新界特集6・博物館・文化施設に行ってみよう

2015/06/08

新界ならではの博物館、文化施設

ひろ~い新界には博物館や文化施設もいっぱいある。中国から渡って来た漢民族「客家人」の暮らしを紹介する博物館に、かつての駅舎を活かした鉄道博物館、新界にスポットを当てた展示している博物館など、この地ならではの施設も多い。日本人には「そんなところがあるの?」「行ってみたい!」という掘り出し施設も!そんな中からいくつかをピックアップしてご紹介しよう。

新界ならではの博物館、文化施設香港文化博物館
ブルースリーの特別展示。「武・藝・人生―李小龍」開催中!
初期の香港と中国本土南部の歴史、文化、芸術を紹介している博物館。広東オペラや香港新界地区にスポットをあてた展示をはじめ、個人寄贈品の展示も行っている。また、特別展のほか随時開催される企画展も評判だ。ギフトショップでは、書籍や文具、CD、展示に関連したアイテムも購入することができるなど、見どころ盛りだくさん。
ブルース・リー(李小龍)没後40周年、そして彼の代表作となる「燃えよドラゴン」公開40周年にあたる2013年からブルースリーの特別展示「武・藝・人生─李小龍」も開催中。600点以上ものブルースリーに関する品物や文書、展示物され、ブルース・リーのトレードマークともいえる、死亡遊戯で着用したイエロー・トラックスーツも展示されてる。ブルースリーの数奇な人生を辿ることができる。
■武·藝·人生―李小龍の開催は2018年7月20日まで。
武・藝・人生―李小龍 ブルースリー
住所:1 Man Lam Rd,Sha Tin,
電話番号:2180-8188
開館時間:10:00−18:00(月、水―金)
10:00−19:00(土、日、祝日)
10:00−17:00(クリスマスイブ、旧暦大晦日)
休業日:火曜(祝日は除外)
入場料:HK$10
http://www.heritagemuseum.gov.hk/(英語)

香港鉄路博物館香港鉄路博物館
昔の大捕が実感できる!?九龍(カオルーン)と中国・広州を結ぶ九広鉄路の開通当時の大捕墟駅(1913年落成)があった場所が香港鉄道博物館として1985年に誕生した。当時の駅舎(グレーのレンガ壁に華やかな花紋が描かれた中国式建物)が1984年に法定史跡になった。旧駅舎の建物も見逃せないひとつ。その場で昔に思いを馳せることもできるだろう。館内には九広鉄路の歴史を物語る写真や展示品が飾られている。1970年代に活躍していたディーゼル機関車、開業後運行したナローゲージ(狭軌道)SLや客車などが展示保存され、現在走っている車両と比較するのも楽しみになることだろう。鉄道ファンはもちろん香港ファンも見逃せない博物館。

住所:13 Shung Tak St.,Tai Po Market,Tai Po,N.T.
電話番号:2653-3455
開館時間:10:00-18:00
休館日:火曜、クリスマス前後、旧正月3日間
入場料:無料
http://www.heritagemuseum.gov.hk/zh_TW/web/hm/museums/railway.html

荃湾大會堂
新界屈指のコンサートホールはイベントが目白押し!新界地区で初めての劇場「荃湾大會堂」が完成したのは1980年のこと。1420席を保有する大ホール、展示ギャラリー、講義室、会議室などを備え、近代的な設備が整っている。交通の便もよく、香港市内からバスまたは、MTR荃湾駅・荃湾西駅から徒歩で訪れることができる。同劇場では毎月さまざまなイベントを行っているが、今年5月には「さだまさしチャリティーコンサートin香港」が開かれたばかり。33年ぶりの同氏による香港公演は日中港文化交流の歴史に新たな記録が追加された。そのほか広東オペラから子供むけの劇まで老若男女が楽しめる演目が目白押し。イベントの詳細はウェブにて。
住所:72 Tai Ho Rd.,Tsuen Wan
電話:(852)2414-0144
時間:9:00~11:00
ウェブ:http://www.lcsd.gov.hk/en/twth/index.html

