総合健康診断サービス「メディポート」健康コラム:なぜ痩せたいの?その減量、本当に必要ですか?

2017/12/28

クリスマスから新年にかけての時期、多くの人にとって太りやすい条件がそろっているのかもしれません。今の季節に太りやすいのは、忘年会や新年会、あるいはクリスマス会など何かと飲食の機会が多いことが原因。具体的に調べたわけではありませんが、いろいろな方の話を聞いていると他の季節より摂取カロリーが増えることは間違いなさそうです。加えて寒い季節は衣類を着こんでしまうため肌の露出がないばかりか体形の変化が表面に現れにくいということもあり、安心してついつい食べ過ぎてしまうことも太る原因になるのかもしれません。寒い時期に太った分を春から夏にかけてのダイエットでなんとか引き締めようと頑張る女性は少なくはないようです。話が飛びますがサンタクロースがサーフィンでやってくるといわれる南半球ではどうなのでしょうか。真夏のクリスマスです。肌の露出が最も多くなる季節ですが、やはりクリスマスシーズンは食べる量が増えるので体重増加を招きやすいことは同じでしょうが、太ることに関しては日本人ほど気にはしていないのかもしれませんね。

メディポート代表:堀 真メディポート代表:堀 真

さて、飽食の時代に生きる私たちは、多くの人々が肥満に関する悩みを抱えています。この地球上には、日々の食事にありつけない飢えた人々が今でも少なくはないというのに、なんとも贅沢なことです。食料供給のバランスを国際機関で一括管理して、全世界に向けて均一の供給体制を構築することができれば、肥満と飢餓という相反する問題を一気に解決できるのかもしれませんが、これはまったく現実的ではない夢物語ですね。

余談はさておき、必死に減量しようとしている人々の中で、本当に体重を落とすことが求められる人はいったいどのくらいいるのでしょうか? あなたの減量の目的は何ですか?男性の場合は健康のために減量しなければいけないと自覚して頑張っている人が多くいると思いますし、実際に痩せることで本来の健康を取り戻した人が少なくはありません。女性の場合はどうでしょうか?実は女性の肥満は医学的には問題がないことが多く、痩せることで健康を取り戻さなければいけないケースは多くありません。そればかりか標準体重にあるにもかかわらず多くの女性は痩せたいという願望を強く抱いているようです。やはり体形を気にして減量したいと考える人が多いのでしょうね。

女性に多い肥満は皮下脂肪型です。男性に多い内臓脂肪型肥満に比べて、健康に対する影響は軽微である反面、残念ですが痩せにくいという特徴があります。もうお分かりですね。女性の多くは、医学的には痩せなくても良いにもかかわらず痩せようと一生懸命になっている傾向が強いのです。でも痩せにくい。それでも必死になって食事制限などしているうちに貧血を起こしてしまっているケースもあります。痩せたい気持ちは理解できますが、健康を害してまで減量する意味は何もありません。
 最近は糖質を徹底的に避ける人が性別に関係なくとても増えています。ごはんなどまるで毒物かのように思い込んでいるような人も珍しくはありません。アメリカ人は寿司を健康食とみなして近年盛んに食べるようになりました。日頃高カロリー食に浸かっているので、寿司がとてもヘルシーに見えるのでしょう。ところが日本ではシャリを外して食べるという驚くべき客の姿を寿司屋で見かけるようです。いくら糖質制限しているとはいえそこまでやられてしまうと私でも悲しい気分になってしまいますが、その寿司を握った寿司職人の気持ちを思うととてもやり切れません。そもそも極端な糖質制限までして痩せる理由がどこにあるのでしょうか。健康状態に明らかな問題を抱え減量することで本来の健康を取り戻せるのであれば、少々極端な減量法も必要なのかもしれませんが、結局リバウンドを繰り返して徐々に痩せにくい体質になってしまう危険性も生じます。

理由はともかくとして減量するときには、なぜ減量するのかその理由を整理確認し、さらに目標まで減量した後どのようにしてそれを維持するのかということをしっかりと計画して、それらを自分の気持ちの中に落とし込んでおかないと失敗することが多いと思います。厳しい減量を課するのであれば余程の覚悟をもって実行しなければいけません。自分自身にとって減量が必要であるのか否か、しっかりと考え理解したうえで減量を実行に移してください。

メディポート

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