ウイルスも怖くない! メイド・イン・ジャパン除菌剤「シェルコート」

2020/08/26

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新型肺炎コロナウイルスの蔓延に伴い、除菌ジェルや除菌スプレーといった除菌剤の需要が急激に増えた。それに伴い急増したのは、除菌剤の多用による肌荒れだ。ウイルスは怖いけれど、肌荒れも怖いという八方塞がりな状況に救いの手を差し伸べてくれたのは、調味料メーカー「株式会社かわかみ」と「京都大学」が共同開発した除菌剤『Shell Coat(以下、シェルコート)』。一般に流通している調味料と同じ成分で作られており、口に入れても安心安全。これは、肌にもやさしいのでは?!しかも、数多くのウイルスや細菌への有効性が認められているという。そんな今リアルタイムで気になる『シェルコート』について、「株式会社かわかみ」副部長の山下泰治さんと、香港にて代理販売を行なう「矩善香港食品有限公司(以下、かね善香港)」Managing Directorの岡田圭司さんのお二人にお話を伺った。

 

 

PPW:除菌剤『シェルコート』のYouTube動画を拝見し、お弁当箱だけでなく、食品にも直接スプレーしていたことに驚きました。どうしてこのようなことが可能なのでしょうか?

山下さん:市販されている除菌剤は、洗剤や薬品メーカーが開発しているものがほとんどで、「アルコール除菌」が一般的です。それに対して、『シェルコート』は、調味料メーカーである「株式会社かわかみ」と「京都大学」が共同開発したもので、「カルシウム除菌」の商品です。全ての原料が食品添加物で構成されており、医薬成分フリー・漂白剤(塩素)フリー・石鹸類フリーのため、手や、まな板などのキッチン用品だけでなく、食材に対しても直接噴霧できるという優れた特徴があります。

 「全て食品添加物で安心!」という触れ込みの除菌剤は他にも存在しますが、最終的に食品に残ってはいけないとされている添加物「次亜塩素酸ナトリウム」を使用しているものも多いため、成分のチェックは必須です。『シェルコート』は、弊社で販売しているつゆやたれと同じ成分で作られているので、口に入っても全く問題がありません。具体的な成分には、乳酸・乳酸ナトリウム・低濃度アルコール(9.9%)・ホタテ貝殻焼成カルシウム・水です。ホタテ貝殻焼成カルシウムが水に溶けにくい性質があるため、乳酸を加え、乳化を行なうことで、除菌スプレーとして使えるようにしました。お弁当に直接スプレーすることで、食中毒の予防にも有効です。

 実は、カルシウムは単体で存在することができず、すぐに何かと結合します。特に、ホタテ貝殻焼成カルシウムはその性質が強く、ウイルスや細菌内の成分とくっつき、破壊します。これが、「カルシウム除菌」の仕組みです。

 

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PPW:『シェルコート』は、食中毒以外に、ウイルスなどにも効くのでしょうか?

山下さん:はい、様々なウイルスや細菌類への効果が証明されています。

 ウイルスは、その構造から「エンベロープ型」と「ノンエンベロープ型」に分けられます。エンベロープとは、タンパク質や脂質でできた膜のこと。ウイルスの周りにこの膜が存在するものが「エンベロープ型(インフルエンザや新型コロナ等)」、存在しないものが「ノンエンベロープ型(ノロウイルス等)」です。エンベロープはアルコールで破壊することができ、この膜が壊れるとウイルス本体を破壊することができるのに対し、エンベロープ自体がない「ノンエンベロープ型」のウイルスは、一般的にアルコールや熱に強く、感染力も強いと言われています。

 『シェルコート』は、「エンベロープ型」のA型インフルエンザ(世間の言うインフルエンザ感染症のほとんどがインフルエンザA型です)はもちろん、「ノンエンベロープ型」のノロウイルスにも有効性が認められています。コロナウイルスへの効果に関しては現在検証中ですが、このウイルスは、(一般的に「ノンエンベロープ型」よりも弱いとされる)「エンベロープ型」に分類されるため、有効性があるのではないかと期待しています。

 また、腸管出血性大腸菌O-157・カンピロバクター・カンジダ・黄色ブドウ球菌・腸炎ビブリオ・コレラ・シュードモナスなどの多種多様な細菌類にも効果を確認していますので、食中毒が多く発生する夏や、インフルエンザが流行する冬だけに限らず、一年を通してお使いいただければと思います。

 

PPW:食材に直接噴霧できるとのことですが、味や色に変化はないのでしょうか?

山下さん:『シェルコート』はアルコール成分も少なく、また、アルカリ性であるため、ほとんど食材の味や色に影響することはありません。マグロの刺身やユッケなどもご使用いただけます。食材に付着している細菌を除去する効果があるため、生ものに対しての使用は特におすすめです。これは、私自身の実体験ですが、鯖の酢漬けに使用したところ、酢の味が弱まってしまったため、酢の物への使用は控えた方がよさそうです。

 

PPW:コロナウイルスの影響もあり、日常的に除菌スプレーを使うようになりました。確かに、ウイルス感染リスクが抑えられ、安心ではありますが、それによって肌荒れに悩んでいるという声もよく耳にします。口に入れても安心な『シェルコート』は、肌にも優しいのでしょうか?日常的に多用しても大丈夫ですか?

