美味しい!を支える企業「ホシザキ」の【ビールサーバー】

2023/10/18

ペンギンマークでお馴染みの厨房機器トップメーカー、ホシザキ株式会社(以下、ホシザキ)。そんな同社が製造販売する業務用ビールサーバーについて、営業担当のRobin(ロビン)さんと新本さんにお話を伺った。いかに日本のビールを美味しく飲んでもらうかにこだわり、開発・改良されているホシザキのサーバー。その秘密とは?Main

 

答えてくれたのはこの人!
Robin Chanさん
Mr Robinチャーチャンテンなど小規模店舗を含め、主にローカル企業担当の営業員。入社11年目で日本語も堪能。「お酒はたしなむ程度ですが、日本のビールのような飲みやすい味が好みです。週末は13歳になる息子と海水浴やハイキングに出かけることが多いですね。」

 

新本 泰史さん
Mr Shinmoto入社6年目、日系企業担当の営業員。香港在住歴は11ヶ月。「店舗の厨房設計も請け負っているんですが、お客さんと一緒に店を作っていけるのでやりがいがありますね。休日は愛車でサイクリングをしたり、バレーボールサークルに参加したりしています。ハイボールが好きですが、1杯目は必ずビールです!」

 

Q. ホシザキってどんな会社ですか?

A. 世界各国で、厨房機器などの製造販売や厨房レイアウトのデザイン提案をしています。

新本さん(以下、新):業務用冷蔵庫や製氷機を中心とした、厨房機器の製造販売を主に手掛けています。日本以外にも、イギリス、中国、アメリカ、トルコなどに自社工場があり、世界各国の飲食店やホテル、病院などでお使いいただいています。また開店・開業時における厨房レイアウトを、デザイン提案からアフターメンテナンスまでワンストップで支援しています。

 

Q. ホシザキ製ビールサーバーの特徴を教えてください。

A. 日本のビールを最高に美味しく飲めるように作られたビールサーバーです。でもこれ、実はどのビールにも合わせられるってことなんです。

Beer Dispenser ロビンさん(以下、ロ):ビールサーバーには2タイプあります。1つは設置が簡単な卓上型で、多くの店舗で使っていただいています。もう1つは台下型といって、サーバー本体は床に置き、ホースで卓上のビールタワーにつなぐタイプです。こちらは客席から見えるのがビールタワーだけなので、デザイン性の高さが売りとなっています。
新:ホシザキは日本の会社なので、日本のビールを最もいい状態で提供できることを第一に開発されています。ビールには美味しく飲める温度というものがありますが、それが日本の商品は6~8℃なんです。この温度でタップから注出するために、ビールを樽ごと冷やすタイプもありますが、そうでない場合、サーバーでビールを瞬時に冷やすことで、この温度にしています。
ホシザキのビールサーバーは、サーバーの中にあるビールを通す管が細いのが特徴で、どんなビールであってもキリっと冷えた一杯を提供することができます。
ロ:日本のビール会社さんは、のどごしや風味のために注出圧力を高めに設定されていますが、機械内のビール管が細いことで、高い圧力でも泡の発生を抑え、のどごしや風味を維持しつつ、スムーズに流れ込んでくる美味しいビールを注出できるんです。
新:そういえば以前、日本のビール会社さんが、海外製のものは改造をしないと上手く注ぐことができないサーバーもあるという話をされていました。逆に言うと、ホシザキのビールサーバーであれば世界中どのビールにも対応できるということですね。
また、ビールタワーで注出する台下型の場合は、せっかくサーバー内で適温に冷やされたビールが、タップにつなぐ外付けホースを通る間にどうしてもぬるくなってしまうんです。そこでホシザキでは、そのホースに這わせて冷却水を循環させ、冷たい温度をキープできるようにしています。
ロ:台下型は、ビールタワーからのビールの注出が1つの演出になっているバーなどでご使用頂くことが多いですね。私はビールタワーを見るとついついビールを頼みたくなってしまいます(笑)。

 

