香港在住日本人主婦リレーエッセイVol.94 心の健康 Vol.1

2018/02/13

「自分の心と向き合えていますか？」

現代人にとって「ストレス」は誰もが抱える悩みではないでしょうか？近頃は「メンタルヘルス」という言葉をよく耳にします。以前勤めていた会社でも、専門家を呼び定期的にメンタルヘルスの講習や、カウンセラーとの面談を受けていました。それだけ、メンタルヘルスが重要視されているということでしょう。

会社がメンタルヘルスに関心を持つようになったのは、数年の間に心の不調で休んだり、退職した方が何人もいた、という背景があります。日々の残業や、職場の人間関係など、人によって要因は様々で、誰しもが心の病気になりえるのです。

私がこのテーマでエッセイを書こうと思ったきっかけですが、私の姉が「パニック障害」で、家族である私たちもいろいろと悩みました。パニック障害について理解することが増える度に、周りにこの病気について少しでも知ってほしい、また、心の病気で悩む人たちが暮らしやすい世の中になってほしいという思いがあり書きました。

周囲が病気への理解をすることは、心を病んだ人の助けになります。また、知識があれば自分が心の不調を感じた時、対処法を見つけることもできます。自分の家族や周りで、様子が気になる方はいませんか？しっかり寝られていますか？ごはんは食べられていますか？笑えていますか？私は、今まで気にしなかった心の病気について知ることで、見えない病気もあると気が付きました。それと同時に、自分は大丈夫かな？とも考えました。本当につらいときは、誰かを頼ってほしいと思います。心底つらくて自分が自分ではなくなりそうだと思ったら、そのつらいことから逃げたって良いじゃないかと思うのです。あなたが逃げても、案外どうにかなります。

私が前の会社を辞める時、自分が辞めると人手が不足し尚且つ残る方は定年が近い女性の先輩で、とても辞めづらい状況でした。悩んでいた私に、そのベテランの女性の先輩が、後のことは私たちや会社がどうにかするから、あなたはあなたの幸せを考えなさいと言ってくれました。私はその言葉にどれだけ救われたかわかりません。それこそ当時は、精神的にもつらく毎日泣いていました。私もこの先輩のように人の力になるような声をかけられる人になりたいものです。

では、「心の病気」とひとことで言っても、いろいろな種類があって詳しくは知らないという方もいると思うので、次回は「心の病気」にはどんなものがあるのか紹介したいと思います。

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