製造業の現場に不可欠オイルミスト対策 昭和電機㈱ ミストレーサCRMシリーズ

2017/06/13

メ ン テナン ス へ の理解と実践が重要
製造業等の現場で工作機械から発生する「オイルミスト」。
オイルミストとは機械などに使われる潤滑油が、機械が高速で稼働する際に空気中に飛散する微粒子化した油のこと。人体に悪影響を与え、転倒などの二次的事故の原因となり作業効率の低下を招く。また、野外への排出では直接的な環境への破壊の原因となるだけでなく、エネルギーロス、コスト増大の遠因ともなるオイルミストの捕集対策は企業にとって不可避かつ早急に対処すべき問題だ。
しかし現状では捕集装置である「ミストコレクタ」の設置、搭載率は15~20%とまだまだ充分とは言えない。作業環境改善への提案を、東大阪市に本社を置くミストコレクタのトップメーカー、昭和電機㈱の営業担当、高郁涵氏に伺った

「ミストコレクタ」について簡単に教えてください。
ミストコレクタの捕集方式には①フィルター式②慣性集塵式③電気集塵式の3種類が一般的で、メーカー各社が独自の技術を駆使して製品化しています。様々なオイルミストに対応できるフィルタ式が多く採用されていますが、最近はメンテナンスが必要なフィルタ式から「メンテナンスフリー」や「フィルタレス」などメンテナンス時間を削減するタイプがユーザーの関心を引いおり、フィルタ以外の独自のメカニズムでオイルミストを捕集するタイプも市場に登場してきています。

新型ミストレーサについてご説明ください。

昭和電機新型の「ミストレーサCRM」シリーズは、弊社のミストレーサ発売以来11万5千台を越える納入先の現場作業者の要望を取り込んで「形」にした製品で、モーターについては自社製トップランナーモータを採用しています。

多くの納入先への訪問から①風量②捕集効率③メンテナンス性④ランニングコストの要求や、工作機械の種類や使用する切削油の種類など、お客様毎に異なるさまざまな使用条件をリサーチ・分析しました。これを基に弊社では、お客様それぞれの作業環境の改善に最適な機種を選ぶことができるよう、CRMシリーズでは60通りの機種・仕様の組合せを用意しています。

メンテナンスに関してはいかがでしょう?
オイルミストの捕集・吸引では、室内に飛散した切削くずや切削粉などが同時に吸い込まれますので長期間使用するとミストコレクタ内部やフィルタ、デミスタなどに溜まってきます。前述のように多くの現場ではメンテナンスが不十分なまま使い続け、知らない間に吸引力が大きく低下している場合が見受けられますが、フィルタやデミスタの洗浄などのメンテナンスは、メーカーの推奨期間で実施することで吸引力を低下させることなく職場環境の改善維持につながると同時に、消耗品の寿命を延ばすことにもなり、結果的にはコストダウンにつながります。また、お客様にとってはメンテナンスの時間削減も課題となっていますので、現在のミストコレクタは簡単にメンテナンスができる構造になっています。

せっかく環境改善のために購入いただいたミストコレクタが、メンテナンスの不備によって効果を発揮できない、ということがないよう、多くのお客様にメンテナンスの重要性を理解をしていただき、大切な設備を長く使っていただきたいと考えています。

貴社の今後の取り組みについてお聞かせください。
ミストレーサは発売開始時からご使用のお客様の声を聴き、ご要望に近づけるために製品の改良・改善を進めてきましたし、今後もこの姿勢は続けてまいります。弊社では今回のCRMシリーズの発売に続いて、「大風量タイプ」「研削盤専用タイプ」「油性ヒューム対応タイプ」などお客様のご要望に応えた製品の開発を予定しております。今後も「環境改善のトップメーカー」として様々なご提案をしてまいります。

高郁涵氏

高郁涵氏

ありがとうございました。

昭和電機株式会社は、60年以上にわたって自社製モーターを製造している送風機、ミストコレクタ、集塵機のトップメーカー。2015年のトップランナーモータ規制では、規制開始の2年前の2013年にはすでに規制対応トップランナーモータを搭載している。同社が提案・提供する、自社製モーター製造技術を活かした環境改善製品の今後に期待したい。

昭和電機㈱
住所:〒574-0052 大阪府大東市新田北町1-25
電話:(81)72-871-1511
ファクス:(81)72-870-7243
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