僕の香妻交際日記 第72回 2022年に香港でヘルパーを雇いたい人へ

2022/04/12

P16 HK Wife_727オミクロンのせいで何が痛いって、何よりも海外旅行ができない(できるけど隔離規制など大変不便!)というのが最も痛い。こんなに長い期間海外に渡航ができないというのは、私たちのこれまでの人生においては前代未聞の事態で、このことが今年のヘルパー雇用事情にも大いに悪い影響を及ぼしている。

Overseas Helperを雇うのに5ヵ月必要
政府による入国制限がきつくなり、さらにイミグレーションが在宅勤務を実施していることにより、海外からヘルパーを雇うために必要な書類手続きに大いに遅れが出ている。フィリピン人ヘルパーなら通常2ヵ月半から3ヶ月あれば香港に来ることができたのだが、今はその倍近く時間が必要となる。

2022年、雇用主の弱み
Overseas HelperはLocal Helperとは違い香港ヘルパー界の悪しき習慣や文化が身についていないので、忠誠心はまだ高めだ。だから選択肢があるのならOverseas Helperを選びたいところなのだが、実際は「ヘルパ-を雇うのに5か月間も待てないよ」という雇用主がほとんどなので、かれらの残された選択は自ずと「Local Helperを探す」に絞られる。そして、このような「早くヘルパーを見つけたい」という雇用主の焦りがヘルパー探しにおいて雇用主の弱みとなる。

交渉の主導権はLocal Helperに
雇用主の焦りを感じ取ったLocal Helperが何をするかというと給料の引き上げだ。
香港の労働法ではヘルパーの1ヵ月の基準給与はHKD4,630と決まっているのだが、現在の相場はなんとHKD6,000。これくらいの金額を提示しなければLocal Helperは面接にすら応じてくれない。何とも許しがたい傲慢な態度だが、彼女たちはHKD6,000の高給でも雇ってくれる雇用主が現在の香港にはたくさんいることを知っているのだ。

Local HelperをHKD6000で雇った結末
雇用主が勘違いしてはいけないのは高給だからと言ってヘルパーの質が高いわけではないということ。むしろ彼女たちが次に考えることと言えば、さらなる高給を目指しての転職である。HKD6,000という実績を作っておいて、3ヶ月もしたらまた次の雇用主を探し始め、その時にはHKD6,500という数字を提示するのである。

傲慢なヘルパーたちがそれでも雇用主を見つけられる理由
とは言え雇用主もバカではないのでそうは簡単にHKD6,000で契約を結ぶわけではない。当然、ヘルパーとの間に入っているエージェントに給与交渉の相談をするわけである。しかし、それが落とし穴だったりする。なんとこのエージェントとヘルパーがグルになっている可能性があるからだ。その理由はヘルパーが雇用されるとエージェントは雇用主から手数料をもらえるので当然契約成立のためにエージェントは雇用主に「今、彼女より良いローカルのヘルパーは見つからない」とHKD6,000でハンコを押せという説得してくるのだ。雇用主に選択肢がないという弱みにエージェントまでもがつけ込んでくるのだ。

2022年、ヘルパー探しはどうする?
まず第一に5ヵ月待てるのであればOverseas Helperをおススメする。これから入国規制が緩和されればこの5ヵ月という数字も短くなるだろうし、ホテルの隔離期間も今(2022年4月4日現在)では7日間となってこの期間もさらに短くなるだろう。ヘルパーがやってくるまでの間はNanny(お手伝い)を一時間HKD120で雇えるようなサービスを提供してくれる会社もあるのでGoogleで検索してみてほしい。いずれにしても早めに計画を立てることが重要である。

もしどうしてもすぐにヘルパーが必要、Local Helperしかないというのであれば、給与提示はHKD4,630+出来高(HKD1,000)にこだわってほしい。絶対にHKD5,500やHKD6,000を提示してはいけない。この出来高の内容に関しては次回号で私のアイディアを紹介させていただくこととする。

またLocal Helperを探すには正式な代理店に頼む方法とビザ申請手続きを熟知したローカルヘルパーやブローカーに依頼する2つの方法があるのだがそれぞれにメリットデメリットがあるので、こちらについても次回号以降で話したいと思う。


ルーシー龍ルーシー龍(りゅう)

東京都出身。香港歴8年。世の中のオヤジの威厳を取り戻すため愛娘に甘い妻と日々衝突を繰り返しながら子育てに奮闘中。

 

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