稲郷飲食文化博物館稲郷飲食文化博物館
香港のみならず世界の食文化を紹介

香港や中国本土に数多くのレストランを経営する稲香集団。同グループが運営する「稲郷飲食文化博物館」では、国内外の調理道具や食器の展示のほか、食文化や歴史を紹介。香港の食文化と言えば「飲茶」が有名だが、その飲茶の食器や茶葉を展示し、そのほか宴会時の装飾まで住んでいるだけではわからない文化や歴史を簡単に学ぶことができる。なかでも屋台のセットは香港の古き良き時代を感じることができ、どこか懐かしさがこみ上げてくる。1950~70年代に香港の街中で多く見られた移動式屋台は、速くて安いということから人気があり、庶民の社交の場でもあったという。
同博物館は、ホータン(火炭)に位置するビル内にあり単体の大きな博物館ではないが、展示の種類は多く興味深いものばかり。予約必須のため詳細はウェブにて確認しよう。

住所:1/F,13 Au Pui Wan St., Fo Tan,Shatin
電話:(852)3989-7000
開館日:火~日(祝日開館)
9:30~12:30、14:30~17:30
ウェブ:http://www.taoheung.com.hk
入場無料

三棟屋博物館三棟屋博物館
「客家人」の伝統的な暮らしをそのままに。荃湾駅から徒歩5分ほどの場所にある「三棟屋博物館」では、漢民族の一支流である「客家人」の生活文化を紹介。伝統的な村の様式が復元され、博物館というよりもタイムスリップして香港の路地に入り込んだような雰囲気で楽しく散策ができる。
200年程の歴史を持つ白壁の村は、1981年に歴史建造物に指定され修復後、一般に開放された。昔ながらの門をくぐると、迷路のような通路が現れ、2000㎡の敷地内は碁盤の目のように昔の家が再現されている。当時の調度品が展示された居室は、団扇や靴、食器などが置かれ、客家人の生活が手にとるようにわかり、展示内容も充実している。入場無料なので街の散策感覚で気軽に立ち寄れる博物館だ。学生や団体にはガイドツアーも実施。
住所:2 Kwu Uk Lane,Tsuen Wan
電話:(852)2411-2001
開館日:月、水~日、祝日10:00~18:00、火曜休館
ウェブ:http://www.heritagemuseum.gov.hk
入場料:無料

ランユクタウヘリテージ・トレイル 粉嶺。粉嶺龍躍頭文物径ランユクタウヘリテージ・トレイル 粉嶺。粉嶺龍躍頭文物径
香港に3つある歴史文物径のひとつ、「ランユクタウヘリテージ・トレイル龍躍頭文物径(Lung Yeuk Tau Heritage Trail)」。昔、ここの山で飛び跳ねる龍が見られたという言い伝えから、この名前が付いたという。龍躍頭は自然豊かなのどかな場所で、とても香港とは思えない場所だ。都会の喧騒から逃れるのにはうってつけ。田園風景を楽しみ、歴史的建物に触れてみてはいかがだろう。

 

祟謙堂
祟謙堂:1927年建立、1951年増改築、1983年閉鎖。建物内の見学は不可。三級歷史建築。

麻芴圍
麻芴圍:鄧一族が清時代に建立。200年以上前に建てられた集落。入り口には鉄の丸環で作られた門が入口に据え付けられている。1994年古蹟に認定。

天后宮 天后宮入り口
天后宮:建築時期は不明、1913年と1981年に改修工事が行われた。1つの正殿と2つの副殿があり、正殿には天后と千里眼、順風耳が安置されており、左殿には、2つの古い鐘がある。その内の一つは1695年に鄧一族により奉納されたもの。2002年11月古蹟に認定。壁画が3Dになっている。

松嶺鄧公祠 松嶺鄧公祠についての説明が書かれた看板
松嶺鄧公祠:ここは老圍の東に位置し鄧一族により1570年に作られた。彼らの祖先を祭る為の祠で、3つの部屋に分かれている。正殿には歴代の祖先の位牌と神主の有龍頭の木像がある。1997年11月法定古蹟に認定。

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