総合証券会社に聞く 香港の「増やせる」保険

2023/07/05

日本とは異なる香港の資産形成。特に保険はその目的がまるで違うという。そこで今回は、創業54年の大手総合証券会社、エバーブライト証券インターナショナル香港(以下EBSIウェルス)ジャパンデスクの大村良幸さんに、現在の証券会社の位置づけや香港で保険に加入するメリットなどを伺った。

大和証券の駐在員として来港後、36年という長きに渡り香港の金融界に身を置く大村さん。「あと20年は 現職で日本人のお客さまをサポートしていきたい」と語る。良い「気」が流れるよう風水設計がされたオフィ スはパワースポットとしても知られており、わざわざ写真を撮りに来る人もいるそう。

大和証券の駐在員として来港後、36年という長きに渡り香港の金融界に身を置く大村さん。「あと20年は現職で日本人のお客さまをサポートしていきたい」と語る。良い「気」が流れるよう風水設計がされたオフィスはパワースポットとしても知られており、わざわざ写真を撮りに来る人もいるそう。

 

証券会社はいわば、総合商社のような存在

証券会社が扱うのは証券だけと考える人も多いでしょうが、現在はそうではないことがほとんどで総合証券のような大手の会社はさまざまな商品をワンストップで提供しています。金融面でとても優れた拠点である香港ですが、特に保険は充実しており弊社でも主要商品のひとつとしてビジネスの柱となっています。

保険の契約は、保険会社はもちろん、保険ショップ(複数の保険会社と代理店契約をしている会社)、そして我々のような証券会社などでできますが、まずはその違いについてご説明しましょう。例えばテレビを買う時、昔は同じメーカーの商品が並んでいるような街の電気屋さんに行っていました。これは保険でいうと保険会社のような場所です。次に数社のメーカーの家電を並べたやや大型の店がでてくるようになりました。これが保険ショップです。さらに次の時代には、ジャンルを問わずあらゆる商品を全メーカーの中から選ぶ事ができる家電量販店ができました。これがすなわち、保険・証券・海外送金など、お客さまが必要なもの全てをワンストップで揃え、しかも多数の(保険)会社の商品からベストなものを選べるという現在の総合証券会社なのです。専門性の高い「総合商社」のような、プロフェッショナルの集団と言い換えたほうがむしろぴったりくるかもしれません。

家電量販店も証券会社も多種多様な商品を揃えているわけですが、それらに対するお客さまからのあらゆる質問に答えられるよう従業員は徹底的にトレーニングされています。またさまざまな会社の商品を扱うことでその特徴や良し悪しを比較できるため、その方に最も合った商品をご紹介できるのです。テレビを買いに来たけれど店員さんに相談している間に自分の生活にはモニターさえあれば十分だなと気づくこともありますよね。証券会社も同じで、その方に必要がなさそうであればお伝えし、もっとぴったりな別の商品をおすすめすることもできるわけです。

 

日本とは全く意味合いが異なる保険商品

香港の保険は日本のそれとはまるで中身が違っており、第一目的は「お金を増やすこと」にあります。例えば日本で学資保険といえば、親に万一のことが起きたときに子どもが教育資金を受け取れるというような、生命保険に近い商品がほとんどです。しかし香港の場合は学資保険と銘打っているものでもしっかりお金を増やすことができます。さらに教育には思わぬタイミングで高額なお金がかかるものですが、日本の学資保険は好きな時に引き出すことができないのに対し、香港では引き出したいタイミングでいつでもお金が出せるものもあります。私も娘の受験で最終追い込みの際、数学の家庭教師だけでひと月1万香港ドルほど入り用になるなど、想定していなかった時期に大きな出費がかさんだことがありましたが、究極といえる香港の学資保険が助けになってくれました。

また一生涯受け取ることができる年金型保険もおすすめです。普通は解約しないと途中で引き出せないことが多いのですが、一部を引き出したり支払いを一旦ストップさせたりできるものもあり、これによって保険の最大のデメリットである「必要な時にお金が使えない」ということがなくなります。

さらに金額の大小に関わらず(ここがポイント)、将来元本の何倍にもなるという貯蓄保険商品は気軽にできる財テク商品として香港の定番です。分かりやすく言うと100万円が10年後に150万円以上になるというようなものです。このような商品は日本ではあり得ませんよね。

香港在住中でないと香港の保険は購入できませんので、駐在員の方もその恩恵を受けないなんて非常にもったいないことだと思います。ただし、どの商品も「自分の人生に何が必要かをシンプルに考え選ぶこと」をおすすめします。

エバーブライトのマスコットで、お腹に宝を貯めこむとされる神獣ヒキュウ。大村さんは毎日頭を撫でてご利益を受けているのだとか。皆さんもぜひ! 

エバーブライトのマスコットで、お腹に宝を貯めこむとされる神獣ヒキュウ。大村さんは毎日頭を撫でてご利益を受けているのだとか。皆さんもぜひ!

