歴史的仏教遺跡「敦煌展」がヘリテージミュージアムで開催

2014/12/23

敦煌展

中国・敦煌(とんこう)にある山の断崖に彫られた巨大石窟「莫高窟(ばっこうくつ)」。砂漠の中に南北1680メートルにわたって並ぶ500近くの石窟はインドの仏教建築様式で建てられており、仏教美術がシルクロードを通ってこの地に広まったことがよく分かる。

創建されたのは西暦366年。そこから約1000年にわたり造り続けられた。1987年には内部に保存された2400体以上の塑像と合計4500㎡の壁画とともに世界遺産に登録された。砂漠特有の乾燥した気候がこれらの美術品の保存に適していたこともあり、壁画の顔料は今も鮮明な色合いを残す。ここ数年、歴史愛好家を始め多くの観光客が押し寄せるようになったことを受け、遺跡保護の観点から今年からは1日の入場者数を制限し完全予約制となった。

そんな歴史的仏教遺跡にスポットを当てた展覧会「敦煌-計り知れない物語、計り知れない財宝」展が開催されている。場所は香港最大規模の博物館「香港ヘリテージミュージアム(香港文化博物館)」。絵画や仏像、チベット文字で書かれた経典、シリア語の詩編集など、120あまりの美術品が一堂に揃い、1000年にわたる敦煌石窟の仏教芸術の歴史を物語る展覧会となっている。ほかにも石窟のレプリカや13メートルもある大きな寝仏も登場する。貴重な仏教芸術の展覧会、この機会にぜひ足を運んでみて。

「敦煌-計り知れない物語、計り知れない財宝」展

香港ヘリテージミュージアム・敦煌展
2015年3月16日まで
住所:1 Man Lam Rd., Sha Tin
時間:月・水~金10:00~18:00 土日・祝10:00~19:00
クリスマスイヴ・旧暦大晦日10:00~17:00
閉館日:火(祝日を除く) 旧暦1月1日・2日
ウェブ:http://hk.heritage.museum

Pocket
LINEで送る