美容皮膚科医「銀座よしえクリニック」開業。廣瀬嘉恵さんインタビュー

2015/08/24

銀座よしえクリニック 美容皮膚科医。廣瀬嘉恵さんインタビュー

廣瀬嘉恵さん女性にとってアンチエイジングは永遠のテーマ。しみやしわ、たるみなぢが気になリ、鏡を見ると憂鬱になるという人もいるかもしれない。そんな人のために、美肌づくりのプロ’である医師が、カウンセリングを通じて、最適な治療法をアドバイスしてくれる「美容皮膚科」。そこで行われているのは、レーザーの照射やヒアルロン酸注入など、メスを使わない治療方法だ。
日本で美容皮膚科のパイオニアとして、4つのクリニックを運営する廣瀬嘉恵さんが、昨年7月、香港に海外初のクリニック「銀座よしえクリニック」をオープンした。香港に住む女性には朗報だ。でも廣瀬さんはどうして美容皮膚科を?なぜ香港へ?お話を伺った。

中国で生まれ育った少女時代―。どんなお子さんでしたか。
明るく活発で、本を読んでいるよりも外で遊んでいることの方が多い子どもでした。日本でいうと体育会系になるのかしら?(笑)
両親は共に工学部出身の学者でした。なので、勉強は好きというよりもやらざるを得ない環境。勉強はどうせやるなら一生懸命やろうと思って取り組みました。根性はありましたので何とか成績は上の方でしたね。

その努力が実って中国で医学部に進学。医師を志したきっかけは?
家族に病院関係者がいると便利ですよね。親もそう思って、私を医師にしようと考えました。私自身、まだ将来何になりたいという思いがなかったので、医師の道に進むことにしましたね。医学部を卒業した後は、中国で小児科医として働き始めました。日本語が少しできたので、学会のために日本から中国へいらした先生のお世話をしたご縁で、東京大学医学部大学院へ留学する機会を得ました。
大学院では、単に言われたことをするのではなく、常に物事に対して「なぜ?」「どうしてこうなるのか?」という多くの物事に通じる考え方を学びました。この考え方は、患者さんと接している臨床においても、とても役立っています。

日本で苦労されたことはありますか。
医師免許が中国のものでしたので、日本の医師免許を取るのが大変でしたね。
海外の医師免許を持つ人が、日本の医師国家試験を受ける資格を得る方法は2つあります。ひとつは、日本の大学の医学部に入りなおして6年間学ぶという方法。もうひとつは、医学部の6年間で学んで受けるテストに相当する試験を受けて合格するという方法。その試験は30科目程あるものでしたが、それを受けました。今まで生きてきた中で一番勉強しました。同じ勉強をもう一度やるのはムリでしょうね(笑)。

最初は小児科。それから皮膚科へ転向された理由は?
留学を終えた後は中国に戻って小児科医として働くつもりでした。でも、日本で結婚したため、そのままに日本で暮らすことになりました。その後、恩師の勧めもあり皮膚科に転向しました。
2003年に初めて目黒区で皮膚科クリニックを開いたとき、強みは何にしようと考えて、休診日を設けず、夜8時まで開業することにしました。また大学で経験を積んだ美容皮膚科のメニューを斬新なものとして取り入れてみました。すると半年位したころ、皮膚科クリニックも美容皮膚科も人気になり、小さなスペースだったので手狭になってしまいました。そこで、美容皮膚科としてメニューも豊富に取り揃えた新たなクリニックを開設しました。Key Woman 香港、広東で輝き続ける女性に会いたい!

廣瀬嘉恵さん クロアチア

旅行が趣味の廣瀬先生。2014年のクロアチアにて

在日中国大使館でパーティー

在日中国大使館でパーティー

今、日本で4つのクリニックを運営。昨年香港で「銀座よしえクリニック」を開設されました。香港を選ばれた理由は?
長年日本で美容外科のクリニックをやってきたので、日本人の肌の治療には自信を持っていました。香港や中国の方の肌は日本人と似ているので、その経験が活かせます。彼らになら適切な提案と治療ができると思いました。

肌の色で、気をつけることが変わってくるのですか。
はい。例えば、白人はケガをして治った後は、傷痕はほとんど目立ちません。でも日本人などの肌は少し傷痕が残り、黒人はかなり目立つ傷痕が残ります。美容皮膚科のレーザー治療などでは、こうした肌の特徴に配慮した対応が必要となります。
香港に進出した理由はほかにもあります。日本の医療はアジアのトップレベル。日本の質の高い医療サービスを香港に持ち込んで、香港や中国の方にも提供したいと思いました。香港のクリニックでも日本の医療器械を使っています。
それに私が中国出身なので現地の方とスムーズにコミュニケーションを取ることができます。皮膚は敏感なので、心の状態が悪いとそれがすぐ何かしらの形で現れてきます。患者を見る上でコミュニケーションは鍵となります。
私はもともと自分で話すよりも人の話をきくのが得意で、人と関わることが好きでした。これも今につながっていると感じていると思います。この仕事で、人の話を聞くことは非常に重要です。そうしないと患者に適切なアドバイスができませんし、信頼関係も築けませんからね。

