バンダイ 2019年3月から中国ベビー玩具市場に参入
絵本「くまのがっこう」のキャラクターを起用したブランド
『the bears’ school baby』

株式会社バンダイは、世界の6つの国と地域で展開されている絵本「くまのがっこう」のキャラクターを起用したベビー玩具ブランド「the bears’ school baby」を2019年3月より中国にて立ち上げ、広州夢創貿易発展有限会社（GUANG　ZHOU　DREAM CRETION TRADING CO., LTD）と共同で中国市場を開拓することとなった。

【中国でベビー玩具市場に参入することになったきっかけを教えてください】

中込氏：中国と日本には圧倒的な出生率の差があります。日中2017年度の出生率を比較すると日本94万人に対し、中国1723万人と約18倍のポテンシャルを秘めています。

村瀬氏：そうですね。2016年より中国は全面的に一人っ子政策を解除しており、今後のベビー玩具市場の拡大が見込まれています。バンダイは品質や安全性は勿論のこと、日立製作所と協力した脳科学の研究を基盤とし、更にバンダイが長年の玩具開発で培ったノウハウを生かし、赤ちゃんの心・身体・思考を育むメソッド「万代三育」を取り入れた商品ラインアップを中国顧客へ提供します。

【なぜキャラクターなのでしょうか？】

中込氏：背景に海賊版問題が存在し、正規のキャラクタービジネスを中国市場に浸透させることで、消費者が「偽物ではなく正規品を購入するマーケット作り」がこれから必要になってくると考えています。今回のスキームはキャラクタービジネスにおいてブルーオーシャンになると信じております。

村瀬氏：キャラクターマーチャンダイジングはバンダイが長年にわたって進化・洗練を重ねてきた事業の根幹であり、中国でのキャラクター市場が急拡大していく中で、ベビートイをより魅力的で愛されるものにしていくため、日本発のロングセラー絵本シリーズ「くまのがっこう」の世界でデザインし、中国市場にチャレンジさせて頂きたいと考えております。

【中国市場への参入に際してお二人の意気込みを聞かせてください】

中込氏：中国は近年の経済発展において、「世界の工場」から「世界の消費マーケット」へ推移してきました。キャラクター・ベビー玩具業界では、製造工場の淘汰、人件費の高騰に頭を悩まされてきました。製造と販売を一緒に行う事でコストダウンを図り、製造拠点の確保とマーケット流通に必要な情報を開発段階で共有する事ができます。2017年度42.8兆円と言う中国の巨大なマタニティ・ベビー市場でチャレンジしていくつもりです。

村瀬氏：バンダイの社名の由来である「萬代不易」とは、永遠に変わらないことを意味します。「いつの世でも人びとの心を満たす商品を作り、やむことのない企業の発展を願う」という創業理念のもと、世界中の人々に「夢・遊び・感動」をお届けしてきました。バンダイプリスクール事業部は長年にわたりベビー・幼児玩具に携わり、多くの製品を生み出してきました。特にベビー玩具においては、言葉を発しない赤ちゃんが本当に楽しめる玩具であるのかを大学や研究機関と共同で脳科学を用いて検証して製品化しております。また、品質面でも厳しい検査基準を設けており、安心・安全の製品づくりをしています。このような多くの経験をもとに世界中の赤ちゃんやお母さんにも喜んでもらえる玩具を届けたい。そんな思いで日々取り組んでおります。

執行役員 プリスクール事業部兼トイ戦略室ゼネラルマネージャー
村瀬和絵

株式会社バンダイにて、女児玩具、幼児玩具の企画開発を担当。キャラクターマーチャンダイジングを得意とし「たまごっち」「プリキュア」「アンパンマン」「ディズニー」などのIPを使用した玩具をプロデュースする中で、キャラクターに合わせた「遊び」を多数商品化。現在は自社IPである「くまのがっこう」「カピバラさん」などのライセンスにも関わる。

株式会社バンダイ

代表取締役　中込直樹

大学卒業後、香港にてペプシコーラのマーケット＆プロモーションに携わる。ペプシマンやスターウォーズ等のキャラクターとボトルキャップをコラボさせヒットさせる。2007年ウィングファットインターナショナル起業。キャラクターを使用した玩具や雑貨、ベビー商品の企画製造を得意とし、2018年中国玩具販売会社広州夢創貿易発展有限会社（GUANG ZHOU DREAM CRETION TRADING CO., LTD）を設立した。

Dream Creation Trading Co., Ltd