ど・ローカルグルメ「腹を鳴らせば」第27回

2020/11/25

dolocal
ローカルグルメの自炊編!!
試す価値めっちゃアリ!!

houritu line

 

 僕は広州の中でも結構外れの方に住んでいることもあり、基本的に日本料理を食べない、と言うか近所にちゃんとした日本料理屋がないので食べられない。そんな僕が先日、広州の中心の方にお上りし、300年振りくらい(ウソ、それでもリアルに2年振りくらい)に日本料理屋に行って食事をした。築地かというくらいの新鮮な刺身に、日本でもなかなか食べられないレベルのジューシーなハンバーーーーグ!!(日本で流行り?のアレです)いつの間にか中国でもこんなにおいしい日本料理が食べられるようになっていたのかと、恥ずかしながらすっかり浦島さん状態。そんな浦島健太(通称ウラケン)が300年振りに食べてご満悦だった日本料理屋は読者の皆さんのほうが断然詳しいと思うが、珠江新城にある「桜島」というお店になるのでそちらも是非。ウラケンもまた300年後くらいにお伺いしようと思う。

 さてオモテのさとけんはと言うと、すっかり竜宮城という名のど・ローカルエリアに戻ってもちろんローカルグルメ。日本料理屋で飲んだお酒の染み込み切った身体にいいローカルグルメは何かないかなぁと思うところで、あるんですっ!!今回紹介するのはなんと、一周回って自分で作ってしまうローカルグルメ、その名は「排骨汤/pai2gu3tang1」。中国の中でも広東省を中心に飲まれている「煲汤/bao1tang1」の一つである。「煲汤」という単語はそのまま「スープ」を指す意と、「スープを作る/煮る」の意がある

 

排骨は肉屋さんで 適当な大きさに切ってもらおう

排骨は肉屋さんで適当な大きさに切ってもらおう

 

 というわけで簡単に作り方のご紹介。排骨(スペアリブ)、姜(しょうが)、萝卜(ダイコン)、红萝卜(ニンジン)、枸杞(クコの実)、红枣(ナツメ)、小葱(小ネギ)を用意。まず排骨を水から茹でる。沸騰したら姜、枸杞、红枣を投入。そこからさらに10分後に萝卜を投入。さらに15分後くらいに红萝卜を投入。そこからさらに煮込むこと20分程、最初の沸騰からだいたい45分くらい、ここで塩を少々入れて味を整えて調理終了。

 

グツグツしてる間が楽しい

グツグツしてる間が楽しい

 

 細かく刻んだ小葱を乗せたらはい完成。300年に1回料理をするかしないかという僕にでも作れてしまうほど、実は結構簡単なんです!!それでいて排骨から旨味成分が溶け出したスープがうまいのなんの!!スープだけでもゴクゴク飲めるし、中国的な「汤饭/tang1fan4(スープをおかずにご飯を食べること)」としてご飯もめちゃくちゃススムのである。

 

料理下手でも全然うまくできる!!

料理下手でも全然うまくできる!!

 

 一緒に入れた枸杞は肝臓・腎臓の機能を高めると言われ、お酒の染み込み切った身体にもってこいな薬膳の一つなのである。さらには红枣は体を温めてくれ冷え性の改善や、貧血・むくみ・高血圧の予防、さらにはなんとアンチエイジングや美肌の効能までもあると言われている薬膳である。红枣はかの楊貴妃が美を保つ為に愛食していたというのも有名な話。枸杞と红枣はその栄養価が日本でも評価されているが、どちらとも中国からの輸入物が多く、輸入スーパーなどに行かないとなかなか手に入らない上、なかなか高価。が、現地中国であれば、近所の「これ何屋?」みたいなお店でめちゃくちゃ簡単かつ安価に手に入れることができる。

 排骨汤自体、ビタミン、タンパク質、カルシウムととても栄養が豊富で、老若男女誰が飲んでも身体に嬉しいスープなのである。近所の中国人ママに聞いた話だと、中国では妊婦さんが毎日「煲汤」を飲むくらいその栄養価が重宝されているとのこと。

 百聞は“一食”にしかず、是非ご賞味あれ

 

今月のさとけんアウトロー格言
「酒は飲んでも飲まれるな、あと同調圧力にも」

 

 

食材 3〜4人分

スペアリブ 500g
ダイコン 1本
ニンジン 1本
生姜 1個
クコの実 適量
ナツメ 適量

これで45元

これで45元

 

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佐藤 健太
通称さとけん、中国歴6年。中国在住当初より、住まいが中心から遠く、周りにはローカルグルメしかなかったこともあり(?) 日々ローカルグルメを食す毎日。今では明らかに現地人しか行かないであろうご飯屋を攻めるスタンス。近頃は何なら言動が現地人よりも現地人と言われる始末。一番好きな食べ物は妻の手料理、本職はフクヅクリ。

 

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