巨匠アラーキーの「センチメンタルなモノクロ写真展」アバディーン

2015/01/13

センチメンタル写真展

香港島南部の港町アバディーン(香港仔)に隣接する、元工業地区だった町、ウォンチョッハーン(黄竹坑)には、近年数多くのギャラリーがオープンしている。その中心地にある工業ビルに、日本の中堅アーティストを育てていく重要性を説き、香港を拠点に国際的なアプローチをしていきたいと、2人の日本人によって設立されたギャラリー「AISHONANZUKA」がある。

ただ今、そんなAISHONANZUKAでは、写真家であり現代美術家である荒木経惟(通称アラーキー)氏による香港初の個展を開催中。今回の写真展では、1965年頃の日本の高度経済成長期をアラーキー流に生々しく映し出した写真集「愛の劇場」や、自身の代表作であり、妻・陽子との旅を撮影した1971年出版の「センチメンタルな旅」から、それぞれ10枚ほどが選ばれ展示されている。

同氏は、1940年に東京で生まれ大学を卒業後、電通に就職。写真家としてすぐに頭角を現した彼は、1964年に写真集「さっちん」が第1回太陽賞に輝いた後も女優など人物を中心に写真を撮り続け、延べ400以上の写真集を出版。個展も世界中で開催してきた。2013年に前立腺がんによって右目を失明した現在も、精力的に活動を続けている。同氏の撮る、人情味あふれる写真は見逃せない。

モノクロ写真展

Nobuyoshi Araki 荒木経惟 “Theater of Love”
期間:1月17日まで(火曜から土曜開館)
時間:12:00~19:00
住所:AISHONANZUKA, 13A, Regency Ctr. Phase1, 39 Wong Chuk Hang Rd., Aberdeen
ウェブ:http://www.aishonanzuka.com
料金:無料

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