上環(ションワン)アートとフレンチの融合「BIBO」

2014/09/01

BIBO

テーブル

古くから骨董品店やアートギャラリーが立ち並ぶションワン(上環)のハリウッドロード。近隣には有名な寺院Man Mo Temple(文武廟)があったりと、街全体にノスタルジックな雰囲気が漂う。また最近ではお洒落なカフェやレストランも増え、昼間から夜遅くまで人の行き来が途絶えない今注目のエリアだ。そんなエリアに新顔として加わったのがアートレストラン「BIBO」。今年開催されたアジア最大のアートイベント「アート・バーゼル」とオープン日が近かった事もあり、瞬く間に話題が広まりオープンからしばらく経った現在でも予約が難しいほど人気店となった。

店内は、ポップなグラフィティが描かれていたり、地下鉄の換気システムを思い起こさせる金色のパイプが張り巡らされていたりと、細部まで工夫されている。それはオーナーが斬新なストリートアートと伝統的なフランス料理を融合しようと考えたからだ。そんな空間には、現代アートコレクターでもあるオーナーが厳選した作品が、いたる所に飾られている。20以上もある作品は、大胆な筆使いと色調で移民差別をテーマにした作品を数多く発表したジャン・ミシェル・バスキア氏や、街の壁に社会風刺を描き続けたゲリラアーティストのバンクシー氏、死んだ動物を展示することで物理的な死の不可能性を訴えたダミアン・ハースト氏、ルイヴィトンともコラボレーションを果たした村上隆氏、ドット柄作品が有名な女性アーティスト草間弥生氏など、錚々たる当代美術アーティストによるもの。また店内の壁や床には大胆なエッジの効いたアートワークが施されており、これらは実際にアーティストを招いて描かせたものだという。

ステーキ  グリル

こだわりは内装だけではない。同店のエグゼクティブシェフのMutaro Baldeさんは、ロンドンの「ロブジョン」を始め、パリのホテルプラザアテネの「Alain Ducasse」など、これまで名だたるミシュラン星付きレストランで腕を振るった経験を持つ。同店の人気メニューを紹介しよう。まずは、ブラタチーズの上に色とりどりの有機野菜を散りばめ、カラフルな花園に見立てた「Slade Vegetarienne」。色だけでなく、味わいもバランスがとれている。軽くソテーしたフォアグラの上にグラナデンシロップで煮たルバーブをトッピングした「Foie Gras Poele」は、濃厚さと爽やかさのバランスが見事だ。メインにはスロークック調理法でじっくり煮てから焼いたというラムのグリル。口の中で広がる肉汁と柔らかい食感を楽しんで。

特筆したいのは、ワインのラインナップの充実ぶり。厚みのあるワインリストは種類豊富で選びきれないほど。また数々の受賞経験を持つ凄腕ミクソロジストのアレクサンダーさんが熟練の技で作りだすカクテルも忘れずに。さあ、さっそく足を運んでみてはどうだろうか。

BIBO

 

 

BIBO
住所:163 Hollywood Rd., Sheung Wan
電話:(852)2965-3188

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