秋の味覚と忘年会特集3・日本の秋を味わう

2014/11/10

香港で愉しむ秋の味覚

今しか味わえない。今だから美味しい。味覚で思いを馳せる、日本の秋。

余計な味付けはいらない!網走湖で獲れた白魚の白扇揚げ
ともえ鮨………【白魚の白扇揚げ】

白魚の白扇揚げ白魚(しらうお)

日本各地の地酒

料理を引き立てる有田焼の食器が印象的な「ともえ鮨」。こちらでいただく旬の食材は、北海道の網走湖で獲れた「白魚(しらうお)」。鮮度を保つのが非常に難しい食材だが、同店では水揚げされた翌日には店に出されるため、新鮮で透明感があり、この時期にしか味わえない食感と香りが楽しめる。「勿体ないことをしない」をモットーに板場に立つ調理歴25年の山下さん。余計な味付けで本来の味を損ねては旬の白魚が勿体ないと、調理法はあえてシンプルに。「白魚の白扇揚げ」(HKD50)は、衣をつけて揚げた後、さっと振られた軽い塩味が白魚本来の旨さを引き立てている。そっと添えられた紅葉に秋の風情が感じられる。刺身は、青大根により流れる川とそこで泳ぐ白魚の姿が表現され、目にも楽しい。また、同店では日本各地の地酒を扱っており、日本でもなかなか味わえない愛知県の「醸し人九平次黒田庄に生まれて、」や静岡県の「磯自慢」など、貴重な一本にも出会える。いずれも店長自らが吟味した、癖がなく飲みやすいもの揃いだ。旬の白魚と共に味わえば、最高のひと時が過ごせることだろう。

調理歴25年の山下さん

ともえ鮨

 

ともえ鮨
住所:G/F., King’s Commercial Bldg., 2-4 Chatham Court, TST
電話:+852-3791-2346
時間:月~土 12:00~14:30/18:00~22:30、日祝日 18:00~22:30

 

 

この時期ならではの脂乗り、丹念な仕事が引き出す寒鯖の旨み
八日日本料理………………【鯖の棒寿司】

鯖寿司鯖の棒寿司

日本有数の漁場である九州沿岸は、良質な魚介類が1年を通して水揚げされる。中でも特に時化が厳しい11月から1月にかけて獲れる寒鯖は、適度な脂の乗りと引き締まった肉質が魅力の食材。“足が早く”新鮮なうちに丁寧な下処理が必要となるこの鯖を使った料理は、まさに職人の腕を見極める試金石であると言えるだろう。ワンチャイ(湾仔)の目抜き通りにひっそりと佇む日本料理店「八日日本料理」では今、この寒鯖の棒寿司が味わえる。ユニークで覚えやすい店名の由来は、「神は7日間で世界を創った」という聖書からの引用で、ずばり「8日目に新世界を見せる」ということだという。モダンで落ち着いた雰囲気の店内でトラディショナルな和食を楽しめる同店をうまく表現したネーミングだ。料理長を務めるのは、香港歴23年の伊藤勝浩さん。九州から取り寄せている脂の乗った寒鯖は、塩〆した翌日に酢〆をし、昆布を挟んで旨みとコクを引き出す。ピリリとした和がらしをアクセントにシャリと溶けあうひと口は、日本料理の集大成が詰まった逸品だ。

香港歴23年の伊藤勝浩さん

八日 日本料理

 

八日 日本料理
住所:Shop 1D, 35-45 Johnston Rd., Wanchai
電話:+852-2833-5188
ウェブ:http://www.youka.hk/index.html

 

 

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