深圳経済情報「ZTE初の5Gスマートフォン」

2019/08/14

ZTE初の5Gスマートフォン「AXON 10 Pro 5G」、 中国で一般販売開始

深センに本社を構える通信機器大手「ZTE(中興通訊)」は2019年8月5日、同社初の5Gスマートフォン「AXON 10 Pro 5G」の一般販売を中国で開始した。中国での販売価格は4999人民元(約76000円)。なお、同端末は中国に先駆け、フィンランドやアラブ首長国連邦(UAE)ですでに販売が開始されている。

「深セン特区報」の報道(2019年6月26日付)によると、「ZTE」は中国や欧州、アジア太平洋地域、中東等で25の5G商用契約を獲得。全世界で60を超える事業者と5G分野での提携を約束しているという。また、ドイツの特許データベース会社「IPlytics」によると、同社は3500以上の5G特許出願を申請しており、1424ファミリーの5G標準必須特許(SEP)と「欧州電気通信標準化機構(ETSI)」への特許申請を宣言、そのファミリー数で世界トップ3にランクインしているという。

「ZTE」の5G端末ソリューションには、5Gスマートフォン、5G屋外/屋内ルーター、5Gモバイルホットスポット、5Gデータ端末、5Gモジュール、その他のシリアル化された多型5G端末製品がある。

「ZTE」は5Gネットワーク開発において「無線アクセス」「コアネットワーク」「5Gトランスポートネットワーク」の3つの主要分野でリードしており、数多くの技術革新を生み出している。例えば、コアネットワーク分野では業界初の商用5G Common Coreを発表。2/3/4/5G/固定回線の完全統合とフルアクセス、3GPP R15SA、NSAをサポートし、通信事業者の投資を40%削減することに成功した。最新のデータによると、「ZTE」は通信事業者やパートナーと連携し、工業やインテリジェント・トランスポート、港湾物流、超高精細映像、ニューメディア、クラウドゲーム等を含む15以上の業種で5Gを活用した業種別アプリケーションモデルを構築しているという。

 

中国 5G をリードする「チャイナモバイル深セン


「深セン特区報」(2019年5月31日付)によると、中国各地で”5Gブーム“が吹き荒れる中、「チャイナモバイル深セン(深セン移動)」が5G基地局の開設や5G向けアプリ等の多くの分野でライバルに先行しているという。

目下、「チャイナモバイル深セン」は5G分野で様々な「中国初」を生み出している。例えば、同社は深セン空港(深セン宝安国際空港)に5Gを導入し、全国初の「5G空港」を誕生させた。また、5G通信を活用した遠隔手術でも他社をリードしている状況だ。「チャイナモバイル深セン」は今年中に市中心部や主な住宅地域を5Gネットワークで覆う計画で、政府事務センターや空港、高速鉄道駅、地下鉄、高速道路、華強北エリア等への整備を重点的に推し進めている。また、「前海・蛇口自由貿易区」「深汕特別合作区」等の重要開発拠点についても重点的に支援していく方針だ。

今年5月15日に開催された「深汕特別合作区」の5G基地局開通式典で、同社は「4K動画のリアルタイム配信」「5Gスマート港湾」「5Gセキュリティロボット」等のデモンストレーションを行った。同区の開発を加速させる上で、重要な役割を担っているのは間違いない。

また、同社は2019年初め、CCTV(中国中央電視台)の(旧正月)年越し番組「春晩」で5G通信を利用した4Kリアルタイム中継にも成功した。さらに「南方電力網」と連携して全国初の商用向け5Gスマート電力網を建設したり、通信機器大手「ファーウェイ(華為)」とともに全国初の「5G体験園区」を構築したりもしている。

「チャイナモバイル深セン」による”5Gイノベーション“は各業界で影響力を高めており、5Gテクノロジーを活用した高画質なクラウドゲーム、ドローン、スマートキャンパス、スマートヘルスケア、スマート港湾、自動運転、エネルギー・工業等、その応用範囲も急速に拡大している。「チャイナモバイル深セン」は、深センの産業基盤づくりに大いに貢献していると言えるだろう。

 


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