銘を贈りたいと思う。
「成せば成る、成さねば成らぬ何事も。」ではなく「動かねばゼロはゼロのまま。」だ。
成せば成るというのは、何となくできる人の言葉で、そうじゃない人にとっては行動しなければゼロはゼロのまま、ということを教えたいと思っている。
さぁチビよ、お前はどうやって生きる? パパは見ているぞ。

小小〜。パパだっきゃ、あどさぎ考えねーで中国さ来たばって、なんとかやっちゃーはんで、おめーもやりでーこどあんだば好きにやればいーんだぞ。


photo prof平太郎
日本の東北出身で中国語がまったくできないまま中国に来ちゃった無計画男。寒い所と雪かきが嫌で南国広州で定住をほぼ決めている。最近はコピーロボット的な振る舞いの息子に同族嫌悪を覚えながら似たもの親子で一緒に妻に怒られつつも子育てに奮闘中。趣味というかライフワークになりつつあるクラフトビールを片手に夜な夜なビアバーを探し、せこせこリスト作りに励んでいる変人に果たしてまともな人間に育てられるのかと禅問答を繰り返す日々。

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