広州 新旧の書店

2021/08/18

ほとんど新しい都市に行くと、その地元の書店に行ってみる。
本を読むのが特別好きだからでもない。
静かで美しい存在だからである。
今回はそんな広州の書店、新旧4店を紹介する。


1. 浩天旧书店

スクリーンショット 2021-08-19 131529 1994年にオープンした浩天古書館は当初は白雲黄石、その後七回も移転し、2018年の年末に北京路に、そして現在は社会保障局の裏路地に落ち着いた。十平方メートルにも満たない狭い店には、古本が無数に置いてあり、十数年前の古い新聞や、前世紀の古書物など分類し、天井まで積み上げられているほど。赤緑のタイルにキズだらけのベンチ、ポスターいっぱいの天井、外の賑やかな北京路とは対照的に静寂が訪れている。二十五年もの間、店長は広州を回り三万冊以上の古本を集め、広州の文化を知りたいなら必見の書店と言われるようになった。多くを占めているのは政治物、哲学書、武侠物。年代は清朝末期あたりの内容の物が多く、他の書店では探せないような宝物を探し当てることができる。店長は呉浩といい、近所の人はみんな彼の事を浩おじさんと親しみを込めて呼ぶ。開店時間は十時だが、その日の店長の気分による。時々店が開いていないことも。浩おじさんの見た目は厳しそうな人だが、親しくなれば彼の情熱とユーモアを感じられる。

スクリーンショット 2021-08-19 131545住所:越秀区刘家巷6号101号
時間:10:00~22:00


2. 红书店 Red bookshop

スクリーンショット 2021-08-19 131605 999年に旧美術大学の近く、新安ビルにて開店した、書店とセカンドハンズショップが合体したような店。レコード、ビデオディスク、各種の文化芸術書を販売する、当時は美大生の精神的安楽地のような空間であった。美術大学の移転に伴い、新安ビルはますます寂しくなり、を知る若者も少なくなってきた。店長はロック愛好家であり、店にはロック青年必聴のレコードや映画愛好家が必ず見るディスクが陳列されており、ネット上で「広州で一番うるさい本屋」と言われる。店長の厳選している本は特殊で、ここでは決して知名度の高い物やベストセラーは見かけない。置いてあるほとんどは著名人の自叙伝、映画関連、音楽や歴史、伝統芸術等の本である。他にも古着やアンティーク物など各地から集めた珍しいものも売られており、ヴィンテージな物を収集するのが好きな人はここできっとお宝が見つかるだろう。

スクリーンショット 2021-08-19 131619住所:江南大道中229号新安大厦首層122舗
時間:16:30~19:00、21:30-22:00


3. 言几又

スクリーンショット 2021-08-19 131638 言几又本屋は2006年に成都で創立し、ここ数年間で成都から北京、広州まで、各地で人気の書店となったチェーン店。広州店は黒をベースに、高級感と未来感を醸し出す内装だ。本屋の敷地面積は三平方キロメートル程、読書エリア、チャイルドエリア、美術展エリア、レクチャーエリア、コーヒーエリア、ブランドショップと六エリアに分かれている。コーヒー、家具、ハンドメイド、アートなどのショップが一緒になっており、書店というより巨大な複合施設である。書店全体の本は約十万冊、ベストセラーのほかに、外国籍の本や香港・台湾の書籍もある。外国籍の本は大体一万五千冊ほどあり、英書と日本語の本が主である。中国語の本は主に科学技術、芸術類の書籍をメインにしている。

住所:花城大道K 11ショッピング芸術センターB 2階
時間:10:00~22:00


4.環悦芸術空間

スクリーンショット 2021-08-19 131653 一階は本屋+喫茶店で、二階は多目的スペース。1階は書店+喫茶店、2階はコースアクティビティスペース。 1階のスペースは、オフィス、読書、コーヒーなどに利用でき、誰もが邪魔することなく気配りが行き届いている。集中するための個室も。本棚には千五百冊以上の本がある。2階はアートトレーニングスペースで、職人工房、マスクリエーションエリア、ハンドメイドと分かれており、アート、陶器、レザーアート、刺繍、フローラルアート、総合手工芸などのコースも。短期から長期まで、大人も子供も楽しめる。アートには年齢や性別は関係ない。作ったり読んだりが好きならば、一度訪れてみては。

住所:東山口廟前西街金城ホテルの向かい
時間:10:00~22:00

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