中国遊牧民を感じられる映画 「神なるオオカミ」2月19日上映

2015/01/28

神なるオオカミ

中国で300万部以上も売り上げた姜戎(ジャン・ロン)のベストセラー小説「狼図騰」。日本語を含め海外110カ国30言語に翻訳された。そんな同作を、「セブン・イヤーズ・イン・チベット」で世界的に知られるジャン・ジャック・アノー監督が映画化した。

「狄戎」(中国を取り巻く異民族)各民族には「図騰」、つまり神が宿るとされているものがある。チュルク系の高車族は「老狼」を、突厥は「狼母」、薛延陀族は「狼頭人」、モンゴル族は「蒼狼白鹿」が図騰とされてきた。いずれもオオカミが関係する。なぜ騎馬民族が馬ではなくオオカミを信仰するのか?この作品を通してそんな疑問の答えがわかるかもしれない。

作品の舞台は内蒙古自治区烏拉蓋。知識青年の陳陣は、国民を地方に送り出す政策(下放)のもと北京から内蒙古のオロン草原に送り出された。そこで、草原やオオカミとともに生きる現地の遊牧民の精神と生活に触れ、次第にオオカミにのめり込んでゆく。この映画の主人公はオオカミだが、オオカミは最も撮影するのが難しい動物といわれる。ジャン・ジャック・アノー監督がその対象をどのように描くのかが見どころだ。オオカミを手がかりに中国の遊牧民文化を紐解く手がかりが得られるかもしれない!

神なるオオカミ(Wold Totem、狼図騰)
監督:ジャン・ジャック・アノー
原作:姜戎著「神なるオオカミ」(原題「狼図騰」)
キャスト:馮紹峰(ウィリアム・フォン)、竇驍(ショーン・ドウ)

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