特集:馬湾で遊ぶ!知る!暮らす!Part 1

2018/01/22

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人気上昇のエリア馬湾の魅力

馬湾(マーワン)は大嶼(ランタオ)島と青衣(チンイー)島との間にあるおよそ1平方kmの島。管理上は荃湾地区の一部となっている。馬湾を通る橋、青嶼幹線(Lantau Link)は政府による香港国際空港と市街を結ぶローズガーデンプロジェクトの一環として、1990年代半ばに建設された。馬湾の面積の大部分を占めているのが大規模マンションであるパークアイランド。テーマパークである馬湾公園は、2007年の住宅プロジェクト第一期に伴って建設された。

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馬湾の基礎知識

【歴史】

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馬湾では中新石器時代(紀元前3000年頃)、新石器時代後期(紀元前2000年頃)、沿岸南中国の青銅器時代初期(紀元前1500~500年頃)、戦国時代(紀元前206年~220年)、唐朝(紀元618~917年)、清朝(1644年~1911年)時代と、幅広い年代の遺跡が数多く発見されている。1997年には古代遺跡事務局と中国社会科学研究所の考古学研究所との共同発掘により、新石器時代の人間の完全骨格を東湾仔の墓で発見したほか、新石器時代から青銅器時代初期まで、合計20の埋葬地や陶器の破片など、新石器時代後期の5000年前のもの含め、6つの文化期間の遺物を採掘した。この発見は1997年に中国で起きたうち、最も重要な10の新考古学的発見の1つに数えられ、パーク内のHeritage Centerでその軌跡を見ることができる。

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一連の発掘調査により、島には新石器時代、漢王朝時代に住民がいたことも分かっており、近代においては250年程前から、青衣島のChan一族によって作られた田寮(Tin Liu)という小さな漁村があった。

かつて島には「九龍門」という税関の建物もあったが、1899年10月4日に閉じられ、今は記念碑が残っている。外国人が初めて島に上陸したのは1794年。1965年にはアメリカからの寄贈により、漁業組合そばの丘の頂上に、24棟の住宅が建設された。

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1970年台初頭、馬湾から向こうの島はWoo、Pang、Wooの3世帯の家族が暮らしており、彼らの子供たちは馬湾の幼稚園や学校に通い、馬湾への船は埠頭で旗を振って合図を出していたという。Woo一家はかご作りや漁業で、Pang一家は鶏やアヒルの飼育で生計を立てた。

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1995年時点で魚の養殖業が島の経済活動の大半を占め、2000年時点では人口が800人になっていたが、パークアイランドの建築計画に伴い、村民達は島の北部に移住。その報酬として彼らは2,100平方フィートの3階建てのビレッジハウス、もしくは1つのブロック内に700平方フィート(65平方メートル)x3つのユニットハウスの住宅かを、選んで手に入れることができた。

【交通】

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陸路でのアクセス
香港政府は当初、島に青嶼幹線経由で道路を繋ぐことは「物理的に不可能」であると主張していたが、これはパークアイランド建設の開始に際して覆された。島は現在、青衣とは青馬大橋(Tsing Ma Bridge)、ランタオ島へは汲水門大橋(Kap Shui Mun Bridge)によって繋がっている(2つの橋は青嶼幹線の一部)。現在、パークアイランドからは青衣駅、葵芳メトロプラザ、香港国際空港、荃湾MTR駅近くまでのバスが運行されている。2008年7月3日、午後8時から午前7時の時間帯でタクシーの乗り入れが許可されたのち、2012年12月14日からは、全面的に乗り入れが認可されている。自家用車はディスカバリー・ベイ同様、原則的に進入出来ず、運輸局からの許可が必要となる。貨物車は、特別な許可無しに毎日午前10時から午後4時まで乗り入れが可能だ。

水路でのアクセス

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IMG_0793北西部のパークアイランドフェリーピア、かつては深井フェリーを運行していた西部の田寮村のピア、馬湾メインストリート・ビレッジの南西にある馬湾パブリック・ピア、南部のTai Pai Tsuiピアなど、政府管轄のものも含め、島には複数の埠頭がある。パークアイランドトランスポート株式会社は、パークアイランドとセントラルのピア2を結ぶフェリーを運営している。馬湾と荃湾西駅近くまでを結んでいたルートは10年間運行されていたが、2012年12月13日をもって廃止となった。

【施設】

Tsing Ma Bridge Photograph 1自然に囲まれた馬湾公園は、青馬エリアを見渡す絶景スポットで、バス送迎サービス、アウトドア講習、キャンプ、ケータリングサービス、公園エリアでのバーベキューなど、様々なサービスの提供がされており、200~500人に対応可能な大規模なイベントエリアとしても、トレーニングワークショップ、スペシャルイベント、バーベキューなど、個人とグループのアクティビティに活用されている。

公園内は7つのエリアに分かれており、それぞれのテーマに沿った作りがなされている。

高台に位置する丘陵の展望台、「ビッグバード」は、その美しい眺めで人々に癒やしとくつろぎの時間を提供。100名程度を収容でき、結婚式の利用も可能だ。夜のライトアップもまた美しい。

スウィートガーデン(Sweet Garden)は、幼児から成長期、大人になるまでのライフサイクルを花で表現したフラワーガーデン。少しジグザグな美しい道は、カップルが歩くのにもピッタリだ。

アドベンチャージャーニーでは、アドベンチャートレーニングを体験することによって、個々の自信やチームワーク、リーダーシップ能力を育み、ポジティブな価値観と人生の姿勢を育てる経験を提供している。生徒たちはパートナーからの相互支援と懸念の重要性を学び、他者と協調し、理解し合いながら生きるための技能を身につけていく。都市部では得難い、希少な自然体験を求めている方におすすめしたい。

ソーラータワーでは太陽と天文学に関する数々の展示がされており、太陽系について学べるだけでなく、人間と自然、宇宙の強いつながりを感じ、環境に対する意識を高めることができる。

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自然と教育、芸術、愛というテーマを融合して設立されたこの公園は、5.6ヘクタールの面積の実に90%以上が緑に覆われ、丘陵地帯に沿って建つ道は生態系と自然の植物を維持し、何千もの自然の木を保護しながら、訪れた人に自然豊かな環境で寛ぐ時間を提供。

エネルギーについても先進の配慮がされており、園内の風力発電所では、太陽光発電、風力発電、地熱、バイオマス、水力などの再生可能エネルギーを使用して、一部の公園施設に電力を供給し、従来の発電による汚染を減らして、環境保全に関する研究データベースを提供している。その他にもクラスルームや談話室はビジネス、教育目的で貸し出しており、利用料には、基本的な設備とオンラインサービスの使用料も含まれている。

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