殿方 育児あそばせ!第61回「なんでもやりたがりの殿方たち」

2022/10/12

殿方育児あそばせ

我が家の殿方達by妻

皆さんはじめまして。吉田の妻です。思いがけず執筆の機会をいただきましたので、今回は我が家の殿方達の話を妻目線でお届けします。
さて、夫はもともと何でも自分でやってみることが好きな人です。レンガで石窯を組み上げピザを焼く、壁をバットでぶち抜いて2部屋を大きな1部屋にして自室にする、などなど。「ようやるわ!」な内容ばかり。結婚前、それらの出来事は彼の長所だと思っていました。けれども、結婚してから気づきました……一緒に暮らしているとなかなか面倒くさい!

広州へ来て早2年が経とうとしています。家族で過ごす時間が日本にいた頃に比べてはるかに増え、面倒なことに巻き込まれることも増えたわけです。きっと原因は、なんでも気軽にゲットできるタオバオ!
そして、広州生活で便利ながらも感じる物足りなさ! それらが夫の原動力となり、まぁ面倒くさいことを数々と。ラーメンやケーキ、上海蟹調理など、自炊系は良い話に感じますよね? 準備と後片付け、これが実に面倒くさい。夫に指示されたものをこまごまと買いそろえるのは私。中国語での検索に四苦八苦して、目当ての物を探し当てるまで終わらないスマホとのにらめっこ。面倒。

最悪なのは後片付け。鶏だしや豚骨ラーメンを作った後の生ごみ処理。鶏脚の爪を切った爪の先やトサカ付き頭部。豚の歯が付いたままの顎の骨……オエ―ッ! 一番ひどいのは、背油たっぷり渾身の二郎ラーメン自炊の翌日。あんなに激熱のお湯を流し続けたというのに詰まってしまったキッチンの排水……。マンションのいつもの修理担当お兄さんでは手に負えず、呼ばれた彼の師匠。轟音を立てながらブルブルする長い機械を何度も排水管に突っ込んでため息をつきながら翻訳機で私に言った「白い脂がたくさんあります」。それ以来、二郎ラーメン製作は禁止です。スクリーンショット (1993)

そんな父の姿を見てなのか、最近、息子が料理に興味を持ち始めたのです。学校で借りてきた料理の本を参考にアイスクリームを作りました。ちょうど夏休みだったこともあり、クッキーやパスタ料理、チャーハンなど、いろいろ作った息子。普段の休日も夫とパスタを作ることも多く、男同士アホな話をしながら楽しそう。

そして最近特にはまってるのが、コーヒーを淹れること。8歳にして我が家のバリスタです! 息子は一時帰国時に、おばあちゃんからコーヒーの淹れ方やら豆の違いやらを教わっていました。意外なことに興味を示したものだと思っていたけれど、広州でも
「パパとママに豆からコーヒー淹れてあげる!」
と言い出すなんて。それを聞き、即タオバオでコーヒー道具をそろえた夫。カフェで豆もゲット。思い立ったら即!な人。スクリーンショット (1994)スクリーンショット (1991) 夫は、火傷と電動ミルは気を付けろと息子に最初に教え込み……
今では
「あー、豆から入れたコーヒー飲みたいなぁ‼」
と夫がこれみよがしに言えば、大好きなゲームをしていても
「わかったよぉ、ちょっと待ってて」
と淹れてくれます。
「ママは牛乳入れるでしょ?」
と、ちゃんと私の分も用意してくれます。ミスって豆の粉がカップに沈んだコーヒーをニヤニヤして出してくれる日もあるし、超アメリカンな薄さの日もあるけれど、息子が淹れてくれたコーヒーは美味しい。何より、せっせと作業をしている息子が可愛い! 夫はそんな息子のことを「俺の背中を見てこうなった」と絶対思ってることでしょうね……。コーヒーの粉がこぼれていようとコーヒー豆の袋の口が開きっぱなしであろうと、私が片付けるからメイウェンティー。息子の将来のお嫁さんは後片づけを苦にしない女性に決まりです。

そんな我が家の殿方2人は、料理にゲームにと共通の趣味ができて実に楽しそうですよ。


スクリーンショット (1992)

Ryosuke Yoshidaの妻

埼玉出身、埼玉大好き。結婚と同時に夫についていき大阪生活へ。住めば都という言葉を知る。2人の子どもにも恵まれ、友人にも恵まれる。2019年12月、広州へ。住めば都という言葉を再確認する。仕事は夫のあと片づけ。趣味はあつもり。好物は浦和力の骨ボール、陶陶居の豆腐唐揚げ。世界埼玉化計画推進中☆

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