本格ピッツァ「Listening bar & Pizzeria BRASSTON」広州

2020/06/10

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P22 GZ_brasston_743 広州における真っ当な音楽シーンの場、BRASSTON。こと週末はさまざまなミュージックイベントが行われている。そのBRASSTONで本格派、100%手作り、最高のナポリピッツァが食べられるのだ!。

 ピッツァの作り手は「The・ピッツァ職人」Billy。広東人の彼は13年前、イタリアン武者修行に上海へ。修行場所は、当時、上海に進出した、かの有名な日系イタリアン店「SALVATORE CUOMO」だ。日本人師匠(彼曰くPizza Master)の下、ピッツァのいろはを貪欲に覚えた。その後、上海市内の5つ星ホテル、香港などのイタリアンレストランで更に腕を磨き、武者修行を終え、広州へと戻る。毎日、市場へ行ってはレギュラー具材のみならず、新しいフレイヴァになりうる具材の探索を怠らない。とにもかくにも、Billyの頭の中はいつでもピッツァ、なのだ。そんな彼が出会ったのが、House DJでもあるBRASSTONのオーナーChong。2人は即座に意気投合、コラボレーションが始まったのである。

 BRASSTON × Billyのコラボレーションが始まるにあたり、BRASSTONではイタリア製の窯を設置、厨房はBilly専用の場所となった。今宵もさっそく、ピッツァを作り始める。厨房の外から撮影を開始すると、彼は手をひらひらと振り、はにかみながら顔を隠す。職人にはシャイな人が多いと聞くが、やはり、御多分に漏れず、Billyもそのようだ。

 

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 と、とたんに顔つきが変わる。リズミカルな動きに相反する真剣な表情はThe・職人。生地を伸ばし、具材をのせる。贅沢に、ふんだんに。が、しかしまだ、どことなく頼りなさげなピッツァだ。生娘を扱うようにBillyは優しく、かつ豪快に、ピッツァを窯に放り込む。美女と野獣とう言葉がふと浮かぶ。サーブする準備をしながらも、彼は鋭い目線で窯に目をやる。無駄というものが一切ない。お、その時がきた。職人にしか分からない、その絶妙なタイミングでピッツァを窯から取り出す。柔らかな生地の生娘が、経験を積んで強さを身につけた、凛とした女性になったかのような、力強いピッツァ。

P22 GZ_brasston_743 Billyのエスコートによるお披露目だ。彼女を手に取る彼は、また、はにかんだ可愛らしい笑顔に戻る。ピッツァは熱々のうちに食すのがベストだ。さっそく「Gorgonzola Porchetta Radicchio(11inch、78元)」に手を伸ばす。滋味。取材という仕事柄、Billyに詳細を聞いてはいたのだが、ダメだ。即座に詳細放棄、一心不乱に食す。味については今号『エッセーの瀬!』で触れられているので、ご一読頂けたら、これ幸い。

 メニューにはトータル5種類のフレイヴァがあるのだが、まずは店内に入ったら、左手に掲げてある黒板を即チェックすることをお勧めする。その日の仕入れで、新作ピッツァに出会えるチャンスがあるからだ。ピッツァのお供には、タップからのクラフトビールをはじめ、各種ボトル詰めのビール、そして、BRASSTONオリジナルのカクテルもある。好みに合った一杯とピッツァ。最強のコラボだ。

 「Chill sound for fun, for people」とはオーナーChongの昔からの言。Lovely Pizza, Music, Drink, smoke, and people。一体、これ以上の、何が必要だろう?

 

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P22 GZ_brasston_743BRASSTON
住所:広州市天河区珠江新城花城大道南天広場D01舗
電話:(86)186-0204-4265(英語、中国語)
時間:18:00~24:00(月休)※ 現在は時間短縮営業

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