海外での「死」の取り扱いPART4〈総まとめ編〉NEVER MIND 何があっても没問題!

2020/09/16

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5足のわらじは永遠に不滅です!Hayward Kingdom ここに健在!
海外での「死」の取り扱いPART4〈総まとめ編〉

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 不定期連載なのにここ最近は毎号掲載のメイウェンティー、今回のPART4〈総まとめ編〉で一旦落ち着く。毎週、〆切があるのは久しぶりだ。

 今回は追記的なことを書こうと思う。PART1〜3を読んでくださった方々から受けた質問のいくつかにお答えする形だ

 

 

① 現在、相方はどこに?

 荼毘に付した後、骨壷に入って帰ってきた相方。現在は家にいる。広州にお墓はないので、日本に帰る時に一緒に飛行機に乗る予定。その際PART2で紹介した「遺体搬送票」と「遺体火化証」を持って、事前に銀河園に行き、渡航に関する必要書類を作成してもらわなければならないそうだ。国際間移動には形が変わってもパスポートのようなものが必要なのだなあ。

 

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遺体火化証

遺体火化証

 

② お葬式に娘さんは?

 現在、日本でJK(笑)をしている娘っちは、残念ながら、お葬式には来られなかったのだ。コロナの影響もあり、すぐに飛行機に乗って飛んでくるわけにはいかない昨今。娘っちは「お父さんに逢いたい!最後にちゃんとお別れを言いたい」ということだったので、翌日、朝一で在広州日本国領事館に相談に行った。領事館のお話では、すべてがスムーズに進んでも、最低1ヵ月はかかるとのことだった。東京でビザ取得に約1週間。チケットを手配(この時点で入手困難状態)して成田から上海。上海で14日間の隔離。そこからようやく広州に辿り着く、という流れだ。その間、相方は防腐剤バリバリで待つことになる。その日の夕方、娘っちに話し、どうしたいかを確認。「そんな変な薬を打ってまでお父さんに待ってもらうなんて、可哀相で、可哀相で……」本人の意思で日本に残ることにしたのだった。母としても、上海で、たった一人で隔離生活を乗り越えさせるなんてできない!と思っていたので、この決断に間違いはなかったと今でも言える。

 

③ じゅん姐はヘイワードのまま?

 死別したら名字が元に戻っちゃうのかなあ?とあてくしも謎だったので領事館に②と共に確認。答えは「選ぶことができますよ」だった。もし、あてくしが「この結婚は終わり!」と思うなら「姻族関係終了届」を出し、さらに旧姓に戻したいなら「復氏届」も出せばオッケーだそうだ。なるほど!そういうものなのかー。しかし、あてくしにその気はさらさら無いので、死別とはいえ、この結婚は続行中。よってこの記事のプロフィールにある5足のわらじの1足「妻」に変更はないのである。

 

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 と、相方のおかげで、それまで知らなかったいろいろなことが解明(笑)された。知ることの喜び。これはあてくしたち夫婦が出会った頃から常に感じていたことだ。生まれ育った時代(なにぶん相方は23歳上)や文化などの違いにイラつくのではなく「へぇぇぇぇ!そうなのかー!」と知って受け入れていくこと。No rejecting but accepting。音楽(60’s~80’sあたり、相方はリアルタイム、あてくしは遅れてきた世代だ!)や仕事(どちらもいろんなことを経ての外国語教師)、物事に対する見方など、重なる部分を楽しみ意見を交すこと。そして、なによりも娘っちを授かり(相方55歳でお父さん! 客観的に見ると、すげー! 笑)小さな頃から彼女の「個」を尊重しながら、今でも惜しみない愛情を注いでいること。「Junはいつでも僕のDrive(原動力)でありCore(自分を形作る芯)なんだよ。仕事や取材で飛び回っていようとなんだろうと、僕たちは常にTogether(一緒)だからね、心配はぜんぜんしていないんだ。あ、でも時々はやきもち焼いちゃうけど(笑)」と言っていた相方。

 

最後に2人で一緒に出かけた のは、お散歩がてらの近所のスーパー。 一緒に市場やスーパーへ行くのは2人のお楽しみの一つだった。

最後に2人で一緒に出かけたのは、お散歩がてらの近所のスーパー。
一緒に市場やスーパーへ行くのは2人のお楽しみの一つだった。

 

 この言葉はあてくしと娘っちに引き継がれ、Coreを強くしてくれるから、毎日を乗り切っていくことができる。あてくしは警察をはじめとする地元の人たち、PPWスタッフ、日本の家族、広州の友達たち、そして娘っちに相方。みんなに助けてもらえたからこそ、この記事もこうやって書いていける。みなさん、本当にありがとう。あてくしは、最高の、最上の、果報者。Hayward Kingdom、ここに健在。

 

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[ヘイワード 順]

母、妻、日本語教師、ライター、女の5足のわらじ(1足減りました)を履いて、今日も広州中をぱたぱたと、なんでもかんでも「なんとかなるさー」で乗り切ります!広州10年目突入、中国語は相も変わらず駄目駄目レベル。夜ごはんの主食はやっぱりビール。

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