注目のラテン・アメリカンレストラン「ROSITA」 湾仔

2022/12/21

Rosita_Truffle Corn(2)フランスと日本の要素を取り入れた創作ラテン・アメリカン料理を提供するセミファインダイニング「ROSITA」。ラテンテイストの店内は、どこかほっとする居心地の良い空間作りがされており、自宅で食卓を囲んでいるような気分になる。そんな同店の共同経営者で、エグゼクティブシェフを務める2人の風雲児をご紹介しよう。rosita_agustin_ricardo_2

Agustin Balb(i アグスティン・バルビ)氏
スペインとイタリアをルーツとした家庭に生まれ、アルゼンチンで育ったという国際色豊かなシェフ、アグスティン。食に対するこだわりは祖母が作る食卓から始まった。青年期を迎えると、家族の友人が経営するレストランで手伝いをしながら夏を過ごし、料理に対する情熱が開花したという。
料理人としての生活をスタートさせた当初は、伝統的なヨーロピアンスタイルのレストランで腕を振るっていた彼だったが、東洋の食文化、特に日本食への思いが日を追うごとに大きくなり、あるとき本場の味と技術を身につけることを決意。日本へ訪れたこともなく、日本語も全く話すことができなかったにも関わらず、その飽くなき探究心から、日本の食文化を学ぶため来日した。その後の数年間、ミシュラン2つ星の銀座の名店「スリオラ」、8年連続で3つ星を獲得したミッドタウンの日本料理店「日本料理 龍吟」、50年以上3つ星に君臨するフランス料理界の重鎮が手がけるハイアット東京の「キュイジーヌ[s]ミッシェル・トロワグロ」(2019年に閉店)と、東京の名だたる店で腕を磨くこととなる。トロワグロ在籍時の2015年には、炭酸水メーカー、サンペレグリノが選ぶ30歳以下の若手シェフトップ10に選ばれ日本代表者として世界大会への切符も手にした。
日本で経験を積んだ彼は、2016年、香港に移住。食通香港人の間で話題の「HAKU」に在籍し、トップシェフとして腕を振るった。同店は、大阪のミシュラン3つ星懐石料理店「柏屋」の料理長、松尾英明氏がプロデュースする日本食レストラン。アグスティン在籍中には、世界レストラン・ランキングの代表格「OADアジア料理レストラントップ100」にランクインするなど、数々の受賞実績を作り上げ、同店に貢献した。
また個人としては、2019年に国際的レストランガイドLa Listeによる若き才能あるシェフランキングで世界87位に選ばれるなど、その実力はさらに世界に知られるところとなる。そして翌年、大手飲食グループJIAとタッグを組み、共同経営者兼エグゼクティブシェフとして、モダンジャパニーズ「Andō」をオープン。経営者としては初の出店だったが、それが瞬く間に話題を呼び、ミシュラン香港マカオ2021、2022において星を獲得するほどの成功を収めた。

Ricardo Chaneton(リカルド・シャネトン)氏
ベネズエラ出身で5ヶ国語を操るリカルドは、ヨーロッパと南アメリカの食環境で育った。スペインのミシュラン3つ星店で経験を積んだ彼は、世界のベストレスランでナンバーワンの座を獲得したフランスの名店「Mirazur」にて、7年に渡り30人いる料理人のトップとして腕を振るった。来港後は、28歳の若さにしてアイランド・シャングラのフレンチ「Petrus」で総料理長を任され、そこで4年間在籍した後、2019年、コンテンポラリーフレンチの店「MONO」をオープン。同店は、2021年にはアジアのベストレストランにランクイン、2022年にミシュラン1つ星を獲得している。
アグスティンによる和の要素と、リカルドによる伝統的フレンチの要素が詰まった新感覚のラテンアメリカン料理が楽しめる同店。12月中旬より、ディナーのみの提供でソフトオープンする。現在いただける料理は、昨今流行している小ぶり料理で構成されたお任せコース料理のテイスティングメニュー6品(HKD988+10%)。順次、ランチメニューも提供していくという。
異国で数々の経験を積んだ食の天才2人が、奇跡的に香港で出会い、間もなくオープンさせるレストラン「ROSITA」。このコラボレーションを体感しない手はない。

1-7 Ship St., Wan Chai
www.rosita.hk

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