月刊スターツ通信 vol.2

2020/11/04

2020年10月の不動産市場 〜 香港編 〜

23ヶ国36都市に展開し、年間1,000社以上の企業相談を受け持つ不動産の専門家・スターツが、香港・華南地区の不動産市場を毎月解説。

 

P14 Property Starts_762  8月の政府発表のデータでのオフィス賃料平均単価はおおよそ、中環HKD120/Sqft、湾仔HKD74/Sqft、尖沙咀HKD57/Sqft、九龍湾観塘HKD35/Sqftでした。
昨今オフィスの空室率が更にアップしてきております。

 約780万sqftのオフィススペースが香港では空いてきており、この広さは湾仔にあるセントラルプラザ4棟分を超える広さだそうです。

 特にセントラルの空室率は高く8月6%代だったものが、9月は7%代まで上昇しております。

 

 それに伴い、オフィス賃料単価指数は7、8月連続下落しております。住宅賃料単価指数がコロナ第3波の落ち着きで6~8月微妙に上昇したのとは様相を異にしております。

 

 元空港だったカイタックエリアや西九龍駅近郊など、現在開発中エリアのオフィス賃料単価も弱含みになる予測のニュースも出ております。

 カイタックエリアはセントラルに次ぐ香港で2番目の主要ビジネス地区として構想されていて、今後数年間で約650万sqftの新しいオフィススペースが利用可能になる予定とのことです。

 その中でデベロッパーのNan Fung DevelopmentはグレードAのオフィス賃料単価をHKD50/sqft以上で予定していたものを20%以上引き下げHKD40/sqftへ変更したということです。

 

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 さて、オフィスの借り替えを検討するには、単価が下がるのは喜ばしいことですが、実際に移転となるとコストもかかります。

 例えば、新たなオフィスの内装工事がHKD600/sqft。それに現在のオフィスの現況回復費がHKD300/sqftの合計HKDHKD900/sqftかかるとすると、3年間の契約期間で割り戻すと月間HKD25/sqftのコストがかかりますから、現在の賃料よりHKD25/sqft以上下げたオフィスへ移転したいところでしょう。オフィス移転に伴なうコストを考えるとなかなか二の足を踏んでしまうテナントに対し、そんな中オーナーとしてはテナントを付けるための対策として、授受条件の緩和や最初から内装、家具付きのオフィスなどの物件も出てきております。

 現在の賃料相場もしくは、売買相場を御確認されたいなどのご要望がございましたらお気軽にお声かけください

出典:South China Morning Post 10/21
https://www.scmp.com/business/article/3106516/worlds-costliest-office-market-shows-first-signs-weakness-hong-kong


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