万年筆の選び方 入門編

2018/01/11

万年筆の世界に足を踏み入れるきっかけは、やはりそのスタイリッシュさだろう。残念なことに多くの人にとって、何も知らずにUS$200程度の買い物をすることはそう簡単ではない。いわゆるスターター向けの1本を手始めに手に入れるのは悪くない案といえる。今回はビギナー向けに、万年筆の選び方をご紹介しよう。

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1.ペン先の種類

Gama_Supreme_&_ASA_Maya_1最初に考えるべきなのは、他のどの部分よりも書き味を作用する金属製のペン先だろう。先端の太さによって、書く先の幅が決まってくる。通常、EF(エクストラファイン)、F(ファイン)、M(ミディアム)、B(ブロード)などに分かれているが、日本の万年筆は、外国ブランドの同等のものよりも細いものが多い。例えばパイロットのMはKawecoのFと同じくらいの太さだ。小さい字を書く人はFもしくはEFを、大きな字を書く人はMもしくはBのペン先を選ぶとよい。

ペン先はラウンドとシェイプがあるが、ボールペンのようにどの角度でも同じ太さの線を書けるラウンドが一般的。シェイプはそのストロークや角度によって異なる線幅を描くことができる。最も一般的なタイプのペン先はイタリックで、垂直線は太く、水平な線は細く書ける。万年筆を初めて使うなら、ラウンドタイプがおすすめ。

2.インク充填システム

fountain-pens-1393978_960_720全ての万年筆はインクを使用するが、どれも同じ方法で補充されるわけではない。どのシステムが良いかは、利便性やインク容量、インクの色などによる。

多くの万年筆に使われているのがインクカートリッジだ。シンプルで便利だが、インクの色が限られる。一部の万年筆は、ブランド間で共通利用が可能な標準カートリッジを採用しているが、オリジナルのカートリッジしか使えないブランドもある。対してコンバーターはカートリッジ式の多くの万年筆で使うことができ、ボトルインクの数だけ色の選択肢が増えるが、カートリッジ式に比べて半量程度のインクしか補充できないのが欠点だ。

3.ボディデザイン

images万年筆のデザインは実にさまざまだ。書き心地には直接影響しないが、気持ちよく書けて自分好みの見た目の万年筆を選ぶことが大切だろう。手の疲れや痙攣の原因となるので、手のサイズに合うかどうかは慎重に見なくてはならないが、重さは好みで選んで良い。ほとんどのペンはプラスチック製または金属製で、真鍮やスチール製のペンは重く、プラスチックやアルミ製ペンは軽いものが多い。

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