「遠隔アクセス」兆星電脳有限公司(広東省佛山市)

2015/07/14

遠隔アクセス

ITサービスの仕事で広東省内を忙しく走り回っている著者です。今回のコラムは締め切り時に海外旅行中ということもあり、この記事も旅先から書いています。つくづく思うことですが、インターネットの普及やIT技術の発達は我々の仕事や生活を本当に激変させました。こうして旅先のホテルにいながらでもコラムの記事をPC上で書き、メールで編集者に送るだけです。締め切りがあるからといってオフィスに籠る必要もありません。平日ということで旅行中であっても仕事関係のメールや問い合わせは多く入っていきますが、これも普段オフィスにいるとき、もしくは広東省内を移動時と同じ感覚で処理することができます。一昔前までは書類一つ、報告書一枚にしても全て紙ベースでした。それが今では全てをメールで済ませることができるようになったおかげで世界中の何処にいても仕事を継続することができる世の中になりました。これぞ、ITがなせる業ですね。

これだけ書いただけでは単なる日記になってしまいますので、もう少し掘り下げて業務に関連した内容を話します。出張などでオフィスから離れた場所で仕事をしなくてはならない場合、遠隔接続、つまりインターネットを介して会社内のネットワークに入れるような設定をあらかじめしておくことで、遠隔地からでも社内にいる時と全く同じように社内の共有データにアクセスすることができますし、チームで仕事を行っている場合等も場所に関係なく進めることができます。これはVPNという機能を使い、外部から会社の特定のネットワーク機器までを暗号化して接続することで仮想LANを構築するものです。つまり、遠隔地にいても社内LANの内側で仕事をしているのと同等のネットワーク環境を享受できるというわけです。社内データの暗号化機能を導入している会社であっても、遠隔地からのアクセスに対応した設定を予めしておくことで、出張先などからでも問題なく安全に社内のネットワークにアクセスすることが可能です。メールサーバへの接続や各種データベースへの接続時も、社内LANを通した方が安全な場合が多いので、その際はこうしたVPNは有用です。PC利用が業務の大部分を占めるオフィスワークの業態の方々でしたらもうオフィスにいる必要はないのでは、とも思えてきます。

上記の方法を逆手に取って、VPN接続拠点を日本の何処かに設定した場合、日本でインターネットに接続しているのと同等の環境を構築することが可能です。日本にある事業所から重要データを海外拠点にダウンロードする際にも有用です。インターネットに厳しい規制のある中国本土からの接続の場合、物理的に中国本土内にて仕事をしていたとしても、インターネットの出口は日本国内のどこかになりますので、日本国内でネットを使っているのと同じネットワーク環境になります。この誌面ではあまり詳しく書けませんが、そういった応用方法もあるということです。これもIT技術が発達したからこそなせる業ですね。本当に便利な世の中になりました。

 

赤座 卓也(あかざ たくや)

兆星電脳有限公司
TERASTARS Computer Ltd.
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Tel:(86)757-2238-3352 Fax:(86)757-2238-3353
Web:www.terastars.com
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