マニュライフ 平原さんが伝授【年金制度MPFと医療保険】

2023/07/05

マニュライフ生命保険、年金、学資積み立てなど、香港の居住時にしか加入できない、お得な保険プランがあるのをご存知だろうか。日本の保険は掛け捨てスタイルが一般的だが、香港の保険は保障も得られて、高いリターンで貯金もできるのが特徴。カナダ系大手保険会社マニュライフの保険アドバイザーを務める平原奈津子さんが、そんな香港スタイルの保険について紹介する。

MPF最大手マニュライフだから安心
香港で働く方なら「MPF(強制積立金)」という言葉を聞いたことがあると思います。少子高齢化が進む香港で、2000年より政府主導で発足した年金制度です。毎月の給与の10%(内訳:5%を被雇用者が、5%を雇用者が負担)を強制的に積立し、定年後の年金として活用できます。MPFのマーケットシェアNo.1の弊社で、私が担当する日系のお客様は、おかげさまで100社以上。日本の厚生年金と似ていますが、決定的に違うのは積立金をご自身の意志によって運用できるところです。香港で長期的に働くご予定の方は、加入することをおすすめしています。60歳以上からの引き出しが原則ですが、突然帰国が決まっても引き出すことはできますよ。

MPF(給与3万香港ドル以上の場合、上限1500香港ドル)
▶企業  5%   ▶従業員  5%
毎月10%を投資ファンドなどに運用可能
→国をあげて投資を推奨

2025年からは新制度が適用されます。これまでは、会社都合で解雇される従業員の退職金を、積み立てた当該従業員のMPFから返済するという「相殺」手続きが可能でした。そのため、企業側の負担は少なく済んでいましたが、従業員の退職後の生活保障を削ぐものとして批判され、これまで幾度となく議論が交わされていました。施行後、雇用主は従業員へ退職金の解雇補償金・長期服務金の支払いにおいて、雇用主が当該従業員に積み立てたMPFの積立金を返済してもらうことができなくなります。それでも、MPFに加入していることで「就労ビザがおりやすい」、「コロナ禍でMPF加入企業へ補助金の優遇対策」など、メリットもたくさんあります。

香港と日本の医療保険の違いとは?
日本では社会保険や国民健康保険のように加入が義務付けられていますが、香港では医療保険に入っていない人も多いです。その理由は、HKIDさえあれば安く受診できる公立病院があるからです。しかし、公立病院の長い待ち時間に加え、緊急性のない患者は後回しにされるなどの不便さから、プライベートのクリニック受診ができるように民間の保険に加入する人も近年増えています。
特に広東語や英語でのやりとりに不安な日本の方も多いですよね。3名以上の従業員を持つ企業や美容室、飲食店のお客様には団体医療保険をご紹介しています。海外で快適に過ごすためには、安心できる医療体制が必要ですね。
さらに、入院や手術など大きな出費にそなえ疾病保険に加入するケースも増えていますよ。こちらはリーズナブルな保険料で最低限の保障を約束できますのでおすすめですね。個人的に皆さんにお伝えしているのですが、新界など都心部と離れたクリニックの方がリーズナブルに受診ができてお得ですよ。病院紹介や電話通訳もボランティアで行っていますので、ぜひ私に聞いてください。

ズバリ! 保険の母がおすすめする商品は
❶ デラックス一括払い
預金に少しでもまとまったお金がある方におすすめなのが、リターン率の高い生命保険「デラックス一括払い」。HKIDと香港の住所さえあれば即加入でき、帰国後も日本で送金という形で受領することができます。私自身も加入しており、長期的に堅実な貯蓄をすることが可能です。

例)ミニマム8万ドル(100万円)の場合
▶加入後5年 元金割れ
▶10年 元金の35%増
▶15年 元金の60%増
▶20年 元金の2倍

❷ 所得税の節税➕年金準備「QDAP」
2019年にスタートした比較的新しい制度です。香港は日本と違い、1年に一度個人で納税を行うのですが、申告の際に、控除欄の中にQDAP最大HKD60,000とあります。もしも、1年間にHKD60,000をQDAPに積み立てし、税率15%とした場合には、HKD9,000の節税ができます。月収4万ドル以上の方はぜひ考慮された方がいいですね。また節税だけでなく、年金準備としても活用することが可能です。

例) 具体的なQDAPの年金プランの一例
● 40歳から、毎年HKD60,000 x 5年間積み立て
▶積み立て累計:HKD300,000
▶節税合計:HKD9,000x5年 = HKD45,000
この積み立て金額HKD300,000は、最初の9年目までは、元金割れするというリスクがあります。しかし長期で保有されますと、大体の貯金の増え方予測は、下記の通りです。
55歳時:HKD360,000(元金の20%増し)
60歳時:HKD405,000(元金の35%増し)
70歳時:HKD600,000(元金の2倍)

香港に居住している間に、以上のような商品に目を向けてみるといいと思います。日本帰国が決まってから、貯まった香港ドルで運用を始める方もいらっしゃいますが、できるだけ早期に、そして若いうちから保険商品に加入することが得策と言えるでしょう。

 

マニュライフ 平原奈津子さん
IMG_1715カナダ系保険会社マニュライフに2007年より勤務。香港在住歴は18年目。貯蓄性の高い生命保険や年金、学資積立など日本語でサポート、アドバイスをしている。親しみやすさと、丁寧なケアが人気で「香港の母」とも呼ばれている。

住所:16/F., The Lee Gardens, 33 Hysan Ave., CWB
電話:(852)9722-0012
メール:natsuko_hirahara@manulife.com.hk
ウェブ:http://www.hiraharanatsuko.hk

 

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