マリリンのぶらグル巡り Vol.90

2019/05/15

話題のヘミングウェイをテーマにしたカクテルバー

「The Sea」

ヘミングウェイの愛した艇にインスパイアされたインテリア

中環（セントラル）のソーホーといえば大人が楽しめるお洒落なバーやレストランが軒を連ねる人気のエリア。その中でも近年注目を集めている本格的なカクテルを提供するカクテルバー。今回紹介するのは、今年の「Asia Best 50 Bar」で5位に輝いた人気カクテルバー「Old Man」の姉妹店として上環（シェンワン）にオープンした「The Sea」。同店は「Old Man」と同様、香港発のヘミングウェイをテーマにしたバー。店名は1953年に1953年にピュリツァー賞を受賞し、1954年にノーベル文学賞を受賞した作品の一つ「The Old Manand the Sea」（邦題「老人と海」1951年）に由来している。

ピーナッツバターバーボン、紫芋、グリーンアップルをミックスしたカクテル「COCKTAIL #3」

昆布茶をミックスしたヘルシーカクテル「COCKTAIL #5」

同店を手掛けるのは、昨年の「Drink Magazine Asia」でトップ10のバーテンダーにランクインした実績を持つインドネシア・ジャカルタ出身のAgung氏、ランドマーク・マンダリン・オリエンタル、アッパーハウスなど有名ホテルでフード＆ビバレッジを担したRoman氏、ミクソロジストとしてザ・ミラ・ホテルでバーマネージャーをしていたJames氏。「Old Man」での素晴らしい実績を認められている新店「The Sea」のテイストは期待度大。「Old Man」同様に材料を発酵して蒸発、燻製させたり、現代の複雑で革新的な手法で他店では味わえないユニークなカクテルを提供している。

ヘッドミクソロジストの Agung氏

店内はラスティックでヘミングウェイの愛妻の名前を付けた38フィートの艇にインスパイアされたインテリアでとても心地の良い空間になっている。彼は船上で長い年月を小説執筆に捧げ、ノーベル賞やピューリッツァー賞などを受賞した名作「The Old Man」や「The Sea」を執筆したという。そんな彼の作品に込めた思いを同時に感じながら、美味しいカクテルを楽しむことができるのも魅力の一つだ。

早速、同店オススメのカクテルを類紹介しよう。岩塩、泥炭、土壌などのシンプルでミネラルたっぷりのシンプルな自然由来の素材を使用している。健康志向の方でも楽しめるように砂糖不使用、低カロリー、酸化防止剤不使用、そして栄養素豊富な材料を使用したヘルシーなカクテルオプションも用意している。すべてのカクテルは名前ではなく番号が付けられており、一律HKD90で楽しむことができる。まずおすすめしたいのが「COCKTAIL #1」。海藻をインフュースしたジン、パイナップルの皮を発酵させて作ったソーダをミックスしたドリンクで海の魂をたっぷり詰め込んだヘッドバーテンダーのシグナチャーカクテル。「COCKTAIL #4」は、キュウイをブレンドしたライ麦のウィスキーとシェリー酒をミックス。強さの中にもフルーティーさが爽やかさを演出しているドリンク。「COCKTAIL #5」はクリーミーなカクテルでピーナッツミルクのラム、パイナップルの昆布茶、そしてバナナ茶をミックスした絶妙なバランスが癖になる一杯だ。