クリニックはとてもアットホームですね。廣瀬さんが患者さんだけでなく、スタッフの方にも「元気?」「ご飯食べた?」「肌の調子は?」など、よく声をかけていると伺いました。
クリニックでは、アットホームな雰囲気づくりを心がけていますし、スタッフは家族だと思って接しています。自分の気持ちは相手に通じるし、自分が相手を好きになれば、相手も自分を好きになってくれると思います。そうすれば仕事のパフォーマンスもあがりますよね。

クリニックを訪れる日本人の方も多いそうですね。
はい、日本人のお客様は3分の1強くらいでしょうか。あとは香港人と中国人です。香港には、ご主人が駐在になり、奥様も一緒にいらっしゃる日本人の方も多いですよね。以前、銀座のクリニックを利用されていた方が、香港に越してきていらしてくださることもあります。香港のクリニックは英語や広東語がしか使えないところがほとんどなので、日本人の方は日本語が使えると安心されるのでしょう。とても喜んでくださいます。友人に紹介してくださるので、口コミでもお客様がいらっしゃいます。

銀座よしえクリニック

スタッフには家族のように接している

銀座よしえクリニック

患者との信頼関係が大切

やりがいを感じるのはどんなときですか。
女性にアンチエイジングのお手伝いをして、幸せを感じてもらえるところですね。女性は外観を美しく磨くことで、自信やモチベーションを高めることができます。
例えば、学生さんの中には、就職活動がうまくいかず、自信をなくして、クリニックを訪れる方も多いんですよ。そんなとき、結果的に大きく容貌が変わるわけではないのですが、ちょっとした治療で、くすんでいる肌の色を明るく変えることなどができます。本人もその変化を実感すると、自信を取り戻していきます。胸を張って面接に臨めば、相手の評価も変わってくるんですよ。

廣瀬嘉恵廣瀬さんの肌もすごくきれいですね。
ありがとうございます。私もクリニックで、肌表面の古い角質や汚れを取り除くメニューなどを受けています。
休日はどのように過ごされていますか。
スポーツジムに週1日通っています。家族や友人でワインやお茶を飲んで過ごすことも多いですね。ワインは詳しくはないけど味は分かります(笑)。
女性の働き方など香港の印象はいかがですか。
香港の女性は男性以上に働いているという印象を受けました。香港人に聞いたら、もともと香港にはサービス業が多く、女性が働く機会が多くあったので、働くのが当たり前になったと話していました。だから女性も労働に対して意識が高いのだと思います。医師の環境に関していえば、香港は医師が少なく日本と同じくらい、もしくはそれ以上に忙しいのではないでしょうか。

香港で働く女性に対してメッセージをお願いします。
様々な文化の入り乱れる国際的な都市で働くのは楽しいと思います。ただ競争という面で言うと日本以上に激しいと思います。そんな中でいかに自分の好きな仕事を見つけて続けていくか―。そこが重要だと思います。そして頑張って働いた自分へのご褒美にクリニックでお肌のメンテナンスをされてはいかがでしょうか?
今後の目標について教えてください。
以前広州で講演した時、日本人の方に、広州にもクリニックをオープンしてくださいといわれました。広州は日本人の方も多いのでニーズもあると思います。今中国にクリニックをオープンするために、下調べをしているところです。深セン・広州・上海・北京あたりを考えています。喜んでもらえるならどこにでもいきますよ。

廣瀬嘉恵(ひろせ よしえ)さん
銀座よしえクリニック 美容皮膚科医
中国出身。中国で医学部を卒業後、小児科医として勤務。1989年に東京大学医学部大学院に入学し、1995年に卒業、博士号取得。皮膚科に転向し、東邦大学付属大橋病院皮膚科勤務を経て、2003年に「ひろせ皮フ科」を開院。現在都内で4つのクリニックを運営する。2014年7月に香港に進出し「銀座よしえクリニック」を開院。香港へ月に一度3~4日訪れて治療に当たっている。著書に「『若いね』といわれる美肌づくり~美容皮膚科医が本気で教える肌の悩み別対処法~」(角川フォレスタ)がある。

銀座よしえクリニック
住所:1702, 17/F., Century Square, 1-13 D’Aguilar, Centra(l セントラル駅D2出口)
電話:(852)2555-8008
メール:info@bellepeau.hk
ウェブ:http://bellepeau.hk/
フェスブック:BellePeauClinic.hk

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