香港、広東のアテンド特集6・広州・ビジネス編

2015/04/22

【アテンド広州・ビジネス編】

世界のバイヤーが集う「広州フェア」中国進出はじめの一歩はここから―中国最大の輸出商品見本市

広州フェア●広東フェアの概要:広州交易会(Canton fair)は広州で毎年春(4月)と秋(10月)の2回開催される貿易商品見本市。正式名称は「中国輸出入商品交易会」で、広交会と略される。中国政府商務部と広東省政府が主催するビックイベントだ。各回は3つのフェーズで構成され、テーマ別にグループ化されている。

世界のバイヤーが注目するのは、中国全土から選ばれた優良企業が一堂に会する利便性とあらゆるジャンルを網羅するその規模。目的の製品・製造業者を見つけることができるだけなく、成長著しい中国経済・産業に関する情報収集の場としても注目されている。最近では世界進出の足がかりにと出展する海外企業も少なくない。

世界のバイヤーが注目   中国輸出入商品交易会

 

●利用方法:規模が大きいだけに事前の準備が重要!会場の広さ、来場者の多さ、交通・文化・言語の違いがあるので、初めて参加する場合にはプロのサポートを頼むと心強い。各業態で「視察ツアー」が組まれており、参加手続きやホテルの手配、通訳や交渉をサポートしている。時間節約にもなるのでこうしたサービスを利用するのもひとつの手だ。ツアーなどに参加しない場合は、まず会場の入口で入館証の発行を受ける。入館証の発行にはパスポート、名刺、写真が必要。入場したら会場入口でパンフレットを入手し全体の配置を把握しよう。なにしろ1日ではまわりきれないほど広大なので、やみくもに歩きまわっても疲れるだけ。目当てのブースの場所を確認して効率よい回り方を考えよう。ちなみに、商談込みで考えるなら1日で回れるのはせいぜい8~10社程度と考えたほうがよい。英語が通じるブースも多いが基本は中国語なので、中国が堪能でない場合は通訳がいないと不便な思いをする可能性が高い。

●商談について:広東フェアはあくまで視察の場であり、仕入れを

決定する場ではないということを覚えておこう。つまり仕入れ価格を調査する機会ととらえたほうがよい。お目当ての製品が見つかったら、仕入れ交渉は後日代理人を通して行うのが賢明。もしその場で具体的な商談を進めたいということであれば通訳以外にもう一歩進んだ準備が必要になる。それは信用のおける代理人を見つけておくこと。日本の事情を理解しており、なおかつ中国のビジネス界に広い人脈をもつ優秀な代理人は中国での交渉に欠かせない。代理人のいない直接商談はほぼ成功しないと考えておこう。また商談を進める前に信用情報を入手するなどして慎重を期すこともお忘れなく。

フロアマップ

フロアマップ

 

●出展について:中国や世界への事業展開を考えているなら、広東フェアへの出展は一つの足がかりとなるだろう。公式ウェブページには海外企業の出展条件、申請手順なども詳しく説明されている。日本にも広東フェアの公式代理店があり、具体的な相談を受け付けている。

●ひとこと:大勢の人が広州に集中する広東フェア開催期間、交通機関・宿泊施設共に大変混雑する。特にホテルは満室となるため、宿泊料金は普段の相場の3~4倍に跳ね上がることも……。会場は市内中心部からも便利な場所にあるが、開催期間はホテルからのシャトルバスやらタクシーで渋滞する。ゆとりをもった移動を心がけよう。

■広州フェア
会場:中国輸出入商品交易会展示館
住所:広州市海珠区閲江中路380号
〈アクセス〉
A区:地下鉄8号線「新港東」駅A出口
B区:地下鉄8号線「琶洲」駅A、B出口
C区:地下鉄8号線「琶洲」駅C出口
公式ウェブページ:www.cantonfair.org.cn/japanese/index.shtml

 

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