国際空港のあれこれ特集7:日本流の「おもてなし」広州白雲国際空港

2016/03/07

広州市の急速な発展とともに増してきたその存在感。
年々増加する利用者数に伴い、急がれるサービス面の改善。

広州白雲国際空港【広州白雲国際空港】
年間利用者数が5,500万人を超える中国第3位の規模を誇る国際空港。広州市の急速な経済発展に伴い、2004年8月に白雲区の西側から花都区と白雲区の境に移動し、現在の新しいガラス張りの近代的な空港が開業した。総面積は以前の約5倍の1,500万㎡となり、国内線と国際線をあわせて70の航空会社と契約を結んでいる。年間発着数は約42万機。2004年には国際線の数が22便だったが、昨年2015年8月には128便に増加。国内線も132便と増加しており、今後も拡大を続ける中国の空の要だ。
空港直結の広州地下鉄地下鉄(3号線)やバスなどの公共交通機関や高速道路も順次整備され、市内からのアクセスも便利になった。最近では、広州市内以外の都市から空港を結ぶバス路線も充実しており今後も同空港の利用者は増加するとみられているが、空港内のサービスといったソフト面にはまだまだ改善が必要で、2015年にはアジアにおける空港ランキング(The Guide to sleeping Airports)でワースト6位に選ばれるなど今後も空港全体としての課題は残る。

広州白雲国際空港2【アクセス】:
●地下鉄
広州地下鉄3号線「机場南駅」直結

●リムジンバス
〈空港快線〉
1号線  広州駅行き
2号線  広運楼行き
3号線  芳村客運站行き
4号線  明珠大酒店行き
〈 機場快線〉
広州白雲国際空港内5号線 全球通大酒店行き
6号線 珠江新城行き
6号C線 広州東駅行き
7号線  番禺市橋行き
8号線  増城新塘行き
●タクシー
広州市内から60分程度

日本流の「おもてなし」が発展の鍵を握る。

中国第3位の規模を誇る空の玄関が注目する日本航空のサービス・スピリット

物の価値はその大きさできまるのではない。
魂が宿らぬ限り、最新技術を集めた巨大な不夜城も廃墟に等しい。
そこに命を吹き込むものは何なのか。
空を見つめ、迎え、送り出す…
人々が笑顔で行き交う空の港が機能し始めるとしたら、その鍵は何なのか。
世界でも有数のサービスを誇る日系航空会社がこの鍵をにぎるのでは?
今回は、日本航空広州支店の協力を得て空港制限エリアを訪問。
広州-羽田路線を支える同社のサービス・スピリットに迫った

JAL CA「最高のバトンタッチ」
日本航空(以下:JAL)のサービスは、チェックインから始まり、搭乗、機内サービス、到着後の荷物の返却までシームレスバトンタッチで繋がっている。JALでは、この連携を「最高のバトンタッチ」と呼んでおり、2016年度、つまり今年までに「世界一お客さまに愛される会社になる」という目標に向けて地上スタッフを含めた全ての社員がひたむきに励んでいる。

白雲国際空港で、JALの地上スタッフは利用者が笑顔になるようなサービスを心がけている。乗客と最初に接するのが地上スタッフであり、最後に見送るのも地上スタッフだ。そのため、一人ひとりが、“日本を感じさせるサービス”の提供を徹底している。

JAL おもてなし「相手がだれであっても日本の接客スタイルを貫く」
この精神により広州空港で日本のサービスを期待していなかった多くの乗客に喜ばれている。機内へ案内するまでに最高の形を作り、客室乗務員へバトンを渡す。バトンを受けた客室乗務員は、地上スタッフが心を込めて提供した丁寧なサービスを途切れさせることのないように心がける。最近では7、8割が中国人乗客ということもあり、その需要に応えるべく、中国人客室乗務員を2名乗務させ、日本のおもてなし精神でサービスにあたっている。中国人乗客からは「またJALを使う」、「ありがとう」との声がよく聞かれるという。機内では乗客の安全を最優先し、機内食を提供している時も、常に周囲に目を配り、乗客みなが安全で快適かどうかの確認を怠らない。
このように「最高のバトンタッチ」は、地上スタッフとの間のみならず、客室乗務員同士、また乗客に対する心遣いなど幅が広い。JALではこれは永遠に紡いでいくものだと捉えているのだ。

〈JALフィロソフィ〉
一人ひとりの意識を変えていくことが必要と考え、JALのサービスや商品に携わる全員がもつべき意識・価値観・考え方として策定された理念。すばらしいJALとなるために、「一人ひとりがJAL」の意識を掲げている。率先垂範、お客様の視点を貫く、本音でぶつかる、感謝の気持を忘れない、といった教訓を胸に最高のサービスをめざしている。
チェックインおもてなしおもてなし2

 

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