香港サッカー 日本人選手 藤本雄基

2014/02/24

藤本雄基藤本雄基という日本人サッカー選手が、香港1部リーグでプレーしている。

彼の所属クラブは元朗足球會(Yuen Long FC)。かつてはリーグタイトルを獲得する程の有力クラブだったが、長らく下部リーグに低迷。昨季の2部リーグを制して、今季1部リーグに昇格した小さなクラブだ。

筆者が藤本雄基を知ったのはちょうど1年前の今頃で、1通のメールから彼へのサポートが始まった。「香港リーグについて教えてください。プレーするチャンスがあれば挑戦したいです。」と。

聞いた事のない日本の選手からのメールに、若干の戸惑いを覚えながらも、筆者の元に問い合わせてきたのも何かの縁だと思い、昨夏のプレシーズンの練習参加をアレンジする事にした。

元朗足球會(Yuen Long FC)昨夏、2週間の予定で香港入りした彼の練習参加先は別のクラブであったが、妻帯者である彼の希望条件を、クラブに通す事が叶わず破談となり、急遽、滞在期間を延ばして練習参加を打診したのが、この元朗足球會だったのだ。

半ば強引とも言える形での練習参加を経て、何とか契約の交渉段階までは進めたものの、リーグの移籍期限内での契約には至らず、当時はやむなく、彼を日本に帰国させざるを得なかった。

交渉がまとまらなかった時点で、彼も筆者も一旦は諦めたのだが、現場の指導陣や所属する選手たちからの評価は高く、今冬の移籍市場が開く際の状況次第では、声が掛かる含みを残していた。

1部に昇格したばかりのクラブの戦績は、予想どおりの低迷で、移籍市場が開く直前の昨年末、ついに正式オファーが舞い込んできた。万全の条件提示ではなかったが、彼は迷いなく再び香港の地に降り立った。

労働ビザを取得した彼の香港デビュー戦は、昨夏のプレシーズンの練習試合で対戦した横濱FC香港戦(1月24日)で、多くの在留邦人が観戦するなか、敵側の選手として先発出場を果たし、またリーグ初ゴールを決めた相手は、昨夏に最初に練習参加していた日之泉JC晨曦戦(2月16日)となった。

元朗足球會と彼の契約は、今季が終了する5月の末日まで。残りの試合日程は僅か10試合余りしかない上に、彼はチーム内の外国人選手の出場枠(7人登録5人出場)も競わなければならない。

彼の置かれた立場は厳しいが、相当の覚悟を決めて香港に舞い戻った彼は、必ずや結果で応えてくれるはずだ。香港1部リーグを戦う元朗足球會の背番号24に、是非注目して頂きたい。

藤本雄基略歴:木崎サッカー少年団~武南ジュニアユース~大宮東高校~1FCライムスバッハ(ドイツ)~ザスパ草津~福島ユナイテッド~バンディオンセ加古川~パイオニア川越~元朗足球會(香港)

写真提供:元朗足球會(Yuen Long Football Club)

≪つづく≫
文/池田宣雄

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