上環(ションワン)スープ料理「SOUPer Authentic」

2014/07/23

SOUPer Authentic 球哥燉湯

家庭の味

ションワン(上環)にあるJervois Street(蘇杭街)には、最近は様々な種類のレストランが続々オープンしているが、その昔は生地屋が多く軒を連ねる通りだったそうだ。そこに今年5月にオープンしたスープが自慢の「SOUPer Authentic」を紹介しよう。

ウッド調のシンプルな外観は茶餐庁と言うよりはカフェのようでお洒落。店内には白いテーブルと椅子が置かれ、すっきりしている。清潔さにこだわり、店内だけでなく厨房も定期的に消毒するそうだ。お店のモットーである「健康」、「美味」、「迎人(来客を大切に扱う)」、「講心(心が大事)」の書が壁にかけられ、意気込みが感じられる。オープンして間もないが、すでに常連客も少なくなく、昼は界隈のオフィスで働く人たちで大賑わいだそうだ。

店をオープンするきっかけは、店主のアルバートさんの母親が料理上手で、特にスープは絶品だったから。その母親から受け継いだレシピを参考に、家庭料理を提供する店を始めたいと考えた。

オススメのスープは8種類で、季節により内容は変えていく予定だ。まずは大鍋で豚の肋骨を使って基本のスープを作る。スープ碗に材料を入れ、そこに基本のスープを注ぎ、蒸し器で調理する。大鍋で一気に調理しないのは、お碗に入れることにより、食材の風味、香りが凝縮され、それが全てスープに染み出すから。タンスのような蒸し器の引き出しにスープ碗を入れて、じっくりと蒸していく。お店の名前にも入っている漢字「燉」は「煮込み」の意味があるため、ここのスープは全て「燉湯(braised soup)」と呼ばれる。

スープ以外にも、様々な料理が楽しめるが、品数はそれほど多くない。その理由は、厨房の大きさを考慮、そして料理の品質を下げずに提供したいから。特に品質と味にはこだわり、もしお客さんの食べ残しが多ければ理由を聞き、新しい料理を出すときは店のスタッフだけでなく常連客も味見し、意見を述べてもらったりと、より良い料理を作る追求心を忘れない。健康にも気遣い、化学調味料は一切使わず、ご飯も茶餐庁では珍しく白米と紅米から選べる。そして、料理はなるべくシンプルに、食材の味を楽しめるようにと心がけている。「シンプルでありながら味わい深い料理を作る方が難しいんだよ」とアルバートさん。

SOUPer Authentic 球哥燉湯
住所:G/F., 88 Jervois St., Sheung Wan
電話:(852)2111-0904
時間:月~土 7:45~21:30

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