コーヒー特集 Part 8

2019/05/09

ささやかに味わう香港特色的なコーヒーショップ

香港の飲食文化では、コーヒーは「飲む」という実用的な価値から「味わう」という文化的な消費に変わり、いつしかコーヒーは生活の一部になっていた。
ここ数年で、高品質のコーヒーを提供するショップもますます増えてきている。香港のコーヒーファンなら見逃せない、特色ある12のコーヒーショップを紹介する。

 

香港バリスタチャンピオン
「Amber Coffee Brewery」

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2014年と2015年に開催された香港バリスタコンペティションで優勝、世界バリスタコンペティション2015では4位に入賞したバリスタDawn Chan氏が手掛けるコーヒーショップ「Amber Coffee Brewery」は中環(セントラル)と上環(ションワン)間のトラムの線路沿いにある。19歳でコーヒーの世界で働き始めた彼はコーヒー文化の素晴らしさを伝えて、コーヒーの世界を体験してもらうため、自身の店をオープンさせた。

店名にも付けられているAmberは、香港バリスタコンペティション2014で優勝した作品だ。優雅な抹茶の器に入れた繊細で美しいラテアートFlat whiteなども味わってみたい。世界中で購入した珈琲豆や自家製のコーヒーカプセルも販売している。


住所:G/F., 142 Des Voeux Rd. Central, Central
時間:月~金 8:00~18:00、土日 9:00~18:00

 

 

かわいい柴犬のコーヒーショップ
「Black Sugar Coffee & Lifestyle(Ho Man Tin Shop)」

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店内が日欧の雰囲気に包まれたコーヒーショップ「Black Sugar Coffee&Lifestyle」は、コーヒーを飲む子犬の看板が目印だ。オーナーのWilliam氏は学生時代にコーヒーと出会って以降、コーヒーに魅力に夢中になり、本や道具を買い、自らコーヒーを淹れ、香港のコーヒーコンクールの審査員になるなど実力をつけていった。その後、William氏は世界中のコーヒーショップを訪ねて、各地域から特色あるコーヒーを香港へ持ち帰った。「Black Sugar」と名付けられた看板犬の柴犬がゲストをお出迎えしてくれる。
同店ではエスプレッソをシングルサーブコーヒーで提供、日本やオーストラリアなどから取り寄せた珈琲豆を使用している。また赤い桑の実が存在感を放つ自家製ケーキ「Lady D」もおすすめだ。


Ho Man Tin Shop
住所:G/F., 8 Peace Ave., Ho Man Tin
時間:月~金 8:00~18:00、土~日 10:00~18:00

TST Shop
住所:Shop G34, G/F., Empire Centre, 68 Mody Rd., TST
時間:月~金 8:00~20:00、土~日 9:00~20:00

 

 

独自の雰囲気が魅力のカフェ・バー
「Bound by Hillywood」

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プリンス・エドワードにあるカフェ・バー、Bound by Hillywood。店内に足を踏み入れると、青やピンクのネオンの影に照らされ、レトロなラジオやバイクのインテリアが醸し出す、ナイトクラブのような独特な雰囲気に驚くかもしれない。同店のそんな個性的な魅力は、アートに敏感な多くのゲスト達に愛されている。
店主のネイサン・ミンツはフレンドリーで親しみやすいキャラクターで、コーヒーに関する熱意と知識は相当なもの。高品質の豆から絶妙なロースト加減で豆本来の風味を引き出し、クリーミーなミルクと合わせた自慢のフラットホワイトコーヒーは、ビロードのような舌触りと繊細な味わいが美味。ハウスフィルターで淹れる、“ホワイト・カラーコーヒー”や“ブルー・カラーコーヒー”等、こだわりの美味しいコーヒーを飲みながら、ネイサン氏のコーヒー談義に耳を傾けるのも楽しい。一息ついてリラックスする、友人とのコーヒータイムを過ごす、フレンドリーなスタッフと語るetc.楽しみ方は貴方次第。Bound by Hillywoodでぜひ、心地よいひとときを。


住所: G/F, 32 Boundary St., Prince Edward
時間:月~金 14:00 ~2:00、土日 9:00~2:00

 

 

手書きでポストカードを書いてみよう!
「Postcollectionhk Cafe」 

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元々、外国人とペンフレンドになりたかったオーナーのIvan氏は、返事をするのによいハガキが見つからず、最後は自身でハガキをデザインして友人たちと一緒に販売することにした。その後、シンプルでライトウッドベースのコーヒーショップ「Postcollectionhk Café」をオープン。世界中の切手やポストカードが店内に飾られている。香港文化や芸術、歴史が綴られたポストカード、英国風の赤い郵便ポストは今でも現役で使用されている。
また同店ではポストカードの利用を促進している。店内の至る所にフリーハンド、レジャー、ロマンチックな感情が溢れている。同店では、エスプレッソと手作りコーヒーを提供しており、様々なスペシャルコーヒーを楽しむことが可能だ。


