羊にまつわる干支セトラ

未年の今年、ひつじにかかわる「いろいろ」を集めてみた！

眠れないときに羊を数えるのはなぜ？

眠れないときに羊の数を数えるのは、日本だけではないらしい。英語では「one sheep, two sheep…」、香港では「一隻羊、二隻羊…」と数えるという。このルーツについては諸説ある。ひとつは羊飼いが羊を数えているときに眠たくなったことに由来するというもの。家畜を数える「眠れない対策」は1600年代に発表された小説「ドン・キホーテ」でも紹介されている。他にも「sleep」（眠れ）が転じて「sheep」（羊）になったという説や、羊から連想される、のどかで幸福な風景が眠気が誘ってくれるからという説などがある。でも眠たくなる効果は「なし」「逆に眠れなくなる」という声が多かった。

広州はなぜ「羊城」と呼ばれるようになった？

城は都市を表すので、羊の都市で「羊城（ヤンチェン）」とも呼ばれる広州。広州駅近くの越秀公園には5匹の羊の石像が建っており、中央の1匹は口に稲穂をくわえている。この羊と広州、どんな関わりがあるのだろうか。それは紀元前9世紀、5人の仙人が羊に乗って天から舞い降り、この地の飢えに苦しむ人々に稲穂を差し出し飢餓から救ったという伝説による。広州には羊が多くないにも関わらず市民にとって身近な存在の羊。広州で開かれた2010年アジア競技大会ではマスコットになったり、公共交通機関で利用できるICカードが羊城通と呼ばれるなど、広く愛されている。

かわいいアルパカは羊じゃないよ～

モコモコとした毛に包まれて、つぶらな瞳を持つアルパカ。香港でも人気の動物で、先日もアルパカの形をしたペンケースを持っている人を見かけた。羊の一種と思っている香港人が多いというが、ラクダの仲間だ。よーく見ると確かに首が長い。アメリカやヨーロッパなどの高原で体毛を衣料に利用するために飼育されている。アルパカの体毛を使ったセーターなどは、しなやかな肌触りで保温性、保湿性に優れている高級品として支持されている。香港でアルパカという名前の知名度は低い。広東語では「草泥馬」。でも、この漢字を普通語で発音すると、全く違った意味になってしまうのでご注意を。

毛糸を使ってキュートな羊を手作りしよう

毛糸で愛らしい動物を作れることをご存知？毛糸を使った編み物の歴史は古く、日本では多くの手芸家が様々なアイテムを編み出してきた。最近は香港でも毛糸クラフトが人気となっている。特別なスキルは必要ない。特別な針と作業スペース、人形を作るために異なる色の毛糸があればいいだけ。サムスイポー（深水埗）にある手芸専門店「手作仔HandCrafter」では日本で有名な手芸ブランドのハマナカの毛糸やツールも取り扱っている。かわいい羊や、羊のお正月飾りが作れるキッドもある。また、ここでは手芸クラスも開催。このクラスでは、毛糸を使って人形を作るスキルを学ぶことができる。

手作仔 HandCrafter
住所：Shop 7070, 7/F., Dragon Ctr., Sham Shui Po
電話：(852)9735-5374
時間：13:00~18:00、月曜定休日
ウェブ：http://www.handcrafter.com.hk

6年間脱走中の羊をついに発見！
変わり果てたその姿とは…

オーストラリアのタスマニア島で発見された毛むくじゃらの羊をご存知だろうか。彼は6年前に牧場から脱走して以来、行方不明となっていたショーン君だ。飼い主もすっかり忘れていた今年の夏、ひょっこり現われたその姿があまりにも変わり果てていたことで世界中から注目を集めた。6年間も野生で生き抜いてきた彼の毛の量は、通常の5倍以上に匹敵する23.5キロ。モコモコの域を超えたその体はさぞや重かったことだろう。捕らえられたのち毛は刈られ、さっぱりした表情を見せたショーン君。定期的に毛を刈ってやるのは、羊にとっても助かることのようだ。

干支「羊」の切手シリーズ、1月24日に発売

香港では旧正月に向けて、今年の干支「羊」の切手シリーズが1月24日に発売される。今回発売される切手セットでは、伝統的な手工芸をモチーフに、パステル調の青磁の陶器や、釉薬を使った陶磁器、多彩に色付けされた粘土彫刻、翡翠の彫刻の4種類で作られた羊がデザインされている。新年らしい華やかなデザインなので、使わずに取っておきたくなる人もいるかもしれない。毎年、楽しみにコレクションしている人もいるだろう。他にも羊をあしらったシンプルな切手シートもある。日本へ年賀状を出しそびれた人へ、「香港スタイルだよ」と言い訳して、この切手を組み合わせて手紙を送るのもいいかも。