万治クリニック「夏バテには漢方薬とカッピング」広州市天河区

2014/08/06

広東エリアでは広く知られ、たくさんの人に愛されている「漢方薬」。様々な生薬を煮出して作られており、もちろん症状によって種類も様々だ。この高温多湿という気候の中で、この「漢方薬」は体の調子を整えるのに一番ふさわしいと言っても過言ではないだろう。しかし、漢方薬といえば、皆さんどんな印象をお持ちだろうか?「苦い、作るのには手間がかかる」と答える方々も大勢いるのではないだろうか。作るのに時間がかかるという点はやはり一番気になる。しかし、手間をかけずに飲める「漢方薬」があるとの噂を聞きつけ天河区に位置する「万治クリニック」を訪れた。

迎えてくれたのは、漢方薬、中医師として勤務する厳先生だ。まず、冷蔵庫から取り出し、見せてくれたのは真っ黒な液体が入ったビニール袋。その真っ黒な液体の正体はまさに漢方薬だ。漢方薬は何時間も煮出して作られる熱々な飲み物のはずなのに、冷蔵庫から取り出され、しかもビニール袋に保存され、イメージしていたものとは全く違う。厳先生に伺ったところ、この新しいタイプの漢方薬はあらかじめ何時間もかけて作られたものとのこと。冷蔵庫で保存し、飲みたいときはお湯で温めさえすれば、いつでも楽しめる。しかも、材料は生薬のため、西洋の薬と違って、副作用もほぼない。今回厳先生が見せてくれたのは生理不順を治療するための漢方薬だが、専門医の指導の下で自分の症状に適したものを選ぶのがお薦めだ。また、人それぞれによって、薬の効果も違うので自分に合ったものを処方してもらおう。

夏の体調管理が気になる方々のために、先生が紹介してくださったもう1つの療法は中国で流行っているカッピング療法だ。吸引療法の一種で、治療方法は円筒形の容器の中でアルコールを含ませた綿球を燃やし、体の局部にかぶせると中の空気が希薄になって皮膚によく吸いつく。それによって皮膚がうっ血を起こし、夏バテ、だるさ、関節炎、頭痛、不眠症、むくみなどを治す効果があるとのことだ。気になった方は問い合わせてみよう。

取材中、記者の様子を見て「少し上火(広東語で言うと「熱気(イッヘイ)」、日本語で言うとのぼせ)の症状が見える。」と先生。上火は病気ではないものの、油断するわけにもいかない。そこで、上火についても、先生にいくつかの質問に答えていただいた。

Q:上火の症状とは一体どんなものでしょうか?
A:一般的に言えば、「熱気」が体に溜まると、ニキビ、イライラ、偏頭痛、だるさ、肩こり、喉の腫れ、歯痛、便秘など体に嫌な症状が出ます。

Q:上火を防ぐため、どうすればいいですか?
A:そうですね。たとえば、揚げ物、バーベキュー等脂っこいものや辛い料理を食べ過ぎないこと。早寝早起き、夜更かししないことをお勧めします。水をなるべくたく
さん飲んだ方がいいですね。

Q:もし上火になったら、どうすればいいですか?薬を飲むほかないですか?
A:上火の治療法は薬を飲むに限りませんね。むしろ日常的に予防することが大事です。この時期にお勧めの食材は冬瓜などの瓜類、または緑豆、はと麦、これらはいずれもスーパーで簡単に手に入るものですよ。

大変勉強になりました。この夏、上火もなく夏バテもなく元気に過ごしたいと思います。

広州万治クリニック広州万治クリニック
住所:広州市天河区天河北路233号中信広場 辦室大楼2502室
( 地下鉄3号線「林和西」駅近く)
電話:(86)20-3877-3123(日本語通訳常勤)
ファクス:(86)20-2223-0133
ウェブ:http://wanzhihk.com
※土日は要予約

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