気晴らしに山歩きに出かけよう！

ビルが林立する香港も、実は意外に自然に恵まれている。最高峰の大帽山（新界）をはじめ、蓮花山（離島）、獅子山（九龍）、扯旗山（香港島）など300を超える山や丘が待っている。知られざる香港の一面を探索しよう。もう少し足を伸ばしてみるなら、深セン・広州でも美しい自然が楽しめるように当地人気のハイキングコースを紹介。

広州「緑の肺」で森林散策！　帽峰山森林公園
「白雲山」以外で、比較的手頃なハイキングコースをお探しなら「帽峰山」がおススメ！広州市北東部に位置する「帽峰山森林公園」は、市街地から約30キロ離れていることもあり、環境は抜群！広州の「肺」と言われるほど、空気がきれいなことでも知られる。帽峰山の最高峰は海抜534.9メートルで、広州市区の中では最も高い山とされている。
アクセスは、地下鉄3号線「龍帰」駅から、バス758路で「帽峰山総駅」下車。そこから公園の入口までは1キロ弱。公園内は道路・登山道が整えられている。「銅鑼湾ダム」を囲む主要道路が6.5キロメートル、ハイキングコースが約19キロメートルほどなので、体力に合わせてコースを選ぼう！湖の周りを散策するのも良いし、山頂を目指してハイキングするのも良い。ふもとから山頂に至る道は、「千年古道・千歩梯」と呼ばれる。花崗岩が敷き詰められた637段の険しい石段を登ると、10世紀に作られたという「帽峰古寺」にたどり着ける。「九龍澗」には、フラワーガーデンもあり、アフリカの菊や、色とりどりのバラなどが栽培されており、季節によって変わる造形を楽しめる。
帽峰山のふもとには、家庭料理を出すレストランがいくつかあり、烤鶏が名物。ハイキングの後は、地元名物「烤鶏」をお忘れなく！

＜コース情報＞
広州市白雲区太和鎮帽峰山森林公園
料金：RMB10
難易度：★★☆☆☆
参考：広州市政府ポータルサイトより
http://www.gz.gov.cn/publicfiles/business/htmlfiles/cngzrw/s5561/201006/522377.html

ビギナーでも心配ご無用！深セン市内のハイキング　筆架山

中国には「筆架山」と呼ばれる山がいくつかある。「筆架」とは毛筆用の筆置きのことで、いくつかの峰を持つ山のような形をしている。それで、複数の峰を持つ山は筆架山と名付けられることが多いようだ。深センの筆架山は、羅湖区にほど近い福田区に位置する。主な峰は3つ、主峰「筆冠峰」（178m）、次峰「筆俊峰」（164m）、第三峰「筆秀峰」（143m）。
アクセス方法はいくつもあるが、「筆架山公園」バス停が最寄り。公園内には湖があり、ボート遊びなどで、休日には市民でにぎわっている。3つある峰のうち主峰と次峰を目指すなら、園内の案内表示に従ってハイキングを開始しよう。ふもとの山道は緩やかなので、体力にそれほど自信がなくても、ゆっくり進めば問題ない。山頂へのルートは急勾配のショートカットを選ぶこともできる。海抜200メートルもないので、高さだけ見るとヒョイと登れそうな気がするが、石段ルートの場合、勾配はそれなりに急だ！中腹を過ぎたあたりで主峰「筆冠峰」への道と次峰「筆俊峰」への道が分かれる。それぞれの山頂から、深センの街とビル群を眺めてみよう。
筆架山のロケーションとサイズは、身近な場所でハイキングを楽しみたい方には調度良い。運動を兼ねてお出かけしてみよう！

＜コース情報＞
深セン市福田区筆架山公园
難易度：★☆☆☆☆

野山を歩いて心と体をリフレッシュ　香港ハイキンググループ　慢萬行

高層ビルに囲まれた街中では想像もつかないが、香港には風光明媚なハイキングコースがたくさんあるという。「慢慢行」は毎週日曜にそんな野山のコースを歩いている、ハイキンググループだ。
「慢慢行（＝ゆっくり歩く）」は2009年1月に発足した会だ。スローガンがそのままグループ名になった。そのとき、代表幹事（現顧問）となった上野清さんの発案で、幹事による持ち回りの当番システムを導入した。プランの作成に当たっては、毎月、初心者（難易度１～2.5）から健脚者（難易度3～5）までのコースをバランスよく入れる、また、同じエリアを歩く場合はコースを変える等の工夫をしているそうだ。「楽しく安全なハイキングとなるよう最善を尽くしていますが、山歩きには遭難などの危険も伴います。ボランティアによる運営であるため、参加者の皆さんには自己責任を持つことを理解していただいています」と上野さんは語る。
興味を持つ人は、まずブログをチェックしよう。同グループのブログでは大体木曜日の夜までに、翌日曜の予定を公開する。自分のスケジュールを調べて参加できるなら当日集合時間に集合場所まで行けばOKということだ。

慢慢行
開催日時：毎週日曜日
会費：なし
ブログ：http://www.man-man-hang.blogspot.hk

猿出没注意

金山郊野公園は九龍半島の北にある、337ヘクタールの小さなカントリーパーク。狭いながら園内には、1910年に造られた、新界最初の貯水池、九龍貯水池をはじめ、4つの貯水池がある。自然の美しい景色だけでなく、戦時中に建設された塹壕や機関銃座なども残っている。この公園が他にも有名な理由は、ニホンザルによく似た「アカゲザル」が多く生息していること。香港にいた野生の猿たちは、開発に伴う自然破壊や大量に狩猟された結果、ほぼ絶滅。この山にいる猿たちは、もとはペットとして飼われていた猿が野性化したらしい。

●猿に襲われないために
1. 猿に餌を与えない。
2. 猿を驚かさない、からかわない。
3. 猿に近づかない、猿から子供を遠ざける。特に赤ちゃんがいる猿に注意。
4. 大きな音を出さない。
5. 猿の目を見つめない。
6. 猿の目の前で食べ物を食べない。
7. ポリ袋は持たない。物はポリ袋以外の袋に入れる。
●どうして猿に餌をやってはいけない？
1. 猿による迷惑行為、人間への攻撃を減らすため。
2. 不自然な頭数増加を防ぐため。
3. 餌を求めて、道路際に出没し、交通事故にあう猿を減らすため。
4. 野性の食生活に戻すため。
5. 人間と猿の間の伝染病発生を最小限に抑えるため。

香港でハイキングの際の注意事項

1. ハイキングコースを事前にしっかり確認してコースから外れないよう
にする。
2. 緊急時の為に同伴者以外にどこのコースを誰と行くかを伝える。
3. こまめに水分を補給する。
4. 飲み物のほか、スナックも予備に持参する。
5. 虫除けスプレー、日焼け止め、救急セットの持参。
6. 電話の電波の届かない場所もあるのでもしものときのために緊急
のPCCWの電話の場所を事前に確認。
7. 両手がすぐ使えるようカバンはリュックがよい。
8. 雨具や下着、靴下などの着替えを念の為持参。
9. 服装は軽くて動きやすいものを。
10. 帽子やサングラス持参。
11. 歩く前には軽い体操やストレッチで体をほぐす。