風水の奥義を行く!第91回 組織で働くということ、の巻

2019/09/11

中国で生まれ五千年以上の歴史ある風水。ここでは香港の伝統的な風水をご紹介しながら風水の奥義に迫ります。

◆意見の違う上司と部下◆

 

 ラグビーがテーマのテレビドラマ「ノーサイド・ゲーム」は「逆転大叔」という広東語のタイトルで香港のテレビでも放送されました。次々と小説がヒットしている池井戸潤氏の原作らしく、企業や組織で働く人たちの姿がこのドラマでは躍動感をもって描かれています。
 大泉洋さん扮する主人公・君嶋隼人はエリート社員で大企業の経営戦略を任されていましたが、上司が進める買収案件に異論を唱えた結果、本社から工場の総務部長に左遷されます。彼はリーグ最下位のラグビーチーム「アストロズ」のゼネラルマネジャーにもなり、持ち前の手腕で優勝へと導こうとするのですが・・・。
 彼のように元々自分が望んでいない仕事をしなければならないのはサラリーマンの悲しい性です。お金のために働く場合、人は仕事を選べません。上司の采配いかんで部下は力を発揮できますし、上司の舵の取り方次第では部下はやる気があるがゆえに地獄に落ちるような苦渋を味わうことにもなります。

 

◆食傷星は官星を傷つける◆

S 四柱推命では、あなたが企業で働く人になるのか起業する人なのかが分かります。企業や組織で働く人であれば、上司や部下に恵まれるのか、好きな部署で楽しく働くことができるのか、苦しい思いをして苦労するかも分かります。判断する方法は様々ですが、たとえば、以下のような十神(比肩・劫財、食神・傷官、正財・偏財、正官・七殺、正印・偏印)で分析する方法が有名です。
 たとえば、あなたが「食傷星(食神・傷官)」というエネルギーを持っていると、豊かな才能を発揮し頭脳プレーで企業に貢献できる、と見ます。他の人が思いつかない方法で企業に利益をもたらすことも大いに可能だと読みます。これが「食傷星が財星(正財・偏財)を生む」ということです。しかし、このエネルギーが歩んでいく運で強くなりすぎてしまうと、君嶋隼人のように上司に歯に衣着せぬものの言い方をして、自分の意に反した部署に左遷されてしまいます。会社に貢献したはずなのに上司も会社もその功績を認めてくれません。これが「強い食傷星は財星を生むけど官星(正官・七殺)を傷つけること」です。その結果、自分のプライドも信頼もズタズタに傷つきます。

 

 

◆孟意堂風水的食傷星を生かす奥義◆

 

 ドラマでの君嶋隼人の存在はまさに「食傷星」です。上司に予算を削られそうになったり、会社の役員会でラグビーチームも自分自身も全否定され前途多難の時を味わいます。しかし、そんな時でも彼は、地元に支持されるよう選手に病院や老人ホームを訪問してもらったり、子供たちにラグビー教室を開いたり、これまでになかった案を次々に唱えます。ドラマでは、その成果もあって地元の人に支持され、周囲の人々と強運に助けられて、彼はGM就任の年にリーグ2位という成功を遂げます。窮地に立っても諦めず、その目は次のステージを見ています。
 これを四柱推命の角度から表現すると、これでもかと自分自身を痛めつける「七殺(官星)」を食傷星が適度に制御し、賢さに加え明るく前向きな食傷星らしいエネルギーが発揮され成功することを表します。これを四柱推命用語では「食神制殺」と呼びます。前述と同じ食傷星が官星を「剋す」現象ですが、面白いことに食傷星が官星を「制する」という前向きな現象に変わります。ここが風水師の腕の見せ所です。さて、同じ組織で考え方が違う人と働くのは日常茶飯事ですし、意見が違う者同士なら大いに戦うべきです。しかし、同じ組織の仲間同士が傷付け合い終わりのない戦いを繰り広げるのはとても愚かなことです。
 「ノーサイド」という言葉は、「ラグビーの試合が終われば互いのチームのサイドがなくなり仲間になる」という意味だそうです。今の私たちには教訓のような気がしています。


彦坂 久美子
<プロフィール>
名古屋市出身中国古代からの知恵である風水に魅かれ、著名ブランドが認めた風水師デビッド•ソー先生の弟子として無常派風水に師事。易経を含めた玄学に長年携わり、漢五派第七十三代嫡系・孟意堂として住宅、事務所、店舗等の風水、開業や引越し、結婚等の日取りの選定、四柱推命で人生の様々な問題やニーズに対応している。著書に「金運を引き寄せる孟意堂風水(廣済堂出版)」がある。

孟意堂
<問い合わせ先>
住所:Rm. 1104, Crawford House, 70 Queen’s Rd. Central, Central
電話:(852)9841-6366
ファックス:(852)2961-4800
メール:kumiko6ring@gmail.com
ホームページ:http://mannidou.com
フェイスブック: mannidou
公式ブログ https://ameblo.jp/manidou-fengshui

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