秋の味覚と忘年会特集1・香港のB級グルメ

2014/11/10

日本・香港・中国の、今しか食べられない旬の味を心ゆくまで堪能しよう!

少し涼しくなって、食欲がムクムクわいてきた!という人も多いのでは?その胃袋のニーズに応えるように、海と大地から旬の食材が続々と届く。そこで、今回は食欲の秋特集。香港や華南地区で楽しめる旬の味や、それを愉しめるレストランなどを紹介しよう。また、11月の声を聞くと、そろそろ気になってくるのが忘年会。幹事さん必見の忘年会情報もお届けしよう。

涼しくなるこれからのシーズンこそ、美味しくなる香港の食。香港の旬の食を見逃すな!秋も深まる香港のB級グルメ

しゃぶしゃぶで体も心もポカポカに羊

羊腩煲(ヤギ肉鍋)

漢方で体を温める作用があるといわれている羊肉。そのため、香港では羊のバラ肉を使ったしゃぶしゃぶ風「羊腩煲(ヤギ肉鍋)」が秋冬の必食メニューとなっている。スープは八角などの香辛料を使って、羊を時間をかけて調理しているので濃厚。たっぷりの羊肉とともに、ネギ、しいたけ、レタスなどの野菜も一緒に入れるとバランスよく栄養を取ることができる。コッテリ味に仕上がった羊肉や野菜を、豆腐を醗酵させた中国調味料「腐乳」と組み合わせて食べる。個性のあるモノ同士の組み合わせだが、絶妙な味わいだ。羊肉は、冷え性対策のほか、疲労回復の効果があるらしい。食べた後は、体がポカポカして、気力も沸いてくる気がする。

 

トロトロ粥と具のコラボが楽しめる廣東粥

廣東粥  お粥と油条

香港などで食べられている広東粥は、シンプルな日本の粥とはぜんぜん違う。米粒の形がなくなるほど煮込んだ粥はトロットロ。様々な具材とのコラボレーションも楽しめる。そのおいしさのトリコになる日本人も多い。一緒に細長い揚げパン「油条」を食べるのも定番スタイルだ。これからのシーズンに食べるお粥はまた格別。長い夏の暑さで疲れた胃袋を癒してくれるし、食べているうちに冷えた体が温まってくる。広東粥の中でも最も有名なのは「艇仔粥」だろう。中身はピーナッツ、スルメ、豚皮、牛ミンチ、内臓、レタスの千切り等が入っている。広州荔湾の人々が船でお粥を作って売ったのが始まりだといわれている。新鮮な材料をたっぷり使った粥は大評判になった。中国で難しい試験を受ける受験生が食べていたことにちなんで名づけられた「及第粥」には、レバー(肝臓)、マメ(腎臓)、ガツ(胃袋)など入っている。縁起を担ぐ受験生にも人気だ。

 

小さい土鍋においしさぎっしり!煲仔飯

煲仔飯煲仔飯は小さな土鍋で1人分ずつご飯を炊く

土鍋飯とも呼ばれる「煲仔飯(ボウジャイファン)」は、秋冬の香港・華南地区の名物料理のひとつだ。季節になると、ヤウマーテイ(油麻地)の天后廟近くにある人気店の前には大行列できる。煲仔飯は小さな土鍋で1人分ずつご飯を炊き、炊き上がる前に具をのせて蒸して仕上げる。具は、鶏肉、牛肉、カエル、魚、ネギなど。土鍋だからこそ火力が平均にいきわたり、具の旨みを封じ込めて、おいしくできあがるのだそう。手間をかけず、できたてのアツアツが食べられるので、忙しい香港人にはもってこいの料理だ。さらに炭を使って調理するのもポイント。木炭のにおいが食欲をそそる。コゲも美味だが、焦がしすぎると苦味が出るので、職人の技が求められる。さて、運ばれてきた煲仔飯…、一口ほおばって、「おいしいけれど、なんだか味がない」と思って周囲を見回すと、他の方たちはテーブルの置かれた醤油風タレなどを掛けて食べていた。味付けもお好みで!

 

屋台でホクホクを味わうB級グルメ!焼き芋&甘栗

焼き芋屋台

秋になると街のあちこちに現れる昔ながらの甘栗や焼き芋の屋台。香ばしいにおいに誘われて、ついつい足を運んでしまう。この屋台を見かけると季節は秋。日中は暑い日が続いていても、夕暮れ時の風が涼しく感じられるようになってくる。日本人には屋台は神出鬼没のように思える。街中を歩いていると見かけるが、探しているときは見つからない。下町に出没し、MTRのモンコック(旺角)駅や大学駅周辺に多く見られるらしい。買う時は「磅(ポンド)」(=約453グラム)の量り売り。石焼きの栗と芋はホクホクして甘くておいしい。値段も安くて手頃。たまに小さな石がついているのはご愛嬌。紫いもや銀杏、ウズラの卵、ピーナッツなども炒ったり茹でたりして販売している屋台もある。香港の秋のB級グルメ、一度試してみては?

 

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