 

銀行などから購入した商品は移管できない

保険会社から直接購入された商品を弊社に移せないかとの相談をいただくことがあるのですが、残念ながらそれはできません。また銀行で契約された保険商品も移すことはできません。一方、証券会社から購入した商品はその担当者が仮に違う証券会社へ転職したとしても新しい会社でそのまま引き継ぐことができます。保険というのは非常に長く付き合うことになるものなので、担当者がいなくなった場合のことも考える必要があるでしょう。

 

香港を離れた後も問題なし!簡単にできる受け取り

保険の契約手続きは香港でする必要がありますが、居住地は、日本以外であれば、中国や東南アジア、オーストラリアなど、どこでも大丈夫です。その後の支払いや受け取りは、日本も含めてどの国にいようが何の問題もありません。HSBCなど香港の銀行口座を残していれば、離港後もオンライン上のビルペイメントで支払いが簡単にできますし、保険金受け取りの際も小切手を弊社に届くようにしていただければ弊社から現金をその口座に入れることが可能です。年金の場合も、毎月あるいはまとめて年に1回、口座へ振り込んでもらうことができます。香港から日本への送金サポートも万全ですのでご安心下さい。

現在、私のお客様のうち3分の1の方は日本にお住まいです。帰国された方から香港の口座にお金を置いたままで大丈夫かとご相談を受けることもありますが、香港の金融制度は以前にも増して強固ですし、これからもその優位性が変わることはないでしょう。メディア報道などの内容は、極端に悲観的であったり、実態とはかなりかけ離れているものも多いので、そのような情報に惑わされないよう、真実をお伝えするのが私どもの使命です。私自身もファンドマネジャーをしていた頃は不安で眠れない日々を過ごしましたので、お客さまのお気持ちは痛いほどよく分かります…。私の携帯電話は24時間対応しておりますので、お困りごとがございましたらいつでもご連絡ください。

 

証券会社によって大きく異なる商品提案力

証券会社には数多くの提携先がありさまざまな保険商品を扱っていますが、全てをフォローするというのは現実的には容易なことではありません。ですので企業のサイズによってはたくさんの商品を扱っているとうたっていても実際は数社にフォーカスせざるを得なかったりします。その点、弊社には保険だけを扱う専門部署があり、全ての商品を比較してお客さまに合わせたベストな保険を提案できるよう日々情報を更新しています。ある程度の規模がある組織でないとそれはなかなか難しいでしょう。

 

「顧客第一」1969年創業のエバーブライト

弊社は1969年創業で今年54周年と、香港の総合証券会社のなかでは最も歴史ある企業です。もとは不動産開発など多くの事業を手掛ける新鴻基(サンフンカイ)グループのひとつとしてスタートしました。本社は銅鑼湾ですが、湾仔にも自社ビルがあり非営業部が常駐しています。全体では1000名近くの従業員が働いており、営業部には日本語を話す者が常に何名か在籍しています。香港で販売されている欧米および香港中国系主要保険会社10数社のほとんど全ての商品を揃えていますが、それ以外にも株、債券、ファンドなどさまざまな運用商品を扱っており、ワンストップで対応しています。また最大限の顧客第一主義を掲げる弊社では、運用によって増えた資産や香港ドルで受け取ったお給料などを世界中どこへでも無料で送金するというサービスも行なっています。

 

「一銭も無駄にしてはいけない」という強い思い

私は1988年に大和証券の駐在員としてこの地に足を踏み入れました。そこから香港の金融業界でさまざまな経験を積んだことが、現職のEBSIウェルスで日本人のお客さまのお役に立つことにつながり、とても幸せであると感じています。現在36年を迎える香港生活ですが「お客さまの大事なお金を一銭も無駄にしてはいけない」という強い思いのもと、あと20年くらいはこの会社の一員として日本人の方をサポートしていきたいと考えています。

どの保険がいいのか見定めるのは非常に難しいことですよね。保険というのは使ってみないと分からないものですから、使いやすさ、使いにくさは実際に使っている人に聞くのが一番です。私にはミニチュア粘土教室を主催している日本人の妻と、香港で生まれ育ち現在はイギリスで産婦人科医をしている娘がおりますが、皆さんにおすすめしている保険はだいたい私の家族でも加入し実際に活用している商品です。私自身、過去に日本で加入し後悔している保険もありますので、そういった経験も踏まえ、お一人おひとりに最適な商品をご紹介しています。個人の方はもちろん、企業さまへのセミナーや主婦の方を招いてのグループ勉強会なども喜んでお引き受けしますので、お気軽にご相談ください。

 

エバーブライト証券インターナショナル香港 (EBSIウェルス)
ジャパンデスク 大村 良幸氏
28/F., Lee Garden One, 33 Hysan Avenue, Causeway Bay
(MTR銅鑼湾駅F1出口より徒歩3分)
(852)3929-6246 / 携帯(+852)9651-7739
WhatsAppも可。土日・祝日もOK!
y.omura@ebshk.com
www.ebshk.com

 

過去の記事はこちら

EBSIウェルス大村さんが解説!香港の保険・金融商品の魅力

Pocket
LINEで送る