西營盤の海鮮レストラン「Fish school」新たなスタイルの香港料理を

2015/11/10

MTR開通後、スタイリッシュな店が増えている西営盤(サイインプン)に、8月初め、海鮮レストラン「Fish school」がオープンした。地元産の食材とフレンチを始めとする多彩な料理法を用いて、新しいモダンな香港料理を創り出すことをコンセプトとする店だ。開店早々から店の前には行列ができている。
ここは、事業家のイェン・ウォン氏が、香港で数々の賞を受賞しているシェフのデイビッド・ライ氏とのコラボレーションにより作った店だ。デイビッド氏の海鮮料理と地元産食材への深い愛情が「Fish school」のモチーフとなっている。
元々漁村だった香港の食文化といえば海鮮料理。それは香港を代表するローカル料理のひとつになっている。しかし、彼らは、「歴史や文化を尊重しつつも、国際都市と称される現代の香港のように、1つのカテゴリーに捕らわれない料理をお客様に提供したい。香港料理を自分たちの料理で再定義していきたい」と意気込む。
それを実現するために食材の調達方法から見直した。この店では他店と違い、懇意にしている小さい漁船を繰る漁師から新鮮な食材を仕入れている。そうすることで、刻々と移り変わる微妙な四季の変化を汲み取り、常に新鮮な「今」の香港の料理を提供できるのだという。デイビッド氏の魚への豊富な知識と漁師たちとのネットワーク、そしてイェン氏の持つビジネススキルと創造性で、「新たな香港料理」というブランドを作り出そうとしている。

Fish Schoolの海老料理 Fish Schoolの料理1
Fish Schoolの料理2 Fish Schoolの魚料理
同店の内装も香港らしさにあふれる。中で特徴的なのは水槽だ。その日のメニューに使う新鮮な魚やロブスター、蟹などの魚介類が水槽に入れて飾られている。子ども達に、水
槽の中の食材はショーのスターのように見えるだろう。大人もメニューの文字だけでなく、目で見てこれから料理として出される食材を理解することができる。また、壁面には、香港
のローカルアーティストによる絵が飾られている。さらに、20部屋用意されているプライベートディナールームには香港各地のフィッシングエリアを示した地形図を展示。料理を待っている時間も楽しんでもらえるように工夫されている。
これほど、香港の食材や香港そのものを前面に押し出した店は中々見つからないだろう。いったいどんな料理が出てくるのか。行列に並んででも一度たずねてみたい店だ。

Fish school
住所:100 Third St., Sai Ying Pun
電話:(852)2361-2966
時間:火~土 18:00~深夜(ラストオーダーは10:30)
メール:ask@fishschool.hk
ウェブ:http://www.fishschool.hk

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