マングローブの世界「紅樹林海浜生態公園」深セン市福田区

2014/01/28

不思議いっぱい!?『マングローブ』の世界

日本では、沖縄以外ではなかなかお目にかかることのない「マングローブ」。ここ「紅樹林海浜生態公園」では手軽に見ることができる。「紅樹林」とはマングローブのこと。深セン湾は外海ではなく、「珠江」という大河の入り江にあり、しかも天然の防波堤に恵まれているため、海水と淡水が混じり合う「汽水域」が存在する。

この公園を散策するにあたってポイントとなるのは「紅樹林=マングローブ」。これをおさえておけば、もっと楽しく、有意義な散策になるはずだ。実はこの「マングローブ」、不思議がいっぱいなのだ。一番の特徴は海水と淡水の境、「汽水域」に生育すること。「マングローブ」という名前の植物があるように思われがちだが、実は植物名ではなく、汽水域にある「森」のことを指している。水に浸かり、しかも塩分にさらされる過酷な環境の中で生息できるのはなぜか?水中の泥に根をはっても酸素を取り入れられるように「呼吸根」や「支柱根」という特別な根があるなど、酸素の不足する環境にうまく適応しているのだ。そして、塩分の多いところなのになぜ枯れないのか?実は一部の葉が塩分を溜めて落葉し、木全体を守っているのだ。自らを犠牲にして落ちた黄色い葉はきっとしょっぱいに違いない。

泥や土などが直接海に流れ込むとプランクトンが大量に発生して海の生態系を乱してしまう。マングローブはそうした余計なもの受け止めるフイルターのような役割も果たしている。

そんなマングローブに思いを馳せながら、のんびりと深セン湾の向こうに広がる深セン湾大橋や香港の景色を楽しもう。ぼーっと海風に吹かれるのもいいものだ。

紅樹林海浜生態公園

紅樹林海浜生態公園
住所:深セン市福田区浜海大道和深セン湾畔
電話:+86-755-8370-8339
アクセス: 地下鉄1号線「僑城東」駅下車、徒歩約15分。
快速バス、K113、K204「紅樹林」バス停下車すぐ
料金:無料
開放時間:08:00~20:00

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