総合健康診断サービス「メディポート」健康コラム

2020/01/22

Medi_Title_fall

超長寿を迎えるための準備 

hori prof 超高齢化社会へまっしぐらに走り続ける日本。その先にあるのは残念ながら健全な社会ではなく、様々な試練が待ち構える超高齢化社会です。1963年に厚生労働省が初めて実施した高齢者調査では、100歳以上でも「生き続けている人」はたったの153人にすぎませんでした。当時は100歳を超えると人間国宝なみの扱いだったのでしょうが、昨年の調査ではその数はなんと7万人を大きく上回るほどに膨れ上がっています。驚くことに49年連続で過去最高人数を記録しています。厚生労働省では100歳を迎えた人に、お祝い状にそえて純銀製の盃を桐箱に収めて贈呈していましたが、対象人数が多くなり過ぎ予算を圧迫するとの理由から、盃は銀メッキ製に変更され、最近ではさらにお祝い状のみにする動きもあるようです。
これからもさらに高齢化が進みます。超高齢化社会の到来を他人事と捉えるのではなく、将来自分もその中に入る可能性が大きいことを理解しておきたいものです。

増え続ける高齢者
30年後の2050年には100歳を超える超高齢者が、なんと100万人を突破するものと予想されています。自分の年齢に30歳を加えてみてください。現在30歳の人は還暦を迎えることになりますが、そこからさらに40年以上生き続ける可能性が大きいわけです。増え続ける高齢者とは反対に、子供の数は昨年4月の調査で45年連続で減少していることが確認されており、高齢者を支えることがますます困難になってきました。若年者の減少は今後も続くことが予想されることから、自分のことは自分自身で何とかしなければいけない時代になることを覚悟しなければいけません。長生きには経済的な不安が伴うものですが、とにかく健康を維持して生き続ける必要性が今後さらに大きくなるに違いありません。それに備えて何をしなければいけないのか、若い時から真剣に考えておかなければいけません。

運動って何?
なぜ運動が必要なのか考えてみたことはありますか?痩せるため?体力をつけるため?おそらくこれらふたつにその答えが集約されるのでしょうが、そもそも運動とは何かということを理解しておく必要があります。獲物を追い、木の実を拾い集めて食料としていた狩猟採集の時代から、農耕を主体とした自給自足に近い生活を行っていた時代、そして少なくとも産業革命が起きるまでは、食糧を得るという目的に限らず、とにかく終日身体を動かしていたものです。「生きるために、あるいは生活するために身体を動かすこと」これがすなわち「運動」だったわけです。ところが社会環境が激変し、たとえ一日中座っている生活であっても困らない時代になりました。その結果、本来の生物学的身体能力が低下してきていることは明らかですが、それでも寿命を延ばし続けている動物がヒトです。野生の世界ではとても生きていけないほどの年齢まで、生き続けてしまいます。当然最後は立てなくなり寝たきりになってしまうことも少なくはありません。運動は、「死を迎える直前まで自分の足で立つことができること」を目標に行うべきものです。スポーツとして楽しむことは、もちろん素晴らしいことですが、運動が苦手な人も少なくはありません。何も特別なことをする必要はないのです。昔の生活を想像し、できる限り身体を動かすことを心掛けるだけです。

基本は歩くこと
とにかく歩くこと。少しでも長い距離をできれば速足で歩きしましょう。「二足歩行」というヒトに備わった超特殊能力をとことん使わないことは、あまりにももったいないこと。階段があれば、これを「街の運動器具」だと思って、利用するべきです。疲れる?そうです、運動になっているからこそ疲れるのです。筋肉の衰えに抗うことになるのです。全身の筋肉の70%は下半身にあり、歩くときは多くの筋肉を使います。試しに歩く時に背中に手をまわして背骨の両側の筋肉に触れてみてください。一歩一歩の歩みに合わせて交互に動いています。こんなところの筋肉まで歩くことに使われているのです。

どんなことでも筋肉に刺激を
年をとるにつれバランス感覚も悪くなりますが、これは筋肉の衰えが大きな原因です。片足立ちすることはできますか?ふらふらしなければ、その状態でかかとの上げ下げや膝を軽く曲げるなどしてみてください。筋肉に負荷がかかるのがわかりますよね。ふらつくと危ないので、どこかに軽くつかまってもかまいません。自宅でも外出中でも、立ち止まっている時はどこででもできる運動です。屋外での大きなアクションは少々恥ずかしいので、動きは極力小さくしてもかまいません。つま先立ちだけでも良いのです。筋肉が動くことを感じてください。慣れてきたらこっそりと「飛行機のポーズ」にトライです。片足立ちの状態から上半身を前に倒すと同時にもう片方の足を後ろに大きく上げて、頭から後ろの上げた足先までが床と平行になるようにしたところで両手を大きく開いてください。さらに立っている足を少し曲げると着陸態勢。ゆっくりと元の姿勢に戻って、今度は反対側の足で立って同じポーズを決めましょう。それってヨガですかって突っ込まれそうですね。ヨガにあるのかどうかは知りません。ただ私が「密かに」やっているだけです。とても良い運動になりますよ。

 


医療・健康の総合コンサルタント Mediport International Limitedmedi
みなさまの健康管理室 メディポート

健康診断のお問い合わせは 日本語ホットライン2577-1568
info@mediport.com.hk 💻www.mediport.com.hk
健康診断のお申し込みはウェブサイトからどうぞ

痛くない 苦しくない 内視鏡検査(胃・大腸)実施中です。

Pocket
LINEで送る