住所:Shop 80-82, 2/F., the Capital, 61-65 Chatham Rd. South, TST
時間:11:00~23:00(L.O. 21:30)

 

 

 持続可能なライフスタイルを実践
「Ω ohms cafe&bar」

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25348680_1520967281290023_4860229899332121596_n  Green Tea Cashew Milk Latte ( with homemade coconut cream) and fairtrade organic green tea powder

イエロー色の柔らかいイルミネーション、素朴なカラーのインテリアでゆったりとした空間をゲストに提供している「Ω ohms cafe&bar」。フェアトレードをサポートしている同店でで使用しているほとんどの乾物はフェアトレード製品。また同店では地元で摂れる有機果物や野菜などの厳選食材にこだわっている。そしてテイクアウトには廃棄物削減を積極的に実施し、ステンレスや竹製のストローを提供し、持続可能なライフスタイルを推進している。
同店お勧めは仕込みに10時間をかけてコーヒーの苦味を軽減、甘味があり滑らかで繊細な味を引き出した「Cold Brew Coffee」。ミルクを追加したいなら、カシューナッツミルクまたは豆乳から選択することが可能だ。


住所:Shop A, G/F., 192 Hollywood Rd., Sheung Wan
時間:12:00~21:00

 

 

香港でしか手に入らない珈琲豆
「Artisan Room」

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香港では名の知られているこだわりの本格コーヒーが楽しめる「Artisan Room」。エントランスには一晩かけて珈琲を抽出する巨大な水出し・スチームパンク式のコーヒーメーカーGothicismが目を引く。1890年創業のイタリア・コスタドーロ豆を使用しており、香港でこの珈琲豆を味わえるのは同店だけである。低温で20分以上かけて豆を焙煎するなど、味への徹底したこだわりぶりがうかがえる。店内は落ち着いた雰囲気で屋外にはソファとイスがあり、庭のようにリラックスできる空間に仕上がっている。
コーヒーに合うスイーツやフードも充実しており、「Bavarois Ring」はカラフルな食用の花と新鮮なフルーツのデザートだ。ムースケーキは、丁寧に作られたアートワークのように柔らかい。


住所:G/F., 8-12 South Lane, Shek Tong Tsui, Western District
時間:月~日 7:30~19:30

 

 

グルテンフリーメニューも豊富
「Infiniti C」

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香港でグルテンフリーのベジタリアン料理を提供しているレストランを見つけるのは難しいが、ケネディタウンにある「InfinitiC」ではコーヒーはもちろん、ビーガンケーキやケトジェニックケーキ、グルテンフリーのパスタなど、グルテンフリーのメニューを提供している。店内はピンクブルーの壁にに白いレンガをアクセントに加え、エレガントに仕上がっている。
同店のホームメイド珈琲「Manual Brew」には、2017世界バリスタコンペティションで優勝した珈琲豆「Gardelli」を使用している。食用の花で飾られたエレガントな「Blue Earl Grey Cream Cake」は同店のおすすめ料理だ。またバタフライビーンの花を使用したパープルブルーのクリームは、味覚と視覚から満足してもらえるレベル。


住所:Shop 6, The Hudson, 40 Forbes St., Kennedy Town, Western District
時間:月 8:00~21:00、火~木、日 8:00~22:00、金 8:00~22:30

 

 

カフェカルチャー最先端都市の味
「Brew Bros Coffee」

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「Brew Bros Coffee」には、カフェカルチャー最先端都市であるメルボルンのカラーがある。オーナーの小野さんは、日本で飲食店に勤めていたときにコーヒー文化に興味をもち、メルボルンのカフェでコーヒーや経営について学んだ。現地では、出勤前にカフェに立ち寄る習慣があるため、「毎日飲んでも飽きない味」の大切さを知ったそう。
現在、店舗で使っている豆もオーストラリアから取り寄せており、ここでも「飽きない味」の安定したスタイルを実現させている。フードにも力を入れており、全メニュー持ち帰り可能で、朝食としてコーヒーとともに購入されるお客様が多い。日本語を話せるスタッフもいるので、質問や要望があればぜひ伝えて欲しい!


