離島特集5・坪洲、東龍島、蒲台島

2015/05/05

坪洲ペンチャウ(坪洲)島「何もない島」…そんな島から香港を眺める

「何もないですよ」香港人にきいても必ずこんな答えが返ってくる。「ホントに何もないですよ!」と、念押しまでされてしまう島、それがペンチャウ(坪洲)島だ。人は住んでいる。埠頭近くに大手スーパーマーケットもあるではないか。しかし、コンビニはない。ファーストフードの見慣れた看板も、観光客を呼び込む海鮮レストランも全く見当たらない。あるのは「士多」と、昼寝を楽しむ犬たちの姿と、ゆっくりとした時間の流れだけだ。かつてはこの島にはマッチ工場があり、それなりに栄えたと云うが、今ではその面影すら見いだすことはできない。
ゆっくりとした時間が流れるこの島は、小さい。兄貴分の島、長洲に似て2つの小島が砂州でつながって1つになったのであろうことが容易に推察できる構造だが、台風が来ればちょっと流されてしまうのではないか、と思ってしまうくらい小さいのだ。山というより丘と云った方が適当な手指山(95m)の頂に登れば、島全体がぐるりと見渡せてしまう。ただ、その視線を東に向けると、さっきまで自分が居た「香港」が遠く海の水蒸気に霞んでいるのが望める。港の左右に立つ巨大な「Sky100」と「IFC」は、さしずめ香港の「ヘラクレスの柱」のように感じられなくもない。また、香港島の山塊の急峻さにも改めておどろかされる。
「何もない島」にはこんなお手軽絶景ポイントがあったのだ。

坪洲セントラルからフェリーで約25分。総面積が0.97平方キロメートルと、とても小さい島。上海のリウ・ホン・シェン(通称:マッチ王)が1930年代にマッチ工場を建設したことにより栄えた。1970年代には、ライターが普及し、マッチ工場もすたれていった。旧石灰・マッチ工場跡にかろうじて往時を偲ぶことができる。

ルン・モー(龍の母)・テンプルの中にある「龍のベッド」に触ると幸運がもたらされ、未来の予言があると言い伝えられている。龍の母の誕生日(第5太陰月の8日)に地元のお祭りが開かれる。
アウトドア派の方には、島の北側を歩く海沿いコースや手指山にハイキングができるトレイルもあり、お勧め。海岸線は短いが、ビーチも楽しめる。

セントラル(中環)6号埠頭からフェリーで向かう。普通フェリーと高速船がある。
月~土は1時間に1~2本、日祝日も1時間に1~2本運行している。
大人の料金は、普通:月~土 HKD15.3、日祝 HKD21.9
高速船:月~土 HKD28.5、日祝 HKD41.8

目と鼻の先ほどの対岸のディスカバリーベイの住人に訊いてみた!
88KEYS Ltd.ピアノ調律技術者
大波恵理さん
自然に囲まれ落ち着いた住環境が自慢
あなたもいらっしゃいませんか?
私は職業柄、耳が疲れない、喧騒がなく静かで落ち着ける環境を探していたんです。その話を聞いた友人がディスカバリーベイを紹介してくれたんですよ。
ここは綺麗に整備された都市で欧米人がたくさん住んでいて日常生活では英語をよく使うため、広東語が得意でない私には生活しやすい環境が整っていると思います。距離的なことに関して言えば中環までフェリーで25分程ですので、思っていたほど香港中心部との距離は感じませんね。また、Greentownという政府の自然保護プロジェクトにも指定されたエリアなので、ペットにとっても過ごし易い環境だと思います。エリア内を1日に走行できる車の数は制限されているので香港中心部と比べると空気は綺麗ですね。心と体をリフレッシュして毎日新たな気持ちで仕事を始められる素敵な場所だと思います。

ディスカベリーベイを望む坪洲からまるで地続きのようなディスカベリーベイを望む
88KEYS Ltd.
ウェブサイト:http://www.88keys.com.hk

 

 

ちょっぴりサバイバル(?)な、離島にも挑戦してみよう!
大きな岩が続く道
東龍島
まるでトトロの世界に飛び込んだみたい!
アクセス便利な無人島「東龍島」
サイワンホー(西湾河)からフェリーで30分ほどのところにハイキングが楽しめる無人島があるのをご存知だろうか。ハイキングと言ってもその道のりは険しく、背丈ほどもある茨だらけの山道、安全柵のない断崖絶壁、果てしなく大きな岩が続く道…など、それなりの覚悟が必要となるコースが用意されている。
サイワンホー(西湾河)からフェリーで30分

~東龍島体験記~
島に着いたらまずは腹ごしらえ。無人島と言っても食堂が2つある。
お腹が満たされたところで、登山開始。この辺りは数百年前に海賊を監視する砲台があったそう。歩き始めは割と平坦な道で歩きやすいが、30分も歩
けば道らしい道がなくなり、いつしか身体は草木の中に埋もれた状態に。随所随所に枝に結ばれたピンクのリボンを目印に山を登っていくのだが、足元
は岩だらけで、自力では足を上げることができないほどの大きな岩も…。空も見えないほどの茨に囲まれ、気分はトトロ!
途中、枝に引っかかり服が破れたりしながらも、2時間ほど歩くと頂上に到着。あいにくの曇り空だったが、見渡す限りの緑と海で気持ちい~!
刺激的な週末を楽しみたい人にはおすすめの東龍島。あなたもぜひいかが?←すみません、、、書きかけです!!
[アクセス]西湾河渡輪碼頭(MTRサイワンホー(西湾河)A出口から徒歩5分)からフェリーが出ている。土日祝日のみの運行で、片道HKD55。料金は船の中で支払う。1日4~5便しかないので、島から戻るときは要注意!
気分はトトロ    食堂で腹ごしらえ

奇形岩の数々蒲台島
スタンレー(赤柱)から渡る
秘境&奇岩の島
蒲台島は、香港最南端の島。香港島赤柱の南東に位置し、“蒲台群島”大小四つの島々から成り、一番大きな島。良質の海苔の産地。
島には高い建物や高い木などはなく、日差しをさえぎる物がありません。帽子、サングラスは必須。
自然が作り出す美術品海沿いの道を歩くと3000年前の古代人が残した石文字を見ることが出来、奇岩の数々、自然が作り出す美術品が楽しめる。霊亀上山石(亀に見える岩)、佛手岩という大きな手の形をした岩など、色々な奇岩があり、想像力を掻き立てる。霊亀上山石から更に高台へ進むと灯台があり、小休憩をとるのにもってる。心地いい風が汗を拭ってくれます。片手にビールがあるということ無し!?(笑)
食事は島唯一のレストラン明記海鮮酒家で海鮮料理で舌鼓。産物を使用した名物”紫菜湯(海苔スープ)”もお試しあれ!
自然がそのまま残り、まだ人間に荒らされていない貴重な島。自然を体感したい人にオススメ!秘境の島を味わってはいかが。
レストラン明記海鮮酒家      紫菜湯(海苔スープ)      蒲台島
[アクセス]セントラル(中環)からバス6または260などでスタンレーマーケット(赤柱市場・終点)まで。そこからタクシーで2分。スタンレー(赤柱)聖士堤反湾(St.Stephen’s Beach)下車。ビーチ横にある赤柱卜公埠頭からフェリーで約30分程。日祝は4便/日10:00・11:30・15:30・17:00。料金は片道HKD20、購入は往復分を往路の船内で支払う。香港仔からもフェリーあり。

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