深センの食特集・中国の食文化が集結!深セン5大料理

2015/04/14

【来了、就是深セン人】(深センに来たら皆、深セン人)
1980年より経済特区になった深セン。全国各地から大勢の人たちが集まるこの若い都市には、“よそ者”という観念はない。食文化も同様で、地元民が少ない深センには、各地の料理を懐かしむ人たちのために“本場”の味に近い料理を出している店が多い。特に広東省の北にある湖南省や四川省からの人たちが多く、湖南料理や四川料理の店はよく目にする。そこで今回PPW編集部では、「ShenZhen Style」と題してお勧めの5大料理を紹介する。来る人誰もが歓迎されるといっても過言ではないこの深センで中国の食文化を丸ごと味わおう!

【四川料理】日本人にも馴染み深いピリ辛

四川料理レストラン 店内 四川料理 四川料理 四川料理

四川料理に欠かせないのが唐辛子。唐辛子は17世紀の終わりから四川で親しまれているスパイスで、発汗作用があるため湿度の高いこの地に住む人々は好んで料理に使うようになった。主食であるご飯と相性がいいことも唐辛子が好まれる理由のひとつだ。四川料理の定番と言えば、日本人にも馴染み深い「回鍋肉」のほか、鶏肉とナッツの炒め物「宮保鶏丁」、甘酸っぱくてスパイシーな細切り肉のピリ辛炒め「魚香肉絲」。また、名前に「婆」=妻の文字が入る「麻婆豆腐」も言わずと知れた四川の代表料理で、これは清王朝の時代に四川省成都に住むある料理人の妻が貧しくて材料もない中で来客用にあり合わせで作ったものが最初とされている。

住所:深セン市福田区東園路150号玉福楼2階
電話:(86)755-2594-3066、(86)755-2594-1207
時間:11:00~23:30
オススメ料理:水煮魚、夫婦肺片、覇王辣子鶏

【湖南料理】毛沢東もこよなく愛した味

湖南料理レストラン 湖南料理 湖南料理 湖南料理

湖南料理は、中国では「湘菜(ツアンツァイ)」とも呼ばれる。湖南地域は非常に湿度が高いため四川料理と同じくスパイシーで、唐辛子のほかネギやニンニクがよく使われる。ただし四川料理が中華山椒が入った「麻辣(マーラー)」なのに対して、湖南は「酸辣(サンラー)」で辛味のほかに酸味が効いている。強烈な辛さのものもあり、中国で一番辛い料理とも言われる。湖南料理の基本の調理法は、蒸し、蒸し煮、二度茹で、トロ煮。代表料理としては、若鶏の香り煮「東安子鶏」や唐辛子をたっぷり使った魚の頭の蒸し料理「刴椒魚頭」、インゲンとナスの炒め物「長豆角焼茄子」、毛沢東が好んだ味としても知られる、豚バラ肉のトロトロ煮込み「毛氏紅焼肉」などがある。

住所:深セン市福田区福華三路269号
COCO PARK 3階 008~010号舗
電話:(86)755-8860-6958
時間:11:30~22:00
オススメ料理:冷面鶏、紅糖糍粑、酸辣藕尖

【広東料理】素材の味を生かして調理

飲茶 蝦餃(海老蒸し餃子) 丹桂軒(華僑城店)広東料理

広東料理は中国南部にある広東省で発達した料理で、中国八大料理のひとつ。この地域の広州料理や広東料理、客家料理などをルーツとしている。「広東人は、潜水艦以外の泳ぐもの、飛行機以外の空を飛ぶもの、テーブルや椅子以外の足があるものは何でも食べる」と言われている。この言葉は広東人が食べるのが好きで、食材のバリエーションをたくさん持っていることを伝えている。広東料理の特徴は、旬の新鮮な食材を使用し、素材本来の味を大切にすること。皿に盛りつけられた料理は芸術作品のようである。「飲茶」も広東料理。「焼売」、「蝦餃(海老蒸し餃子)」、「鳳爪(ニワトリの足先の煮物)」などの点心は、世界中のチャイナタウンでも人気となっている。

丹桂軒(華僑城店)
住所:深セン市南山区華僑城香山街波托菲諾会所1階
電話:(86)755-2600-3218
時間:8:00~23:00
オススメ料理:片皮鴨、蝦餃、焼売

【客家料理】山の幸を使った郷土の味

客語客家菜 客家料理 客家料理

「客家」は独特の文化を持つ漢民族。客家料理は、そんな客家の郷土料理である。味が濃く塩気があることを特徴とする。広州料理と潮州料理とともに、広東料理において重要な役割を果たしてきた。客家料理といっても、広州、福建、江西、台湾など、地域によっても異なる。広東省の客家の多くは、海から離れた東江に住む。山間部の生活から育まれた料理は、ニワトリやアヒルなどの家禽や山の幸のキノコ類を食材にした素朴な味。有名な客家料理は、肉の餡を豆腐にはさんだ「客家釀豆腐(肉詰め豆腐)」、「鹽焗鶏(鶏肉の塩蒸し)」、「梅菜扣肉(豚肉と漬け菜の蒸し物)」など。飲むのが好きな人は客家のお酒「客家黄酒」を試して。

客語客家菜
住所:深セン市宝安区建安一路99号海雅繽紛城3階L337鋪
電話:(86)755-2302-6721
オススメ料理:客語豆腐、客語土猪湯、手撕塩焗鶏

【潮州料理】海鮮を独特のタレで味わう

嘉美軒精細潮州菜 潮州料理 潮州料理 潮州料理

潮州料理は、広東省東部にある沿岸の都市、潮州などの地方料理。広東料理のルーツとなっている料理のひとつである。漁場のある街で育まれた料理の魅力は、やはり海鮮。カニやエビなどの甲殻類料理のほか、カボチャとタロイモを使った甘い料理も有名。地域のシェフは、「フカヒレ」と「燕の巣」の2つの名物料理の達人でもある。あっさりと仕上げた潮州料理は、調味料を組合せた独特のタレで味付けされている。小皿にタレが添えられていることも。このタレが料理に深みを与えている。食事会を盛り上げてくれるのは、花や鳥、ドラゴンなど、ニンジンとショウガを使った飾り切り。料理とともに出されるお茶は消化を助けてくれる役割も担う。

嘉美軒精細潮州菜
住所:深セン市福田区南園路66号佳兆業中心6階
電話:(86)755-2231-2535、(86)755-2231-2551
時間:10:00~22:30
オススメ料理:鹵水拼盤、潮式鶏菜煲、金銭肚

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