一日3粒で美しく!驚きの「棗」パワーを紐解く

2021/04/21

「棗(なつめ)」をご存知だろうか? 香港においては、意識してみると、そこかしこで見かける小さな赤い実のこと。最近は、この効能に目をつけ、日本でも女性を中心に人気のようだ。それもそのはず! 中国では昔から「一日食三棗 終生不顕老」(一日3粒棗を食べれば、一生老いることはない)といわれており、世界三大美人で知られる、あの楊貴妃も好んで食べていたというではないか! そんな棗のパワーを紐解いていく。

 

<棗の実態>

 棗は、クロウメモドキ科(落葉樹)の果実。世界的に分布しているが、特に中国から西アジアを中心によく見られる。よく間違えられるのが、ヤシ科(常緑樹)の果実「ナツメヤシ(デーツ)」。名前も似ているが、実は、全くの別物! ナツメヤシは、中東や北アフリカを中心に広く栽培が行なわれている。
棗

 

<棗の効能>

 棗は、中医学において、重要な生薬の一つでもある。生薬名は「大棗(たいそう)」。「脾(ひ)の果」とも呼ばれており、五臓の脾=お腹を守ってくれることから、下記のような効能があるといわれている。

・ 胃腸の調子を整える
・ 気(エネルギー)を補う
・ 血液を補う
・ 精神を安定させる

 免疫力アップや貧血防止も期待できるので、妊娠中の健康管理や、婦人科系トラブルの対策にもぴったり! 鉄分・亜鉛・葉酸・食物繊維・ミネラルなどの栄養素も豊富に含まれてるため、美肌や艶髪、エイジングケアの効果も期待でき、女性には特に嬉しい食材といえる。

 

<棗の味>

 しかも、嬉しいのが「美味しい」ということだ!「良薬口に苦し」といわれているが、棗に関してはそんなことはない! 自然の甘さがあり、非常に食べやすく、その味は「林檎のよう」と表現されることが多い。甘いものが止められないという方は、ぜひ棗をデザート代わりにすることをおすすめする。

 

<棗の食べ方>

 乾物街などのお店では、セミドライ・フリーズドライ・細かく刻んだものなど、様々な種類が売られている。そのまま食べられるものと、お茶やスープ用のものがあるので、わからない場
合は店員さんに確認しよう! 代表的な食べ方は以下のとおり。

・ そのまま食べる
・ 火鍋やスープに入れて煮出す
・ 棗茶にする
・ はちみつ漬けやコンポートにする

 

 個人的には、ナッツを挟んで食べるのが好み。自分でひと手間かけずに、すでにナッツ入りの棗が売られているので、おすすめをご紹介!

樸記(Pok Kee)
Photo 棗

 胡桃が挟まっている棗はよく見かけるが、こちらの「大棗夾核桃」は、胡桃の他にクランベリーも挟まっている、かつ、蜂蜜で少し甘く仕上げていて、小洒落た味わい。1ポンドHKD58の量り売り。2年ほど前に、皇后大道西から德輔道西へ移転しているので要注意。

 

住所:G/F., 93 Des Voeux Rd. West, Sai Ying Pun
電話:(852)2858-7978
インスタグラム:@pok_kee_

 

 そして、更に言うと、実は、棗よりもナツメヤシの方が好き(笑) ナツメヤシのおすすめは、上環(ションワン)にある「啟發食品(Kai Fat Food)」の、マカダミアナッツが挟まった「椰棗夏威夷果」。そして、日本の「HIGASHIYA」の、発酵バターと胡桃ローストが挟まっている「棗バター」。ぜひご賞味あれ!

 

Pocket
LINEで送る