現代中国の “婚” あれこれ

2021/01/20

 春節が近づくにつれて、25歳以上で結婚していない、恋人が現在いない若者にとっては、故郷に帰ることが少々後ろめたい。実家に帰ったら、まず両親や親族から「恋人はいるのか?」「なぜ結婚しないのか?」「今年結婚しなさい」「お見合いしなさい」などなど、と口やかましく言われるからである。この結婚催促が嫌な為、晩婚化がますます恒例化しているという事実が。

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 親の世代は、23歳で子供を作るのが一般的だった。しかし時代の移り変わりとともに中国各地域の若者の結婚年齢は年々上昇している。近年のデータによると、2019年の中国の平均初婚年齢は約25.6歳となり、広州人の平均初婚年齢は30.8歳であった。また、ある結婚相手募集サイトが発表した「中国の独身が一番多い十大都市」によると、広州の独身率は全国第三位、なんと広州の成人10人に6人が独身ということである。

 

 なぜ晩婚者が増加傾向にあるのか、人民日報が微博で調べたところ「自分に適している人に出会わなかった」と「家族を養う責任が持てない」が最も多かった。29.5%の若者が自分に合う人に会うのは難しいと思っている。「合う」は、もう家柄だけではない、現代の若者が相手の条件として重視している事は、性格や趣味など。また23.4%の人は、20~24歳で社会に出たばかりでまだ家庭を養う能力がないと思っている。たとえ25~30歳でも大都市に住んでいる限り、物価や住宅価格・子供の教育費が非常に高く、自分自身の生活でカツカツ、家庭や子供を育てることは不可能である、が故に結婚を考えられない。他にも独身生活を楽しむから、との回答も。他にも仕事のストレスからか、休みは自分の時間に割き恋愛する時間が持てない、などである。

 
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 また結婚期が遅れているうえ、離婚も増加傾向にある。一般的に、GDPが高く経済的に自由な地域でかつ結婚率が低いほど、離婚率は高くなる。統計によると、広州の「離結比」は全国4位。広州では10組の夫婦から3~4組が離婚する。政府は離婚率を下げるため、2020年1月に正式に「離婚冷静期」という新たな政策を実施した。離婚申請後、夫婦双方は30日間の猶予期間を設け、30日後に正式に離婚の手続きを進めることができる、という試みだ。

 

 結婚するか否か、いつ結婚するか、ということは人生の中でも大事な分岐点でもある。年齢で考えるべきことではなく、冷静に考えて行うことだ。

 

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