手作り無添加ジャムの店 Nicole’s Kitchen - インテリア・雑貨投稿

「Nicoleʼs Kitchen」はNicole Wong氏が、昔、自身の母親が作ってくれた自家製ジャムの味にインスパイアされ、無添加のジャムを製造、販売しているお店だ。

約1年前まで、同氏は２人の子供を持ち義両親と夫の世話をする専業主婦だったが、空いている時間にオンラインショップ、「Nicoleʼs Kitchen」を立ち上げ、自家製ジャムを販売し、安定した顧客層を獲得した。その後、台湾の書店・小売チェーン、Esliteと契約を結び、香港店での販売を開始した。

当初、同氏がジャムを作り始めたきっかけは息子のためだった。「お店に売っているジャムには全て、ラベルを見ると添加物や奇妙な成分が入っていました。」と彼女は語る。こうしてジャム作りに適した銅製の鍋などを買い揃え、彼女はジャムを作り初めた。

Esliteからオファーが届いて初めて、彼女はジャム販売をビジネスとして考え始め、家族の賛成を得て、沙田（シャーティン）にある彼女の夫の事務所を小さな工場に改装した。工場の鍵が手元に届いたのはEsliteで開店する2週間前。時間的な余裕が全くない状況だったという。

同氏はオンラインビジネス時代の蓄積から19件のレシピに挑戦したが、やるべきことは山積していた。

「食品工場をどうやってセットアップするか、材料、在庫、配送などをどう扱えばいいのか、全く分からなかったんです。」と彼女は回想する。「私は常に自分自身をクリエイティブな人間だと思っていましたが、当時は全てが試行錯誤の連続でした。」

1年を経て、商品のラインナップはジャムからフルーツティーミックス、XO醤や、葉タマネギ のチリソースなどの調理ソースまで広がった。

「全ての商品の背景にストーリーがあります。例えば金柑ジャムの配合は、母に助けられました。私が砂糖と柑橘の風味を理想の味にするのに苦労していたら、砂糖の量を大幅に減らすよう助言をくれたのです。そうしたら果物を保存するのに適切ではないと思っていたので、私には考えつかなかったでしょう。また、黒豆のチリソースは義母のレシピで作りました。結婚したときから、毎日の食卓の上にこの自家製ソースの瓶があったんです。」彼女は製品に、“味の記憶”を吹き込みたい、と言う。

　「幼い頃の思い出の味について教えてくれる人がいたら、私はその話を喜んで聞きたいし、再現して作ってあげたいと考えます。香港では日々が慌ただしく、そういったことが忘れられがちですから。」

同氏はマレーシア系の中国人だが、母国の中国系移民は香港よりも多くの伝統を守っているようだと語り、日本などの国もローカルフードを奨励している、と指摘する。

「お客様には香港ならではの味を楽しんでほしいです。私の家の味を、お客様のお家でね。」

Nicoleʼs Kitchen
住所: Eslite Spectrum, Cityplaza 1, Taikoo Shing
ウェブ：http://nicoleskitchen.com.hk
フェイスブック:nicoleskitchen
料金：Berries Jam (HKD 88) / Passion Fruit Jam (HKD80) /
Pineapple banana rum jam (HKD80) /Assort Mini Jama Set (HKD98)