Q. 特に「ザ・プレミアム・モルツ」に関しては、サントリーさんの要望で開発された専用サーバーが使われているとお聞きしました。

A. プレモルの「神泡」には、専用サーバーが不可欠なんです。

Beer Dispenser 3 ロ:プレモルに関しては、確かに特殊なサーバーを使っています。タップのこの部分がこんな形で……。
新:ロビンさん、ちょっと待ってください(笑)。詳しくは企業秘密なのですが、タップ形状や内部構造をカスタマイズすることで、従来製品よりさらにクリーミーな泡を出すことに成功しました。サントリーさんが追求されているきめ細かい泡にメーカーとして答えるべく試行錯誤して完成した製品と言えます。
ロ:プレモルは「神泡」と呼ばれるほどとにかく泡にこだわったビールなので、それを作り出すサーバーは非常に大事になってきますからね。香港の日系飲食店で出されるプレモルは、ほとんど全てホシザキ製の専用ビールサーバーを使用しているので、このクリーミーさを身近でもご堪能いただけると思います。居酒屋などでプレモルを見かけたら、ぜひ泡の違いを感じてみてください。Beer Dispenser 2

 

Q. メーカーとしてビールの品質担保のためにしていることは?

A. 全自動タイプも用意しており、ホテルのセルフコーナーなどで使っていただいています。

新:基本的に、単純な操作で誰でも簡単に注げるように作られています。詳しい注ぎ方などは酒販店さんがきっちり指導されていると思いますが、きめの細かい泡を作るためにはグラスを傾けて側面に沿わせることが必須です。注出時にビールがグラスの底に直接当たると反動で泡が大きくなってしまうんですよね。
ロ:ホシザキでは全自動サーバーも販売しています。現行品は3代目になるのですが、スイッチを押すだけで、グラスの傾けから注入、グラスを立てて泡づけをするところまで全て自動でやってくれます。そのため誰が入れても同じ泡の量、同じ味にすることができるんです。
新:香港では、空港のラウンジやビュッフェ会場などで使われています。お客さんがセルフで注ぐという使い方をされているところもあり、普段自分で生ビールを注ぐ機会がない方にも楽しんでいただけているようです。Beer Dispenser 1

 

Q. 香港のビール文化は変わってきましたか?

A. 樽生ビールをジョッキで、というのが定着しましたね。

ロ:数十年以上前はサンミゲルなど苦みのあるビールが主流でしたが、日本文化熱の高まりもあってか、日本のビールが好まれるようになりました。最近は、若い人の間でローカルの醸造所が作る個性的なビールを楽しむことも増えたようですが、やはり日本のビールは飲みやすいと感じる人が多いようで今でも人気です。
新:昔からあるような店でビールを頼むと、瓶を出されることが多いんですが、比較的新しい店ではジョッキで出てきますよね。私は香港歴が短いので詳しくないんですが、ロビンさん、香港のビール文化の主流が、質を求めて瓶から樽生ビールに変わってきているというのはあるんですか?
ロ:そうですね。昔から考えると、樽から注出するビールは一般的に飲まれるようになりましたし、ビールに対する香港人の要求やこだわりも強くなってきた気がします。

 

Q. 最後に、メンテナンスに関して教えてください。

A. 24時間以内の回答、48時間以内の訪問が原則です!

ロ:ビールサーバーのメンテナンスは基本的に酒販店さんが担当しますが、主力製品である冷蔵庫などは、お問合わせいただいてから24時間以内に回答することを意識しています。またお話を聞くなかで実際に訪問が必要だと判断した場合には、原則48時間以内に修理部門の専属スタッフがお伺いします。
新:冷蔵庫も製氷機も2年の保証期間がありますが、これを過ぎた後も保守契約をしていただくと無料で修理に伺いますし、さらには年に2回の点検と年1回のクリーニングも行なっています。飲食店さんにとって、厨房機器の故障は一大事ですからね。冷蔵庫が壊れてせっかくの大事な食材が無駄になってしまったということがないように、アフターサービスには力を入れています!

 

HOSHIZAKI HONG KONG CO., LTD.
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