山下さん:はい、もちろん大丈夫です。口に入って安全かどうかを調べる「急性経口毒試験」、目に入って安全かどうかを調べる「眼刺激性試験」、皮膚について安全かどうかを調べる「皮膚一次刺激性試験」共に、一般的に問題がないと言われる範疇という結果が出ています。また、成分に含まれている乳酸は、乳液(化粧品)と同じ保湿成分ですので、使用頻度が高くても、かさつきや肌荒れはしにくいと言えます。

 

PPW:『シェルコート』開発のきっかけやエピソードをお聞かせください。

山下さん:『シェルコート』は、弊社社長の川上と、京都大学で東南アジア地域研究をしていた、故・西渕 光昭教授の出会いから生まれました。出会いは30年程前で、当時、西渕教授は、東南アジアの食中毒問題を解決したいと考えていました。それを川上に伝えたことから、食品添加物を使った除菌剤の開発が始まりました。その開発に私が関わり、研究することになりました。その際に私が一番気にしていたことは、次亜塩素酸(漂白剤)は使っても大丈夫なのか?アルコールは本当に効果があるのか?でした。この内容を大学内で実験した際に、次亜塩素酸(漂白剤)は食材など(食材を切ったまな板や汚れた手など)の有機物に対して非常に弱く、アルコールは薄まると効果が弱い(水に対しては効果が低下する:水によってアルコールの濃度が低下するため)ということがわかりました。逆に、そこが一つの開発のキーワードとなりました。つまり、今必要な除菌剤は次亜塩素酸よりも有機物に対して影響を受けにくく、アルコールのように水に接触しても効果が安定するような除菌剤を開発することが食品業界として必要であると考え開発を進めました。その結果、2012年に、除菌剤製剤「キンコロスウォーター」が発売され、主に食品工場などの現場で業務用として使われていました。その後、2018年に商品名を『シェルコート』に変更し、レストランやカフェ、家庭用にも幅広くご使用いただけるような工夫をしました。弊社は、調味料を扱うメーカーですので、食品添加物のみで、安心安全な除菌剤を作るというのは自然な流れでした。

 

PPW:「かね善香港」が取り扱いをスタートしたきっかけは何だったのでしょうか?

岡田さん:元々、「株式会社かわかみ」と、食品原材料販売を行なっている「株式会社かね善」は、30年以上パートナーとして仕事をしてきました。2020年に入り、コロナウイルスが蔓延し始めたことをきっかけに、メイド・イン・ジャパンの除菌剤は香港でも需要があるのではないかという思いが湧き、「かね善香港」から「株式会社かわかみ」に、香港での『シェルコート』の販売を提案しました。今年の3月から、弊社が代理店となり、香港で販売を行なっています。

 

PPW:『シェルコート』は、どのような方におすすめですか?タイプの違いや、購入方法を教えてください。

山下さん:日本では、ラジオや新聞からの問い合わせが多いです。コロナウイルスの影響もあってか、この5月からはウェブサイトからの注文が増えました。

 お子様たちの肌にも安心して使っていただけますし、ぬいぐるみなどにも直接スプレーして大丈夫ですので、保育園や学習塾などの子ども向け施設で積極的にご使用いただきたいですね!また、生ものを扱うことの多い日本料理店にもおすすめです!

岡田さん:香港では、お弁当屋さんや工場などの業務用がメインで、まだまだご家庭に行き届いていないというのが現状です。コロナウイルス蔓延の状況下、ご家庭での除菌の習慣が非常に大切ですので、ぜひ個人の皆さんにもお買い求めいただきたいですね。現在、小売店でのお取り扱いを積極的に進めているところです。「かね善香港」にお電話かメールでお問い合わせをいただければ、直接お届けすることも可能ですので、ぜひご連絡ください。

山下さん:『シェルコート』でしたら、調理前の食材、完成した料理、どちらにもお使いいただけます。動画内にもありますが、スプレーだけでは、どうしてもかかるところに偏りが出てしまうので、包丁やまな板などのキッチン器具は、『シェルコート』を含ませたふきんで拭くというのがおすすめです。

 アルコール成分が少ないため、点火の心配が少ないのも特長です。55℃以上にならない限り燃えることはないため、キッチンでも安心してご使用いただけます(ただし、コンロには近づけないでください)。

 そして、マスクによる肌荒れに悩んでいる方へ。不織布のマスクは、長時間使用することにより、繊維の毛羽立ちが発生し、肌に刺激を与えます。そこで、マスクの肌に触れる部分に『シェルコート』をスプレーしておくことで、毛羽立ちの発生を防ぎ、肌への刺激を抑えることができるので、ぜひお試しください。今後は、除菌剤というアイテムはすべての人に対して必要不可欠(マストアイテム)になると思われます。

 

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詳しい使用方法については、ぜひYouTube動画をご覧ください♪

QR_BentoYouTube「食品用除菌液シェルコート / Shell Coat (おべんとう編)

QR_Kitchen

YouTube「食品用除菌液シェルコート / Shell Coat (厨房編)

 


『シェルコート』のお問い合わせ・お買い求めはこちらまで♪

矩善香港食品有限公司(かね善香港)
住所:Unit 605, 6/F., Nanyang Plaza, 57 Hung To Rd., Kwun Tong
電話:(852)3153-1418
メール:kanezenhongkong@gmail.com(岡田)

 

山下 泰治(やました やすはる)さん
株式会社かわかみ 研究部 副部長
主に除菌剤、変色防止剤の開発をメインに行ない、今回のシェルコー トの開発にも携わる。シェルコートに関しては、日本防菌防黴学会にて、口頭発表および論文作成を行なった。休日は気の合う仲間とゴルフ をして過ごす。

岡田 圭司(おかだ けいじ)さん
矩善香港食品有限公司 Managing Director
2018年10月より香港駐在。食を通じてMade in Japanの価値ある商品をお客様のニーズに合わせて提案し、日本の食文化を香港で広めている。休日は、妻とゆっくり過ごすことが多い。趣味は、4月より筋トレ。

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