上環店
住所:G/F., 33 Hillier St., Sheung Wan
電話:(852)2572-0238 時間:8:00~17:30(LO 17:00)

香港大学店
住所:G/F., 1 Po Tuck St., Sai Wan
電話:(852)2803-2323 時間:9:00~17:30(LO 17:00)、火休

 

 

旬ごとに必ず足を運びたいカフェ
「Cafe Life」

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「CafeLife」の特長は、何と言っても、日本人パティシエの松岡さん!香港にいながら、日本の四季を感じる美味しいケーキが楽しめる。ケーキがメインでしょ、と侮るなかれ!京都から取り寄せた焙煎機で、世界中の高品種の豆を毎日焙煎し、鮮度の高いコーヒーを提供している。同店がきっかけで、苦手だったコーヒーが大好きになったという人も多い。
カフェ事業に魅力を感じていた、オーナーの遠藤さん。ケーキ作りへの道を模索していた、パティシエの松岡さん。2人がタッグを組み、第1店舗目の「PMQ店」をオープンしてから5周年。昨年、「QRC店」をオープン。更には、「KNOT KNOT」という店名で、中国進出も果たした。今年は、深圳と広州に2店舗ずつ、新しいお店をオープンする。拡大の勢いは止まらない。


PMQ店
住所:Shop S106, 1/F., Block A Staunton, PMQ, 35 Aberdeen St., Central
電話:(852)2858-8755
時間:10:30~19:00(LO 18:30)
フェイスブック:Café Life × PMQ

QRC店
住所:Shop B&C, G/F., Tower II Tern Ctr., 251 Queen’s Rd. Central, Sheung Wan
電話:(852)2810-6755
時間:8:30~19:00(LO 18:30)
フェイスブック:Cafelife_qrc

 

 

設計事務所のおしゃれカフェ
「& green」

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紅磡(ホンハム)にある、「& green」。抜けるような広い空間と、おしゃれなインテリアで、同エリアの中でも際立つ存在。それもそのはず、「K&C Creation Ltd.」という、日本の設計事務所が手掛けるカフェなのだ!
バリスタを採用することで、コーヒーのクオリティも上げた。コーヒー通も増え、若者たちも味がわかるようになってきた昨今、バリスタの技術が光る。「わざわざ紅磡に足を運びたくなるお店」と評判だ。コーヒーには果実の酸味があり、実は、フルーツなどとも合う。そんなミルク&シュガー以外の合わせ方もどんどん提案していきたいという意気込みも聞けた。
3時間から貸切可能なのも特長。日常からイベントまで、積極的に利用したいお店。


住所:Shop 1B, G/F., Harbour Place, 8 Oi King St., Hung Hom
電話:(852)2735-8789
時間:11:30~18:00(LO 17:30)
フェイスブック:And green

 

 

北海道愛溢れる、こだわりの空間
「asiri CAFE」

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鰂魚涌(クオリーベイ)で加藤さんご夫妻が営む、北海道をテーマにした「asiri CAFE」。実家が料理屋で、「いつかは自分でも起業したい」というご主人の思いと、「北海道にまつわるカフェを開きたい」という、香港生まれ札幌育ちの奥様の夢が重なり、オープンに至った。
カフェの前身は、コーヒー豆のネット通販。そのため、コーヒーの淹れ方にもこだわりが強い。ポトンポトンと細切れにお湯を落とすことで、豆とお湯がよく馴染むよう工夫。また、通常よりも多い24gの豆を使い、雑味が出る前の段階で濃い目に抽出、それをお湯で割る方式を採用している。
22:00までオープンしており、昼だけでなく、夜も楽しめる。香港で北海道を感じられるのが嬉しい!


住所:Shop 1A, G/F., Hon Way Mansion, 11 Hoi Kwong St., Quarry Bay
電話:(852)2907-4588
時間:ランチ 11:30~15:00(LO 14:30)、ディナー 18:00~22:00(LO 21:30)、土休
フェイスブック:Asiri CAFE

 

 

香り高いコーヒーで幸せ時間
「MELLOW BROWN COFFEE オーシャン・ターミナル店」

Photo01  昨年、オーシャン・ターミナルにオープンした、「MELLOW BROWN COFFEE」。日本の有名コーヒーメーカー・UCCが手掛けるカフェだ。
同店では、サイフォン・ハンドドリップ・エスプレッソマシンなど様々な抽出方法を導入しており、本格的なコーヒーを味わえる。また、多種多様な豆を使用しているのも特長。特に、エスプレッソ用に使用している「Largo」という豆は、UCCが誇る特別な製法で作られた最高品質のものだ。舌触りと香りに特化した逸品で、コーヒータイムをより上質なものにしてくれる。
この4月からは、ワンハンドで食べられる「コッペパン」も登場した(テイクアウトのみ)。こちらは、日本の製パン業者「DONQ」にお願いしており、コーヒーとの相性も抜群!


住所:Shop OT233. 2/F., Ocean Terminal, Harbour City, TST
電話:(852)3102-0791
時間:11:30~22:00(LO 21:30)
フェイスブック:Mellow Brown Coffee by UCC Hong Kong

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